表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双子の狼 Ⅰ  作者: ヨウカズ
第二章・狼の双子、親を失う。
9/9

9・雪の上に舞い降りたお嬢さま。

~氷介視点~


バラバラと大きな音を立てながら、ヘリコプターは停止している。


「何…? 何で、浮かんで…―!? あ…」


ヘリコプターの横の戸がガバッと開き、小さな影が雪の地面へ飛び出した。

その小さな影は地面へ落下してくる。 教室からは絶叫が響いた。


「あああっ! お、落ちちゃう―……え?」


ブワッ!


その小さな影の背から、大きくたこのように風船らしきものが広がり、

地面へゆっくりと降下してくる。


「え…? え?」


それは、緑の髪をした少女だった。

桃色の瞳と同じくらいにピンク色の頬、フリルのついたドレスに身を包んでいた。

少女は動揺する氷介の前に着地した。


「ふうー、到着です! あら…? ―!! まあ…!」


少女は氷介の困惑した顔を見ると、パッと顔を輝かせてその手を取った。


「えっ!? あ、あの…ええ!?」

「貴方ですね?! 【狼の双子】さん! ああ~…お会いしたかったのですよー!」

「え? え? な、何でボクなんかに…って何でそもそもボクの事知ってるの?」

「あっ! すいません! 自己紹介が遅れてしまいました。」


少女はパンパンとスカートを叩いて佇まいを正すと、

教室からのぞく生徒たちににっこりとほほ笑んだ。


「皆さん、おはようございます。 長野から来ました、緑谷フウカと申します!」




~氷也サイド~


氷也はそれに近づき、声をかけた。


「何やってんだよ。 お前。」

「うわあっ!? な、何だお前かよ…って!! 何でお前までこの学校なんだよ!!」

「サッカークラブスカウトと同時に通うことになったんだよ!

 まあ…いいじゃねえかよ。」

「よくねえよ!!!」 「あんまりカッカすんなって! ―冬紀。」




~熊?~


ガラッ!


「…あ?」


そこは使われていない、ほこりをかぶった教室だった。


「間違えちまった…か?」


熊は、茫然とその場に立ち尽くしていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ