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第十九章16 【アンサー・クリエイト/第10席戦1】16/【事実をねじ曲げる強制力】6/【神宮 美彩(かみや みあや)】との1日

 続いての1日は、お久しぶりの【神宮姉妹】の姉、【神宮(かみや) 美彩(みあや)】との1日だ。

 【芳一】の姪と付き合う事になっているかも知れない大阪人、【大門(だいもん) 隼人(はやと)】は元々は【美彩】にぞっこんだった。

 彼は、【美彩】が【芳一】の妻として立候補して来たと知ったらどう思うだろうか?

 【美彩】は、

「【ちょいちょいちょいなさん】(【芳一】のペンネームの1つ)。

 いえ、【唯野 芳一さん】。

 私は、貴方に逆プロポーズをしにきました。

 好きです。

 結婚して下さい。

 貴方が、半分以下の年齢の私達を子供に見ているのは知っています。

 でも、好きなんです。

 前にお会いしたときはしどろもどろでしたが、今は【覇王杯/オーバーロード・カップ】に参加した事で自信がつきました。

 だから結婚して下さい。

 今は、貴方のお役に立てるだけの力を身につけています。

 私は横に置いて下さい。

 お願いします」

 と言った。

 【芳一】は、

「いや、それなんだけど・・・」

 と言いかけると、

「お願いします」

 と再度言った。

 何かせっぱ詰まった様な雰囲気だった。

 【芳一】の隣に立つために【芳一】への憧れを捨てた彼女。

 だが、気付いたら、【芳一】の周りには美女でいっぱいになっていた。

 これは恋に恋する年代の彼女が焦らない訳が無かった。

 負けてられないと思って恥ずかしさを堪えて一気に告白までしたのだった。

 【芳一】は、

「一度、君達に聞きたいと思ってたんだけど、どうして倍以上の年の僕なんかを好きになったの?

 君達から見たら、僕なんかおっさんじゃないの?

 僕は男だから正直、若い子に好かれると言うのは嬉しくないと言ったら嘘になる。

 正直、鼻の下も延びるしね。

 でも、君達にしてみれば、僕の様な中年は恋愛対象だと思うけど」

 と聞いた。

 【美彩】は、

「はい。

 恋愛対象外です」

 と答えたので、【芳一】が、

「なら・・・」

 と言いかけると、

「【結婚対象】です。

 恋愛を超えてます」

 と返ってきた。

 【芳一】は、

「えぇ~っ?」

 と驚きを隠せなかった。

 【美彩】は、

「貴方を知ってしまったら、同世代の男子はもう、無理です。

 同世代の男子は貴方の様にはなれない。

 だから、無理です。

 貴方じゃ無ければ無理なんです」

 と言った。

 決断して腹をくくった乙女の行動力は凄い。

 思わず、気圧されるくらいに。

 【芳一】は乙女の本気の愛の宣言にただただ圧倒されていたのだった。

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