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第十九章54 【アンサー・クリエイト/第10席戦1】54/【事実をねじ曲げる強制力】44/【新メンバー/オンリス・ワンアローン(ONLYS ONEALONE)姫】との3日3

 【オンリス】は、

『私は見ての通り、障害者です。

 直接は貴方の役には立つ事が出来ないでしょう。

 ですが、私の存在が、間接的に貴方の役に立つ事もある。

 それをこれから証明したいと思います。

 よろしいでしょうか?』

 と言った。

 【芳一】は、

「どうするの?」

 と聞いた。

 【オンリス】は、

『簡単な実験を行います。

 この部屋と右隣の部屋と反対側の隣の部屋を使って行います。

 貴方はこの部屋と右隣の部屋のドアの間に立っていただければ幸いです』

 と言った。

「うん、解った。

 これで良いかな?」

『はい、結構です。

 余り長くは出来ませんが、今、私の存在力を極端に下げた状態で、隣の部屋の何かを浮かせていると思いますが、何が浮いているでしょうか?』

「え?・・・あ、コップが浮いてる。

 なんでだろ?」

『それは私の存在がそれを浮かせているのです。

 ですが、それは、部屋を1つ隔たって行われている事。

 私の意識ではそれを操作する事は出来ませんが、そのコップが浮いているのは、私の存在が原因です。

 次に、私は左隣の部屋に移動します』

「あ、押すよ」

『いえ、大丈夫です。

 自分で移動出来ますので。

 貴方はそこでコップが落ちて割れない様に気をつけてください』

「わかった」

『私が左隣の部屋に移動する事によって影響力が落ち、コップが落下します』

「え?わっ、落ちた・・・危ない。

 コップは無事だよ。

 どうなっているんだ?」

『私は存在している事に意味があるのです。

 それで私の預かり知らぬ所で影響力がある。

 そして、それは私の利になる事が多いのです。

 私は貴方に証明するために何かを浮かせたい事を望んでいました。

 だからコップが浮いていたのです。

 何かを指定する事は出来ませんが、私の利になることを状況が変化すると言う事になります。

 ご理解いただけましたでしょうか?』

「そうだね。

 大体、解った。

 凄い力だね」

『ありがとうございます。

 私は居ることに意味がある。

 そう、自負しております』

 と言う話があったのだった。

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