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第十九章51 【アンサー・クリエイト/第10席戦1】51/【事実をねじ曲げる強制力】41/【レリア・ニア・トゥルーヴェリティ(LAELIA NEAR TRUEVERITY)】との3日3

 【芳一】と【レリア】の話は続いている。

 【芳一】は一旦、【レリア】の心の闇を溶かすのを後回しにして、共通の話題を振る事に全力を尽くした。

 心を閉ざしている彼女に対して、【芳一】は、

「僕の妻になるってんなら、僕の良いところを10個は言えないと困るよね?

 僕も、君を妻に迎えるなら君の良いところを10個は言えないとね。

 だから勝負をしないか?

 君は僕の良い所を10個言う。

 僕は君の良い所を10個言う。

 それで、どっちが相手を良く思っているかの勝負をするんだ。

 勝った方は、負けた方の希望を何でも聞くと言うのはどうかな?」

 と言った。

 【レリア】は、

『そんなの自分が勝っていると主張したら勝負の決着が付きませんわ。

 それよりも相手の良い所を1つずつ言い合うというのは如何ですか?

 相手が言ったら10秒以内に答えないと負けという勝負です。

 それならば、平等に勝敗が付けられると思いますが』

 と言った。

「うん、解った。

 後、質問なんだけど、例えば、君を表現した言葉で【美女】と【美少女】ってのは同じ褒め言葉になるのかな?

 別の言葉で君の美しさを表現するのは有り?」

『それではボキャブラリーの勝負になるのでは?

 美しいと思うのは1つにしませんか。

 それと・・・』

「それと?」

『ありがとうございます。

 わたくしを美しいと言っていただいて。

 やはりわたくしも女ですので美しいと言われると嬉しいものですわ』

「まぁ、ぶっちゃけ、君の顔は僕の好みの顔だからね。

 いやぁ~美女ばかりで困るよ。

 美女美女だぁ~」

『それは、びしょびしょのだじゃれですのね』

「いや、親父ギャグをしっかり解説されたら恥ずかしいって」

『それは失礼しました。

 それと勝負の前に勝ったら何をしてもらうか始めに言い合いませんか?

 わたくしはお姉様に【芳一様】がしてくださった事をわたくしにもしてくださいませ』

「それで良いの?

 じゃあ、頭を撫でた事かな?」

『頭を撫でて下さいましたの?

 それは魅力的な事ですわね』

「そんな事なら勝負に勝たなくてもしてあげるけど?」

『いえ、勝負ですから。

 必ず勝たせていただきますわ』

「お、やる気になったねぇ~」

 と言う話をした。

 間接的にだが、仲良くなっていた実感を【芳一】は持ち始めていた。

 勝負の結果だが、【レリア】が勝ち、念願の頭撫で撫でをしてもらったのは言うまでもなかった。

 こうして、楽しい3日間は終わったのだった。

 【レリア】の氷の心が溶けるまでの第一歩としては十分過ぎる3日間だった。

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