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俺に異世界にいく資格はあるのか?  作者: 花山 保
異世界で俺は・・・
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俺は、ケモミミに案内されたよ

「がさっ!」


 おいおい。本日二度目のがさっ!がさっ!か・・・。


「うあ!?」


 そこにいたのは・・・


 あーあ。目が、あっちゃった。ちょっと予想がはずれたよ・・・。小っさい男の子だったよ。

 まあ、なんだな・・・。一応この子がファースト異世界人ってことだろう。耳の位置が違う・・・違和感は感じないけどケモミミの男の子だ。


「えー・・・こほん。俺の言葉通じるかな?」


 こくこく。お、頷いた。きちんと通じるな。


「えーと、こんにちは。また会いましょう。では失礼しま・・・」


 俺が立ち去ろうとしたら袖掴まれました。格好良く立ち去ろうとしたのになんだってんだよ。


「あ、あの・・・お姉ちゃんを助けて・・・」


 あれ、この子・・・女の子か?俺は、男の子だと思ったよ。まあ、性別がわかるような体型や年齢じゃないけどね。声が女の子みたいだ。


「助ける?」


 俺が聞くと。こくこくと頷く。どうもねー。小動物みたいなんだよね・・・この子。あ!そうだ。この子に道案内頼めば、大人のいるような町とか行けるかもしれないな・・・それなら協力もやぶさかではないな。俺迷子だし。


「あー。俺が助けたら町とか連れてってくれるか?」


 こくこく。


「よし、そんじゃー。姉ちゃんを助けに行くか。で、俺はどっちに行けばいい?」


 あ、この子・・・勝手に行っちゃったよ。あ、こっち振り向いた。俺について来いと・・・。ははは、仕方ないね。道案内は任せるか・・・。


 俺は、歩く、いや走る。これは、けっこう遠いねぇ・・・。この世界、元世界より何倍も歩くことになりそうだな。乗り物とか便利な物とか考えないと移動が大変だぞ・・・。俺はまだ飛べないしね。


 なんか、この後の事とか考えてたら、遠くでブヒブヒと言う声が聞こえてきた。あれか?あれだよな・・・メジャーな奴だよな・・・


 ・・・はい。予想どおり・・・奴です。豚さんことオークでした。三匹の豚さんが、ケモミミ少女と絶賛戦闘中だ。


 かなり満身創痍のようですが、ケモミミ少女は、なんとかオークに抵抗中だな。うまくさばいて、3対1にならないような局面を作り出し、ヒットアンドウエイ。これ、互いに決定打がないのかな?


 ああ・・・、ケモミミ少女の体力が、先になくなりそうだなわ。かなり動きっぱなしだし、もう肩で息している。


つんつん!


 ありゃ、余裕で観察してたら、ケモミミ少女妹が、俺に戦闘参加を促してました。はいはい。やりますって。俺は、まじめに働くよ。


「おーい!ぶたさーん!」


 俺は、手を振りながら声をかけて豚さんのヘイトをケモミミ少女から奪います。豚さん一斉にこっちを見る。・・・ケモミミ少女も一緒に驚いているな。


「助太刀しますよ」


 俺は、そう言うや、豚さんに向かって一気に走りより、間を詰める。気づくのが遅いよ豚さん・・・。膝で「ドーン」、肘で「ドーン」。豚さんの大きな腹部に膝を入れて一匹。振り向きざまに左肘で豚さんの顔面破壊して一匹と。次々、吹っ飛んでいく豚さん・・・。最後に残り一匹を足払いで、地面に転がしてっと。仰向けに転んだ豚さんの首をかかとで踏み抜く。


「グヒェ」


 オークが死ぬ。それをぽかーんとみていたケモミミ少女は、ふと我に返ると


「ひ、人族!! 「ミリア」こっちに来なさい!はやく!」


 ケモミミ少女が、俺を警戒している。俺、一応、依頼を受けて助けたんだけどな・・・。ま、普通なら警戒するか・・・。いきなりこんなことしたらな。ケモミミ少女妹が、その辺、幼いってだけだろうな。


 さて、どうしたもんか・・・怪しい人じゃないとか言ってもきっと無駄だろうしな~。俺、あやしさ全開だしね。あーもうなんか面倒だな。いっそ立ち去るか・・・。


「お、お姉ちゃん。この人、私たちを助けてくれたの!」


 ケモミミ少女妹・・・ああ。もうケモミミ妹でいいや。ケモミミ妹が、姉を身振り手振りを交えて説得し始める・・・。


「・・で、私が・・・してもらって・・なの」


 ケモミミ妹、姉を説得中。あ、少し時間かかりそうだからその間にレベルでも確認しておくか。


タクミ・シスミ

レベル5

HP 40(70)

MP 30(65)


お、上がってる。うっかり豚さんたちのレベルとか鑑定しなかったな・・・。


 豚さん強かったのかな?まあ、定番の雑魚キャラだしな・・・。でも、うっかり強敵だったら命がないからこれからは気をつけるようにしよう。

 基礎値も確認するか。

 

力   基礎値23 

体力  基礎値18 

器用  基礎値21

素早さ 基礎値24

魔法  基礎値20 

抵抗  基礎値19 


 この世界は、この6つの基礎値で構成されている。スキルの効果は、この基礎値が元になるそうだ。


 たとえば、身体強化スキル。身体強化のスキルレベル10(最高値)は、力と体力、素早さを基礎値の6倍まで高めることができる。体術スキルレベル10(最高値)は、体術を使って攻撃する時に発動し、攻撃力が基礎値の6倍になるスキルだ。


 えーと、今の力の基礎値23だと身体強化スキルで6倍だから138。さらにその状態で体術スキルを使うとさらに6倍で合計828ってことだ。ほかのスキルも使えば、さらに数値は増えるだろうね。


 レベルは、1つ上がるたびに、力から抵抗までの6つの中で1つだけ1あがっている。まー、これから先はわからんが、基礎値はほとんど増えない仕様なのだろう。


 レベルの上限がいくつまであるのかわからないが・・・。ちなみにレベルが100まであがると、各基礎値が16~17くらいずつ増えるはずだ。


 問題はMPだな・・・、スキルによっては、MPを馬鹿みたいに喰うようだから、低レベルのうちは使えないスキルが多い。俺は、レベル1のくせにスキルレベルが高いのが多いからな・・・。

 HPとMPは、レベルが1つ上がるたびに10くらい増えていくみたいだから、ある程度レベルあげしないとだめだな・・・。


 お!やっとケモミミ姉妹の会話に結論がでたみたいだ。


「わ、私は、それでも・・・ひ、人族は信じられません。」


 あちゃー。ケモミミ妹の説得失敗か・・・。


「でも・・・、妹を助けてもらったことは間違いないみたいだから、私たちの村へは連れていけないけど、人族の街の近くへなら連れていってあげるわ」


 自分は助けられたわけではないと・・・。妹が助けられたのね・・・。ま、落としどころでしょうね。


「ええ、それでかまいませんよ」


 さて、街まで案内されましょう。



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