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第15話 今川家・鳴海城開城にラスボス北条幻庵と鬼畜織田信長



1560年6月6日 鳴海城



黒母衣衆くろほろしゅう・毛利新助

「御館様!今川の軍勢約定通り全員撤退。桶狭間入口付近にて待機しております。」



赤母衣衆あかほろしゅう・前田利家

「申し上げます!鳴海城内から出た騎馬は城主岡部元信ただ1騎にて、約定通り他の軍馬は捨て置いてます」



「良し頃合いだ。全軍、陣形保ちながら鳴海城へ入る。又左《前田利家》・新助、先導せい」



信長の寵臣である事を笠に着て、我が物顔で武将達を侮辱する拾阿弥じゅうあみを信長の面前で斬り捨てた前田利家。


出仕停止処分を受けていたが桶狭間へ勝手に参陣した。



「御家の危機に命を懸けて駆け付けた、真に天晴れである!」と信長の一言で許される。



鳴海城内の安全確認を終え約束の狼煙のろしを上げると、今川軍から岡部元信含め10人の武者が早足で駆け付けてくる。その中に3人の騎馬武者がいた。



協議の場に双方が揃って、隼人達3人以外の織田側の顔色が変わった。



軽く怒りを込めた口調で話す信長

「岡部殿。当家と今川家の協議の場に何故、北条家の騎馬3騎がおるのですかな・・・」



「真に御尤ごもっともな意見にて…織田様申し訳ございません。某の説得にも応じてくれませなんだ…」



「織田信長様申し遅れました。拙者、北条幻庵と申す。ただの老将でございます。」



予想以上のビッグネームに一瞬、信長のポーカーフェイスが変化したが直ぐに



「貴方ほどのお方がこの場に参加すると言う事は、北条家も織田家に"敵対する"と捉えても良いのだな(怒)」



「敵対などと滅相もございません。某は今川義元公の御尊顔を拝するためおもむいただけにて。それを確認したら速やかにこの場を離れます。」



隼人

『AI美幸ちゃん。存在感の塊みたいな"じっちゃん"が登場したけど何者?』



『北条家の守護神を"じっちゃん"言うな!』



大和

『北条幻庵ほどの人物を知らぬとは脳筋主のうきんあるじ、今度作られる沢彦たくげん寺子屋に通った方がいいぞ。』



AI美幸みい

『ほんとですよ…北条幻庵は初代北条早雲の息子で現在56歳。甥の前当主・北条氏康も軍事内政全てを相談しています《《ラスボス》》ですね』



隼人

『また古い言葉知ってんなwラスボスなんて親父達ですら言わないぞw』



再びポーカーフェイスに戻った信長が右手を挙げると、城門上のやぐらに掛けられていた布が取り除かれた。



「「「おおお(涙)(涙)(涙)」」」



今川家臣達が一斉に立ち上がり



「太守様(泣)」

「おいたわしや~(号泣)」

「すぐに駿河へお連れしますぞ~(涙)」



「今川義元公…北条氏康からの伝言です。そろそろ重い荷物を降ろし、箱根でゆるりと湯治でも如何ですか?喜んでお供します、との事です。」



そう言い残し、北条幻庵は本当にその場を離れて行く。



その際に日本《《陸軍》》戦闘服姿で信長の背後に立っている、隼人達を凝視しながら



「目元と雰囲気が織田様と瓜二つじゃな。まるで金剛力士像の様な体躯…敵に回すと小田原城とて苦戦しますな…またいずれ。」

そう言い残し去って行った。



『おい隼人!幻庵さんに目をつけられたっぽいな。』



大和

『北条幻庵が出てきたって事は風魔小太郎とも会えるかな?是非、真剣での手合わせを所望する。』





信長の指示で猿ぐつわを外された今川義元



「幻庵殿のいう通りだ……敗軍の将の儂に語る事は無い。元信!織田家との和議、必ず成し遂げよ!」



そう言うと自らの意思で櫓を降りて行った。



信長

「岡部殿。今すぐ松平勢を引き連れ三河国から出て行くが良い。さすれば遠江国境にて義元公は御返し致そう」



「…それが松平勢、三河岡崎の大樹寺に入り動きません。今川家としてもほとほと手を焼いておりまして…」



信長

「造作もないことであろう。太守今川義元公と松平元康、どちらを選ぶのだ?」



「答えるまでもございませんが…攻めるにしても…」



「兵糧か?儂が貸与たいよしよう。来年の収穫後にでも返却すればよい。岡崎城の軍勢と連携すれば、大した防御施設を持たぬ寺に籠っている、松平勢を殲滅するのは容易い事だ。」



「それであれば心置き無く戦えます。心遣い感謝致します。」



「但し忘れるなよ。よもや松平勢に不覚を取れば太守の命運はそこで尽きる。今から兵糧を運ばせる。中間地点に受取りの兵を待機させておけ。」



「はっ!何から何まで忝ない御免」



AI美幸

『織田信長…相変わらず恐ろしい方です…兵糧貸すから戦ってこい。今川義元を餌に同僚同士の殺しあいに導きました…』



~ ~ ~



信長

「隼人50騎預ける。お前が輜重しちょう部隊の護衛隊長だ。兵糧を引き渡したら思いきりあおって喧嘩を売るんだ」



「えっ?何のためにですか?」



「今川勢に取ってお前は親の敵も同然だ。儂以上に怨まれているぞ喜べ」



「何ですかそれ、喜ばないですよ普通」



「岡部の勢力が多すぎる、このまま激突すると竹千代の軍は瞬殺だ。」



「……均衡を取らせるため?」



「最初は輜重兵しちょうへい同士の小競り合いから、本格的戦闘になる事など連合軍では良くある話だ。

但し1人も殺さず足を狙え。自力歩行困難なら松平との戦闘には参陣できぬ」



「難しそうですが…何人ほどの足をやれば?」



「300いや500人削れば十分だ。」



「500って…それもう大乱戦超えてますよね。」



「第六天魔王なら楽勝だろw励め!」



AI美幸みゆき

『……根本的に思考が鬼畜ですね。やはり上司って選ばないと』


ーーーーー


史実では空っぽになった岡崎城に、桶狭間の4日後・家康軍は入城。

松平家、悲願の岡崎城奪還を果たしています。


この世界ではどうなるのか?



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