No.11 準備
暇つぶし程度に楽しんでください!!
楓さんからショッピングに行こうと誘われてから一日、予定の前日だ。
明日どんな服装がいいかと考え、いつも通りでいいかと思った。
(ずっと同じ服装で行くのは変じゃないか?)
今まで楓さんと過ごすとき三、四パターンの服装しか着ていなかったのだ。
ということで、幼馴染の遊星についてきてもらい、服を買いに行くことにした。
駅で遊星を待っていると、五分の遅刻でやって来た。
「ごめん、待った!」
「うん、待ったよ」
「そうか、悪い! 急ぎで行こう」
俺たちは駅のホームに駆け込んだ。
三分後に電車が来たので乗車した。
端の空いている椅子に座った。
「なぁ、伯」
「ん?」
「お前どんな服買いたいんだ?」
「別に普通でいい、似合いそうな服を考えてほしい」
「そっか」
「お前同じ福ばっか着てるもんな、正直お前が服に興味を持つなんてびっくりだぜ」
遊星はそう言い不敵な笑みを浮かべた。完全に馬鹿にされてる。
そう悔しいと思いつつ、それが現実なので受け止めることにした。
電車に揺られ十分という頃か、ようやく駅に着いた。
「服買ってから少し飯食べてかね?」
「そうだな、服を買ったらもうお昼という時間だろう」
「決まりぃ!」
駅から少し歩いたところにショッピングモールがある。
勿論、楓さんと行くショッピングモールとは全く違う 別の場所だ。
数分歩きショッピングモールの中に入った。
夏休みという事もあってかなりの人混みだ。
俺達は早く買い物を済ませるため、さっそく服屋に入った。
「伯に似合うのは白にシャツの上に空色のカーディガン、黒のデニムなんてどうだ?」
「おぉ、確かにいいかも」
似合っているんじゃないかと実感していた。
「じゃあこれに決まり!」
「ありがとう」
「でも本当にこれだけで良かったのか?」
「とりあえず一つあれば大丈夫だよ」
「そう、じゃあ飯食べに行こうぜ」
「おっけ、行こうか」
お昼に食べるのはマイクナルドだ。
しかしこの店は凄く人が混む、だが根性強く並んでようやくハンバーガーとポテトを手にすることができた。
「やっぱり、この店が一番定番で一番おいしいよな!」
「ここのポテトとハンバーガーは凄く美味しい」
俺達はお腹が空いていたので、勢いよく食べる。
俺達は一瞬で全部食べ切った。
「お腹も満たされたし、そろそろ帰りますかぁ」
「そうですね、そろそろ帰りましょうか」
俺達は来た道を戻り電車に乗った。
「お前明日何かあるのか?」
今まで感づかれないようにしたが、感づかれてしまった。
「ううん、何もないよ、ははは……」
「ふーん、嘘ついちゃうんだ」
まずい……
まだ遊星には楓さんの事話してないからだ。
信頼できるとはいえ人脈が広すぎる。
「本当に何にもないですよ」
冷静さを取り戻し落ち着いて行動、それを常に考えながら遊星と話した。
電車が止まり駅に着いた。
「今日はありがとう」
「おう! またなにかあったら呼んでくれ!」
本当に良い友を持ったと思う。俺は狭く、深く派だ。
最後までありがとうございます。
これからも応援してくれると幸いです!!