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俺に異世界にいく資格はあるのか?  作者: 花山 保
異世界で俺は・・・
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俺達の王都攻略 7

 だめだ・・・


 俺は今・・・挫折している。


 そう・・・防具がうまく作れないから・・・


 金属で作ると鎧は、重すぎて使い物にならない・・・なんだよ・・・50㎏の鎧って・・・フルプレートなんて誰が使えるのだろう・・・


 少なくても俺達冒険者が使うものではないな・・・ジェイルさんの店でメグミに買ったトライコーンの皮鎧を鑑定すると


トライコーンの皮鎧 +2

 防御力 25(+10)

  付加 抵抗値+5


 と優れ物だった・・・メグミが着ても十分動くことができる重量のくせに・・・


 俺も魔物素材から作るしかないな・・・。しかし・・・魔物素材はかなりゼセルさんの店で換金してしまったから、めぼしい魔物の皮もない・・・失敗だったな・・・


 まあ、急がなくてもそのうちダンジョンとかで素材は手に入るだろうから、鍛冶はいったん終了だ・・・



 鍛冶部屋からリビングに戻るとリビングに2人がいた。丁度いいな・・・。


「メグミ・・・言っていた武器ができたから渡すぞ・・・」


 俺は、そう言って四次元ポケットからミスリルの剣を出し、メグミに渡した。ここ数日の鍛冶の成果は話していなかったから・・・


「え?もうできたの?」


 とメグミは驚いていた・・・本当はしばらくかかる予定だったしな・・・鍛冶スキル様様だ。


「スキルが思いのほかすごくてな・・・」


 メグミは渡された剣を眺めながら


「すごい・・・綺麗な剣だね・・・」


『かなりの業物だね・・・ミスリルの剣か・・・』


 ホクトの評価が高いのはうれしいな・・・


「そうだな・・・良い武器ができたんだが・・・あまり他人に見せられないものができた・・・俺が作ったと言うのは秘密にしてほしい・・・」


 うっかりこんな武器が作れることがばれたら何に巻き込まれるかわかったものじゃない。


「う、うん。普段は、マジックバックに大事にしまっておくね・・・」


 そうだな。それが良い。俺も普段は収納しておくつもりだ・・・


「これで武器はそろった。防具は、メグミの鎧以外はまだだが・・・俺は、そろそろダンジョンに挑もうと思う。メグミ達の準備はどうだ?」


 メグミとホクトは互いを見て頷き


「うん。大丈夫!」


 と答えた。


 そうか・・・ならばこれで準備はいいだろう・・・。ポーションの類や食料なんかもチェック済みだし、ダンジョンの情報もある程度確認済みだ。



「ねえ?タクミ・・・」


 メグミが俺に


「冒険者クラスを上げる試験はどうするの?」


 あ・・・。忘れてたよ俺・・・


「ああ・・・すっかり頭になかったよ。そうだな・・・それも聞いてみないとな・・・。今日は、これからギルドへ行って試験の話をしてみようか・・・」


 俺達は、家に鍵をかけて・・・ギルドへ向かった。王都の冒険者ギルドは、さすがに大きい。受付はなんと7つもあり、王都の冒険者の多さをうかがえる。すでにどの受付にも冒険者が並んでいるため、俺も適当にその列に加わった。


 ようやく俺の前が空き、受付にたどり着くと


「はい、次の方どうぞ。本日はどのよなご用件ですか?」


 受付の男性に声をかけられた・・・男の受付もいるんだな・・・


「えーと」


 俺は、ギルドカードを見せる。


「はい。クラス6級のタクミ様ですね」


「ああ、俺ともう1人6級のパーティーメンバーがいるのだが、クラスアップをしたい・・・」


 俺は、面倒がないことを祈りながらそう聞いた。


「はい。タクミ様のギルドポイントは5級にあがるには十分ですので、試験をお受けいただければクラスアップは可能ですね。5級のクラスアップ試験は、ダンジョン素材の回収となっています。期間は1週間で、その間に金貨10枚分の素材をギルドに納めてくださいそれで合格となります。試験をお受けになりますか?」


 素材の回収だけでいいのか・・・なら問題はないな・・・


「ああ。それを受けるよ」


「では、本日より1週間以内にダンジョンで素材を回収してください」


 うん?この試験には抜け道がないか?。


『なあ・・・この試験には抜け道がないか?先に素材を集めておいてそれを出せば・・・ダンジョンに行かなくても合格できるぞ・・・』


 俺は念話で2人に伝える


『タクミのように収納スキルを持っている冒険者は少ないからね。それにねダンジョン素材は街で購入しても手に入るよ・・・』


 なるほどホクトの言うとおりだな・・・。この試験・・・意味はあるのか?


『そうだね・・・これは試験と言うよりもギルドへの貢献だね。素材はギルドで換金するのではなく・・・ギルドに納める事が条件になっている。だから購入してギルドに納めてもギルドは問題にはしないはずだよ。ようするにギルドに金貨10枚納めたらクラスアップを認めるって事だね』


 そう言うことか・・・素材を街で買えば割高になる・・・しかもギルドの買い取り額は、商店の買い取り額より安いのだからな・・・店で金貨10枚分の素材を買ってギルドで納めても素材は金貨8枚分にもならないだろう。


 

 俺は受付に礼をするとメグミたちのもとに戻る


「クラスアップの試験は受けることにしたよ。ダンジョンで素材の回収をすることになった」


 念話を聞いている2人も納得する。


「それで、いつからダンジョンに挑戦するの?」


 俺は、メグミに聞かれ、


「そうだな・・・今日はゆっくりと休息・・・それと準備だな。明日 朝からダンジョンに挑戦する事にして・・・早ければ夕方には戻れるかな・・・」


 上層のマップはすでに購入している・・・。道に迷わなければ5階まで5時間くらいで行けるとの情報も聞いているし・・・まあ俺達なら大丈夫だろう。1日もあれば素材は手に入りそうだな・・・


「中層以降は、泊りがけになるんだよね?」


 メグミは、そっちの方が気になるようだな・・・確かにダンジョン内で何泊もするのは精神的にもかなり大変なことだろうしな・・・


「深く潜るとそうなるな・・・」


 俺もその先の事を色々考えておこう・・・




 翌日


 俺達は、ダンジョンの前までやってきた。国で管理しているダンジョンだけあって、ダンジョンの入り口に王都の兵が詰めている。ここで、冒険差者は、ダンジョンに入るために1人につき銀貨2枚をおさめなくてはならない。俺達は、銀貨4枚を支払うと兵士に誘導されダンジョンの入り口についた・・・


「お前たちは、手ぶらのようだが、そのままダンジョンに入るのか?」


 案内してくれた兵の1人にそう聞かれたので


「はい。収納スキルを持っているので大丈夫ですよ」


 と答えておいた。


「ほう・・・それは良いスキルを持っているな・・・。よし、ダンジョンへ入っても良いぞ」



 俺達は、ようやくダンジョンへ降りる階段まで到着した。ここからが俺達のダンジョンアタックだ。



  

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