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俺に異世界にいく資格はあるのか?  作者: 花山 保
異世界で俺は・・・
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俺達の王都攻略 1

 昨日は串焼き屋のおやじの勘違いでとんだめにあった・・・


 幸い何事もなく・・・そう何事もなく1泊できたのだが俺達の精神は色々とダメージを受ける。


 でも俺はくじけないぞ。



 起床すると俺達は、そそくさと宿を後にする。なんとなく足早に顔を伏せて・・・


 さて、どこかで朝ごはんを食べながら今後の相談をすることにするか・・・。俺は、丁度良い店を見つけ店に入ろうとするが・・・


「ちょっと!お客さん・・・申し訳ないけど獣魔連れの入店はごめんだよ・・・」


 威勢の良い体格の良いおばさまに入店を断られた・・・。やはり店によっては止められるようだな・・・。仕方ない次の店を探すか・・・


 2件続けて入店を断られ、気持ちが折れかかる・・・。


『僕のせいでごめんね・・・テイマーが多いと言っても街中で獣魔はあまり歓迎されていないんだよね・・・。ほら僕くらいならいいけどさ・・・でかい魔獣なんか連れて入店したら迷惑だろ」


 確かにな・・・。だからこそ・・・


「俺は、そんな心配をしなくていいように、王都に一軒家を構えたいんだよな。朝食は俺がなんか出すから先に住む家を探そうか・・・」


「うん・・・ここで落ち着くためにもまずは安心して眠れる場所が欲しいもんね・・・」


 メグミも賛同する。


「なら・・・うん?この世界にも不動産屋はあるのか?」


『不動産?はわからないけど・・・家や土地の斡旋は役所がやっているはずだよ』


 なるほど、国が管理しているわけね・・・


 俺は、道を尋ねながら王都の役所に向かう。


「ここが役所か・・・ずいぶんとでかいな・・・」


 俺達がたどり着いたのは3階建ての巨大な建物だ。なんか俺の住んでた街の市役所を思い出したよ・・・。俺達は、建物の中に入る。入り口でホクトは待機するように言われた・・・仕方ないな・・・すまんホクト・・・


 役所の受付の前で


「すみません。王都に家を持ちたいのですがどのようにしたらよいのですか?」


 俺は受付に尋ねる。


「土地や家屋を希望ですね・・・では、あちらのカウンターになります」


 受付の指示に従い、俺はそのカウンターへ向かう。


「あのーすみません。家を持ちたいのですが・・・」


 受付は、40代くらいの男性だった。


「家ですか?えー失礼ですが大変お若いようですが、家はけっして安いものではありませんよ・・・」


 けっこう高いのかね・・・?


「えっと、それなりには持っているつもりですが・・・おいくらくらいするのですか?」


 メグミも隣で心配している・・・


「そうですね・・・外周の方でも金貨50枚程度はしますよ・・・」


 受付の男性が説明する。え?金貨50枚くらいで買えるのか・・・思ったよりも安くないか・・・。ちなみにこの王都は城を中心にして丸く広がっている。王都の中に輪のように堀があり、数か所橋が架かっているのだが、その堀の内側が内周、外側が外周となる。当然、内周の方が地価は高いのだ。


「良かった・・・なんとかなりそうです」


 俺の返答に驚く男性・・・


「あ、ああ・・・予算は大丈夫でしたか・・・ではどのような物件をご希望ですか?」


 俺は、ダメ元でも希望の内容を伝えてみることにした・・・


「そうですね・・・まず部屋は食事ができる部屋のほかに最低3室は欲しいですね。風呂があって・・・ああ、できれば風呂は大きな湯船が欲しいです。あと、趣味で鍛冶をしているので鍛冶ができるような場所か倉庫がついているのがいいです。あとできるだけ広くて交通の便の良いところが良いのですが・・・」


 受付の男性が条件を書き出す・・・


「す、少しお待ちください。ただいまの条件に会う物件を探しますので・・・」


 俺達は、腰かけて待つことになる。


「ね、ねえ?さっきの条件だとすごい値段にならないかな・・・」


 メグミが心配する。そうだな・・・俺もそう思うよ


「メグミは今どれくらいお金を持っている?」


 メグミは、マジックバックの中をのぞき金貨を出したり戻したりしている・・・。


「えっと・・金貨だと10枚くらいかな・・・素材とか鉱石とかは山ほどあるけど・・・」


 まあそうだろうな・・・あと素材と鉱石はあとで俺の収納に移させてもらおう


「俺達が、3ヶ月間クエストをしたりして稼いだパーティーの金貨がざっと160枚ほどある・・・。あと、俺は金貨で360枚ほど持っているよ。この前、盗賊からも奪ったしね・・・」


 俺達は、辺境の街でほとんどお金を使うことがなかった。装備も最低限度で済ませたし・・・ⅯPポーションなんかもめったに使わないからな・・・経費は宿屋の宿泊代程度だった。

 

「うわー・・・私たちってお金もちだったんだね・・・街ではかなり質素な生活していたようなきがするんだけど・・・」


 換金したお金やクエストの報酬は、全部俺が預かっていたからな・・・


「お、お待たせしました・・・」


 俺は、再び受付の男性のところへ向かう


「えーと。ご希望の物件を探しましたが、あいにく今は1件しか該当するようなものがありませんでした。この物件は外周になりますが、内周との境にありますので大変よい場所にあります。また、鍛冶は煙や音の問題もあるため商業区か工業区でしか許可がでません。今回の物件は商業区のはずれになります。元々、武器商の方が鍛冶屋を兼ねて商売をされていた店舗兼自宅となります。」


 なかなかよさそうだな・・・


「それで・・・費用の方なんですが・・・金貨で300枚するのですがどうされますか?」


 受付の男性が尋ねる。この世界の物価は、まだわかりかねるが・・・金貨1枚が元の世界の100万円くらいだと考えてると金貨300枚は、3億円くらいかな・・・馬車が金貨10枚くらいだからな・・・


「えーと。ほかにかかるお金はあるのですか?」


 俺は、念のため受付に確認する。


「あ、はい。登録税として費用の1割を収めていただきます。これで上下水道の利用許可がでますので・・・他には、年に1度税金がかかります。あなたの場合は毎年金貨3枚を納めることになります。また、もし御商売をされることを考えているのなら商人ギルドに加入するか、国に商業税を支払うかしなければなりませんのでご注意ください」


 やはり色々とかかるのだな・・・


「はい、わかりました。その物件を購入したいと思います。そこはすぐにでも住めるのですか?」


「あ、ああ。わかりました。そ、そうですね・・・こちらで定期的に掃除しておりますので、最低限の生活用品を揃えればすぐにでも住めますが・・・本当に買われるのですか?」


 問題あるのか?


「え?何か問題のある物件なのですか?お化けがでるとか?」


「あ、いえ、そうではなくて。ご夫婦様かと思いますが、あまりにもお若いのでこのような大金を払えるのかと心配しまして・・・」


「ふ、夫婦・・・」


 メグミが反応する。おい変なとこに反応するな!


「いえ、夫婦ではないのですが・・・2人で冒険者をしていましてそれなりに稼いでいるのですよ」


「そ、そうですか・・・。冒険者の方でしたか・・・」


「今この場で支払いもできますよ・・・」


 俺は、見えないように懐から四次元ポケット内の金貨を取り出し受付の男性に見せる。


 どすん!と音がするような重たい金貨の袋を出す。四次元ポケット内のお金は欲しい金額を指定すると計算されて出てくるので便利なのだ・・・


「では、先に入金を確認させていただきますね。物件は見ないで決めてしまってもよろしいのですか?」


「あなたを信頼しますよ・・・」


 俺はそう返す・・・


「はい・・・では確かに金貨300枚と登録料金貨30枚今年分の税金金貨3枚をいただきました。こちらがお話しした物件の鍵になります。この後、係の者が案内しますのでついていってください」


 少しの書き物を終え、ようやく事務手続きが完了した。これでようやく拠点ができたな・・・。まずは、目標の第一段階クリアだ・・・


 役所の案内人は、若い女性だった・・・。


「いえ・・・すごいですね・・・その若さで家を・・・うらやましいです。奥さまもよかったですね・・・」


 だから違うってよ・・・


「あの・・・夫婦ではないので・・・」


 なんか毎回この勘違いが続くな・・・ 


「え?お二人で住むのに・・・?」


 悪いかよ・・・


「そ、それは失礼しました」


 案内人の人も恐縮しちゃったよ・・・どうするんだよこの空気・・・



 俺達は、無言のまま案内され・・・ようやく購入したマイホームに到着する。受付の人が言ったとおり、商業区の角地にあった・・・お隣さんも何かの店だな・・そして、案内人は、案内を終えると役所に戻っていった。


 もらった鍵を使って家に入る。おお!広いなこの家。元店舗だったこともあり、入り口となる玄関は、裏手にある。一階は商品を並べていただろうスペースが畳で10畳くらいあるな・・・あとは、キッチン、リビング、風呂、トイレか・・・。二階は、主寝室と書斎があり、ほかにも部屋が4つもあった。

 家の裏には、そこそこ大きな倉庫があり、その横に鍛冶ができる場所が作られていた。倉庫には鉱石などをおいていたようだな・・・。庭は残念ながらないが体を動かすには十分な広さがある・・・二人と一匹で住むには大きすぎるくらいの物件だ。


 一通り、見て回った俺達は、リビングに集合する。ソファーなどの家具がそのまま残されていたので、座る場所にも事欠かなかった。


「さて・・・」


 何から手をつけたもんか・・・。天井を見ながら考える・・・


「はい!」


 メグミが手をあげる・・・。


「はい・・・メグミさん」


「ひ、ひとつよろしいでしょうか・・・」


 メグミの話し方がおかしい・・・


「はい。どうぞ・・・」


「あのですね・・・先日からどうにも私たちはカップルや夫婦によく間違えられています。そこでいっそのこと、王都では夫婦だと説明しませんか?」


「『えっ?』」


 ホクトとはもっちゃったよ・・・。家の事かと思ったら・・・


「ああ・・・ど、どういうことだ?」


 何を考えているんだ


「えー。誤解しないで聞いて欲しいのだけど・・・ほら・・・前にね冒険者に襲われたりしたこともあるでしょ?この世界だとけっこう襲われたりする女の子って多いんだよね・・・。一応ね私も女の子だから・・・きっとこの後もギルドとか行ったら声かけられたりすると思うんだよね・・・。そういう時に、私にはもう結婚している人がいるんですよって言った方が何かと都合がいいと言うか・・・言い寄られてもね・・・断りやすいと言うか・・・一緒に住んでいても問題ないと言うか・・・」


 顔真っ赤にして言うなよ・・・。あー確かにそうだな・・・今日だけでもこんな感じだしな・・・一緒に住んでいる年頃の男女で他人だって毎回毎回説明するのも大変か・・・


「ああ。そうだな・・・わかったよ。昨日から間違えられっぱなしなのは俺もわかっている。ペアで組んで冒険していて、一緒の家に住んでいて、俺達は何の関係もありませんよと言っても説得力はないわな」


 その方がトラブルも減るし・・・何かあっても守ってやりやすいか・・・


『ホクト~。一応そういう形にしておくぞ・・・余計な虫も付きにくくなるだろ』


『ぼ、僕はメグミがよければ・・・』


 はいはい。


「じゃ、じゃあ、今日からはそういう説明で行くからね・・・よろしくねタクミ!」


 なぜに・・・笑顔になる・・・まあ好意はうれしいけどね・・・




「よし、話はそれでいいな・・・あとは、家の事だけどな・・・」


 


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