私の周りで何かが始まっている!?
ぱっと世界が揺らいだかと思うと、私は、森の中にいました。ランダムにどこかへ飛ばされたのでしょう。ついに私の異世界生活が始まります。何のとりえも・・・有効なスキルもない私が危険な魔物や種族のいる世界で生きていくのは簡単ではありません。
死後の世界の女性の方から習った。自分を確認する方法を使いましょう。まずは、自分のことをよく知り、対策をたてなければ私は明日も迎えられないかもしれません。
メグミ・タカキ 女16歳
レベル1
HP 18
MP 25
力 9
体力 8
器用 12
素早さ 10
魔法 22
抵抗 21
スキル 異世界言語レベル1 調理レベル1 算術レベル2
加護 異世界神の加護 異世界女神の加護
異世界神の加護
スキルの取得率上昇 スキルの上昇率上昇 経験値取得率の上昇 ステータス補正上昇
異世界女神の加護
異世界ナビゲーター 女神の魅力 女神の衣
え・・・・・っと。何?鬼の女性の方からも聞いてないものがいろいろ付いている。神様・・・?
「ってことでよろしくね!」
びくっと声の方向を見るとそこには、一匹の大きな「わんちゃん」?
「おい!僕は犬じゃない。神狼だ。犬なんかと間違えるな」
私の心を読んでいるの?
「そう。君と僕はつながっているからね、君の考えている事はわかるんだ。まー恥ずかしい事は聞かなかったことにしてあげるけどね」
どうやら私の気持ちはダダ漏れのようです。ぐすん・・・
「知らない人には言わないから大丈夫!。で、自己紹介だけど僕は女神様に作られたナビゲーター神狼だ。君がこの世界で生きていけるようにアシストするのが僕の役割だ。後でもいいけど、僕に名前をつけてくれよ。」
女神様は、私の事を心配してくださったようです。ありがたく受け取りましょう。女神様ありがとうございます。さて、名前ですか?あまりセンスに自信がないのですが、ポチやタマと言うわけにはいきませんからね。私が好きな北極星からとって「ホクト」と言うのはどうですか?
「ホクトか、まーいいや。じゃー僕はホクトだ。よろしくね」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
ホクトに向かって頭を下げる。頭の中に『そんな頭とかさげなくていいよ』と聞こえた。
『念話だよ。僕から君に直接声を送ることができる。人前で僕と話してたら驚かれるからな。誰かの前や街では、テイムされた魔物ってことで通したほうが、怪しまれないですむから、そう言う設定で頼むよ』
わかりました。テイムって捕獲したとか従属させていると言う意味であってます?
「そうだね。この世界には魔物を使役する人もいて、弱った魔物や子供の魔物を捕まえたり、育てたりして従属させるんだよ。君の場合、子供のころから育てたって言った方が無難かな。あと、僕の力は女神様の力で隠蔽されているから、僕を鑑定しても神狼じゃなくグレイウルフって狼になる。間違っても僕を神狼って言わないでね。町中パニックになるから。君の加護も鑑定では見えないように、神様が隠蔽しているけど、うっかり誰にも言わないようにね」
わかりました。うっかり話さないように気をつけます。
「さて、これからどうしようか?」
そうですね~。私のように身を守ることも魔物を狩ることもできない人は、うっかりするとあっという間に死んでしまいますからね。まずは、街へ行って雨露をしのげる場所を確保することが必要ですね。そのあとは、生活できるだけの収入を得るため働く方法を考えます。
「まあ、間違いじゃないね。僕がいるから大概の事にはならないと思うけどね。君の生き方を僕は否定しない。手助けはするけど生き方の決定はできるだけ君が決めてほしい」
「わかりました。では街へ向かいます・・・・。あの・・・街ってどっちへ歩けば行けるかな・・・」
ホクトは、ため息?のように一呼吸おいて首を使ってこっちだと言わんばかりに背を向けました。
「ありがとうございます。ホクト!これからよろしくね」
ホクトが、何か照れたような顔をしたような気がしたけど、私はホクトのあとを追いかけ歩きだしました。




