オリエンテーション
オリエンテーションです。
あぁ、やってしまった。目立たずに、普通に中学校生活を過ごしていこうと思っていたのに…。
私は、自分の右隣を歩く男をにらみつける。
「あんたのせいで、悪目立ちしちゃったじゃない。どうしてくれるの!!」
「いや、どっちみちお前は目立たずには、いられないだろ。」
「…どういう意味よ」
「そのまんまだよ。しかも、俺悪くなくね?裕大があんなこと言うから、目立っただけだろ。」
いや、そうですけども。その前から、私の肩に手を置いてましたよね?それ見てた人には、確実に勘違いされてますよ。絶対。私がそんなことを考えていると、
「ま、今日はオリエンテーションとかだけだろ?どうにかなるだろ」
「女子は、第一印象が大切なの!おわかり?」
「お前、陰キャと仲良くするのにがてだろ。だから、さっきクラス表見て、険しい顔してたんだろ?」
いや、それはそうですけど。てか、大声で陰キャとか言わないで上げてください。かわいそうですよ。
「カップルとか裕大が、大声で言ったから、クラスで距離置かれるよ。絶対。あぁ、彼氏ほしかったのに。こんなんじゃしばらく無理じゃん。はぁ」
「…お前彼氏ほしいのか?」
この男、わたしをどれだけ馬鹿にすれば気がすむんだ?
「ほしいに決まってるでしょ!!雷気は、青春したくないの?てか、アンタ好きな人いたの?」
そういえば、こいつの話興味なくて全然聞いてなかったなと思う。そんなんだから、紗良も雷気の話はやめて、別のことを話すようになったんだった。
「いたよ、ていうか今も好きだよ。ずっと好きだからな。」
そういって、寂しい目で私を見つめてきた。いや、私を見つめられても…。
そう思っているうちに、教室についたのだった。
「はい、皆さんこんにちは!私は天光中学校3年、生徒会長の鈴山見花です。よろしくお願いします。」
へぇー、この学校の生徒会長は、女の人なんだ。あらかじめ配られていたパンフレットを見ながらそう思う。
「えー、これから皆さんには、新入生として、体育館に入ってもらい、入学式に参加してもらいます。その後、教室に戻ってきて、私から、中学校の紹介をした後、担任の先生に引き継いで、自己紹介等をしていただきます。では、手元にある資料1を開いてください。」
パラパラとめくる。
【第85回天光中学校入学式】
1.新入生入場
2.開会の言葉 国歌斉唱
3.校長式辞、教育委員会告辞、来賓挨拶
4.PTA会長挨拶
5.在校生代表によるお祝いの言葉
6.担任の先生の紹介
7.校歌斉唱
8.閉会の言葉
9.新入生退場
長そうだなーと思っていると
「それでは、廊下に並んでください」
といわれたので、説明があっていたんだろう。聞いてないけど…。
入学式って、長いですよね。眠くなっていたことを思い出します。




