No.13 一日の終わり
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ゲームセンターで満足した楓さんと俺はゲームセンターを後にした。
次に向かったのは、和菓子屋さん。
これは俺の希望だ。
「店員さん、このもみじ饅頭二つください」
店員さんは俺の注文を受け取り箱に二つの饅頭を入れた。
「二つで千五百円になります」
俺は支払うと店員さんから箱を手渡した。
「楓さん、外の公園で一緒に食べませんか?」
「いいの?」
「もちろんですよ、そのために二つ買ったんですから」
そうして俺たちは外の近くの公園に向かった。
俺たちは公園のベンチに座り、饅頭が入っている箱を開けた。
箱を開けるとそこには、紅葉の形が可愛らしくて、食べるのが勿体ないくらい美しいもみじ饅頭が置いてあった。
俺は箱を楓さんに渡した。
「もらっていいの?」
「はい」
楓さんが饅頭を掴み、口にした。
「おいしい!」
「それはよかった。俺のお気に入りなんだ」
俺も続けて饅頭を口にする。
やはり、ここの饅頭はいつ食べても美味しいなと感心していた。
(楓さんも満足してるみたいだし、饅頭買ってよかったな……)
饅頭も食べ終わり、予定ではそろそろ帰りの電車に乗る時間だ。
「楓さん、そろそろ帰りましょうか……」
オレンジ色に染まった夕焼けの空が楓さんを美しく魅せるかのように映る。
「そうですね、そろそろ帰りの電車が来ますね。駅に戻りましょう」
俺たちは駅に戻った。電車が到着するまでベンチに座りジュースを飲んでいた。
離れたとこから、電車の音が響く。
列車が到着すると俺たちは乗り込んだ。
夕日に照らされ揺れ行く列車の中楓さんが顔を赤らめた。
「また、また今度お誘いしてもいいでしょうか?」
俺は恥ずかしながらも迷わず答える。
「あぁ、また頼むよ」
楓さんは艶めかしく、どこかいじわるな顔をしている。
「あぁ! 今照れました?」
「そんなことないですよ! というかそんなキャラでした?」
「今日ぐらいはいいじゃないですか……」
そういい楓さんは黙り込んでしまった。
「ごめんだって……」
「許しません……」
何に怒っているのか、わからなかった俺はその場で黙り込むことしかできなかった。
最寄り駅に着き電車を降りる。
駅のホームから出て、出口の方に歩くと楓さんのお父さんが車で迎えに来てくれていた。
どうやら楓さんと俺に気づいたようだった。
「楓、伯君車に乗りなさい」
「俺までいいんですか?」
「家まで送って行ってやる」
俺はお言葉に甘えることにした。
俺たちは車に乗り発進する。
「今日は楽しかったか?」
「えぇ、凄く楽しませてもらいました」
「ならよかった」
俺の家に着き降りようとした時。
「伯くん、今日はありがとう楽しかったです」
「うん、また今度な」
俺は離れていく車を見届け、家に帰った。
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