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俺に異世界にいく資格はあるのか?  作者: 花山 保
異世界で俺は・・・
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俺達の王都旅行 3

 私たちは、馬車を走らせる・・・


 いや・・・違うよね・・・。馬車を走らせているのはタクミだよ・・・私はただ、馬車に乗っているだけ・・・。ご飯を作るのもタクミで・・・私はただそれを食べるだけ・・・。


 せっかく自信がついてきたのにな・・・また・・・だめ・・・切り替えなきゃ・・・タクミがいろいろできるのはわかっていたのだから・・・ 


 私は、馬車に揺られる中、自分にできる事を考える。私にできる事を・・・タクミについていくために・・・役に立てるために・・・。狭い馬車の中でもできる事はあるよね・・・。私はマジックバックを開けると中から1つのマジックアイテムを取り出した・・・盗賊のアジトで見つけたマジックアイテムだ。盗賊のアジトを出たあと、戦利品を確認しているときに無理を言ってもらい受けた・・・


 『古代魔法の書』


 これまで読んだ魔導書とは違う。古代語でかかれたロストマジック・・・下級魔法の基礎値は2で上級魔法の基礎値は4・・・ホクトに聞いた話では古代魔法の基礎値は8になる。この前覚えた魔法強化スキルは、身体強化の魔法版で魔法と抵抗を上げる事ができる・・・魔法力の基礎値は魔法強化レベル4で3倍になる・・・そして使う魔法の基礎値は、威力に比例する。基礎値2の魔法はレベル10まで上げても20にしかならない・・・でも基礎値が8の魔法なら・・・レベル5でも40にもなる・・・

 今の私にはこの魔導書を読む事はできない・・・。古代語なんてしらないから・・・当然よね。でも・・・『ホクト!』、私にはホクトがいる・・・女神様の加護の力が・・・


『ホクト・・・お願い。この魔導書を読むのに私に力を貸して・・・』


 ホクトは、きっと理解してくれる・・・そして協力してくれる。


『この1文字目・・・は?』

『Rだね・・・君の言葉でアールだ』


 1文字ずつ・・・そう1文字ずつ、私は古代語を覚えていく。揺れる馬車の中で・・・私はただ、その本に集中した。ふと現実にもどると・・・自分が汗まみれになっているのに気がついた・・・あれずいぶん時間が・・・。幌から顔を出して外を見るとすでに夕日が見えた。


「もうすぐトライムの街に着くからな」


 私の気配に気がついたのかタクミが教えてくれる。そっか・・・もう着くのか・・・風が気持ちいいな・・・



 トライムの街に着くとすぐに宿に馬車を預ける。そのままその宿で夕食をいただき、念願のお風呂を満喫する・・・そして・・・


「ホクトまたお願いできる?」


 古代語の勉強の続きを始める。ホクトが協力してくれるので、徐々にだけど、基本となる文字の読み方を覚えることができた。あとは、文字の組み合わせや文法・・・特殊な意味などを覚えていけば・・・


 私は、ただひたすら・・・一冊の本を読みこんでいく・・・



 朝・・・。眠い目をこすりながら朝食へ行く。タクミと一緒にご飯を食べる。


 タクミから


「昨日の商人と今日は一緒に行動はしない。1日ここに滞在して明日出発するつもりだ。今日は、街で王都までの道のりの確認とかをするつもりだけど?いいか?」


 私にとっても都合いいな・・・


「私もそれでいいよ」


『僕も昨日の商人と続けての移動には、ちょっと気になることもあるから・・・タクミの判断でいいと思うよ』


 2人の意見を聞いたタクミは、


「なら。今日は、自由行動だな・・・買い物でもするか?」


「えっと・・・私は少し宿で休ませてもらうよ・・・」


 しなくちゃならない事があるから・・・でも・・・買い物一緒に行きたかったな・・・


 朝食を食べ部屋に戻る。再び2人は、魔導書を読み込んでいく・・・



 昼食をとることも忘れて読んでいると・・・昨日よりも順調に解読が進む。ふと思い立って私は自分のスキルを確認すると


 解読スキルレベル1 古代語スキルレベル1 記憶力スキルレベル1が追加されていた。


「ね、ねえ、ホクト!私、新しいスキル増えてるよ!」


 ホクトも私を鑑定したのか・・・少し驚いている。


『すごいな・・・こんなに早くスキルが身につくなんて・・・』


 そこからの作業は、早かった・・・


 読めば読むだけ、そう見ているうちに意味がわかるようになる。


 夕食を食べ・・・風呂に入り、走るように部屋に戻り解読を再開する・・・再び自分のスキルを確認すると


 解読スキルレベル2 古代語スキルレベル2 記憶力スキルレベル2


 とレベルが上がっていた。うはっ!これはうれしいな・・・


 にたにたと笑みがあふれる・・・


『め、メグミ・・・大丈夫かい?』


 あ・・・ごめんね。変な顔してたよ・・・うれしくてね・・・


 その夜。それぞれのスキルはレベル3に達した・・・





 うーん・・・瞼が重いよ・・・頑張りすぎた・・・


 眠気を帯びたまま宿屋の食堂で朝食を摂る。


「なあ・・・大丈夫か?」


 タクミに心配された・・・されてしまったよ・・・寝不足でぶっさいくな顔を見られるよ~


「うん、ちょっと昨日は眠れなくてね・・・でも大丈夫だよ」


 私は、笑顔で応える・・・


「そうか・・・無理はするなよ・・・今日は馬車の中で寝ていてもいいぞからな・・・」


「あ、ありがと・・・」


 迷惑や心配をかけちゃ意味がないよね・・・




 私たちは、宿を出ると馬車の準備をする。次の目的地は、オータムの街で、その先が王都になる。オータムまではトライムの街から馬車で3日ほどかかるそうだ。


 トライムを出てからは、また馬車の旅だ・・・。しばらくお風呂に入れないのが・・・残念ね。ホクトにも少し休むように言われ・・・私は少し目を閉じた・・・



 休憩を兼ねた昼食・・・を食べ・・・また馬車の旅に戻る。


 揺れる馬車の中でホクトと念話で魔道書の解読を続ける。魔導書には、呪文が書かれているわけではない・・・これは今まで読んだ魔導書も同じだが・・・魔導書には様々な理が書かれており、どのような原理でどのような作用があるとか・・・基本的な仕組みが記載されている。例えば火なら・・・なぜ燃えるのか、どのような条件が必要なのかが書かれているの・・・。きっとこの古代魔法の書にも理が書かれているはず・・・。そもそも古代魔法って言うけど・・・古代では普通に使っていたのかな?なら当時は現代魔法じゃない?それに発展せずに失われる魔法って・・・使えないような特殊な条件があったから?

 ホクトは、読み方を教えてくれるけど・・・内容には触れない・・・それだと意味がないから・・・。私が理解しなくてはだめなんだ・・・。でも・・・女神様の知識にはあるってことだよね・・・ホクトが読めるのなら・・・


 ピコン!


 はうっ!閃いたよ・・・。神様だよ!!!


 そう、この言語はきっと神様の言語だ。失伝する理由もそれなら納得できる・・・。ホクトから習った文字を組み合わせる・・・

 これは・・・そうこれは・・・この世界の歴史だ。



 神により、世界が作られ・・・現れた・・・神により作られた世界の最初の人は・・・神の力そのもの・・・。幾多の・・・奇跡を起こし・・・導く・・・。万物を・・・望み・・・繋ぎ・・・留める。・・・・・・・・・・ときを経て・・・その・・・この力が・・・正しく・・・あらんことを・・・



 気がついたら・・・私は、涙に濡れていた・・・。なぜ、こんなに悲しいのかな・・・。


『その意味がわかったのなら・・・メグミはもうこの魔導書が読めたと言うことだよ』


 ホクトが私に声をかける


 私のスキルに 「古代魔法レベル1」「魔道の神髄レベル1」が加わった。













 









 


 

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