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冬のまとめは月をまたぐ【2025/12/17】

ピピッ。

月岡ルナオの指先が、管制卓の透明な板をたたいた。冬の夜の湿った静けさの中で、機器の冷却ファンだけがヒュウ、と細く鳴く。巨大なスクリーンには月の縁が白く浮かび、その手前を小さな点が滑っていた。宙航機構の小型探査機「ユヅキ」。月周回軌道へ入るための、最後の噴射が始まるまで、あとわずか。

ザザッ。

ノイズ混じりのテレメトリが一瞬だけ乱れ、見慣れない文字列がログに混ざった。

「#年金カイセイ案」

「……え?」

ルナオは目をこすった。探査機はタグ文化を知らない。まして月は、地上の政治を見ていないはずだ。

ピピピピ。

次の瞬間、別の文字列が流れた。

「#停戦きょう議」

そして、さらに。

「#EV新こう場」

ルナオの背中に、寒気とは別の震えが走った。誰かが地上の言葉を、月の機械に上書きしている。

宇宙の予算は、いつも地上の議論に引っぱられる。年金の話が出れば「まずは足元だ」と言われ、産業の話が出れば「補助金の筋だ」と言われる。正しい。正しいからこそ、月の成功は説明が難しい。ルナオの生活費もまた、残業手当の有無と同じくらい、政治の空気に左右される。


纏目ナナは、安い折り畳み机の上に三本脚のライトを立て、スマホを横向きに固定した。部屋はワンルームで、壁紙が少し剥がれている。家賃を払った直後は、いつも床が遠く感じる。

「よし。今夜はまとめる。まとめて、ドン」

自分のハンドルは「マトメナナ」。ニュースも炎上も、うまく切って貼って、短い言葉で人の指を止める。それが彼女の仕事であり、趣味であり、生活費だった。

推しは、月のゆるキャラ「ツキモチ」。推し活グッズのキーホルダーを胸元で揺らし、ナナは配信タイトルを打ち込む。

「地上と月、同時進行の冬。五大ニュース一気まとめ生」

指が止まる。強すぎる言い方は危ない。政治と戦争と生活を、軽く見せたくはない。けれど、視聴者は派手さを求める。

「……一気まとめ生(慎重)」

自分でつけて自分で笑いそうになり、ナナは咳払いでごまかした。ユーモアは一回でいい。今夜は重い。


金城ネンゾウは、ストーブの上で沸いた薬缶の音を聞きながら、紙の請求書を指でそろえた。電気代、灯油代、母の介護用品。年末は財布が薄い。ネンゾウの仕事は、市の年金相談窓口の臨時員だ。元は工場の保全係だったが、腰を痛めて現場を離れた。だから制度の言葉が、机上の数字ではないことを知っている。

そこへ、ニュースアプリの速報が点灯する。

「年金制度の見直しをめぐり、国会で集中的な審議が始まる」

ネンゾウは鼻で息を吐いた。制度の言葉は硬い。けれど、硬い言葉の下で、彼らの生活費が押しつぶされる。

「年金は未来の自分のはずなのに、いつも他人事にされる」

推しは、昔から同じ。地元クラブ「シバハマ・ブルーズ」の青いマフラー。スタジアムで声を枯らした夜だけは、明日を信じられた。

そのクラブの若いスタッフが、今夜、駅前の多目的ホールで配信イベントをするらしい。ネンゾウも招かれていた。年金の話を、難しい言葉で終わらせないために。


サミル・ハクは、薄暗い通訳ブースでヘッドホンを直し、遠い砂の国のニュース音声に耳を澄ませた。中東で停戦に向けた協議が再開され、国際機関が仲介する。言葉の隙間に、砲声の記憶が混じる。

「合意、という単語は軽い。破られる前提で使われることがある」

彼は日本で暮らす。送金と学費と家賃で、生活費はいつも綱渡りだ。それでも、翻訳は手放せない。推しは、祖国の詩人の一節。争いの夜ほど、言葉が必要だと教えてくれた。

ハクはメッセージを打つ。遠い家族へ。短い文で、無事を確認する。返事はまだ来ない。


電馬トオルは、展示用のEVバッテリーケースを台車に載せ、ホールの裏口から運び込んだ。今日、会社は「新しい電動車の工場を建てる」と発表した。立派な言葉の裏で、配属は揺れ、家族の予定も揺れる。

「工場ができるのはいい。でも、そこで働く人の暮らしは、誰が充電するんだ」

トオルの推しは、古いモーターの切断面。金属の層が綺麗に並ぶあの瞬間に、世界の仕組みが見える気がする。理屈っぽいと友人に笑われても、彼は譲らない。

ホールには発電機もあるが、燃料は限られている。今夜の見せ場は月だが、足元の電力がなければ何も映らない。


芝崎レンは、ホールの客席を走り回りながら、掲示板に紙を貼った。国内プロサッカーリーグ「Jリーガ」が、来季の日程概要を公表したばかりだ。開幕の週、夏の中断、終盤の連戦。数字と矢印だけで、喜びも嘆きも起きる。

「スケジュールは、感情の地図だ」

推しは「シバハマ・ブルーズ」。レンの部屋には古いチケット半券が束になっている。けれど生活費は軽くない。バイトを増やせば観戦が減る。観戦が減れば心が減る。だから彼は、試合の時間だけでなく、働く側の時間も守りたいと思っていた。

今日のイベントは、リーグの広報と協力した小さなものだ。月の探査機の話と、町の未来の話を、一つのスクリーンで見せる。


夕方、ホールの入口に人が集まり始めた。外は粉雪が舞い、街灯の光が白く滲む。受付のテーブルの上には、紙コップの温かい飲み物と、募金箱と、レンの手書きのタイムテーブル。タイムテーブルの端に、レンは小さな円を描いていた。月の軌道のつもりだ。

ネンゾウはマフラーを巻き直し、ハクは通訳用の小型端末を胸ポケットに入れ、トオルはバッテリーの接続を確認し、ルナオは遠隔で管制画面を共有する準備をした。ナナはカメラの前で深呼吸し、胸元のツキモチを握る。

「配信、始めます」

ナナが小声で言い、ライトがパッと点いた。眩しい白が、彼女の頬の疲れを隠す。

「皆さん、こんばんは。マトメナナです。今日は、地上と月が同時に動く冬の夜。政治、国際、産業、スポーツ、宇宙。全部、まとめ……」

言葉を選んで、続ける。

「全部、つなげて見ます」

チャット欄が流れ始める。ナナは、あらかじめ用意したタグを画面の端に出した。

「#年金カイセイ案」「#停戦きょう議」「#EV新こう場」「#Jリーガ日程」「#月たんさき」

本物に似ていて、少しだけ違う。誰かの怒りを直接煽らないための、ナナなりの安全策だった。


ここで、静けさが一度、舞台を満たした。

雪がガラス窓をこすり、ストーブの熱が客席の空気をゆっくり回す。人々はスクリーンを見上げるだけで、言葉を持たない。政治の審議も、遠い停戦協議も、新工場も、日程表も、月の軌道も。どれも自分の掌には乗らない大きさだ。だからこそ、今夜だけは、同じ画面に乗せて確かめたい。


ザン。

突然、ホールの照明が一瞬落ちた。次いで、スクリーンが真っ黒になる。

「え?」

レンが振り返る。トオルが配電盤へ走る。ルナオの端末が警告音を鳴らす。

ピピピピピ。

「外の回線が落ちてる。町全体、通信が不安定です」

ルナオの声が、スピーカーから遅れて響いた。管制室とつないでいた映像が、ザザッ、と崩れる。

客席がざわめく。誰かがスマホを掲げ、圏外表示に舌打ちした。

ナナは、画面の向こうの視聴者が離れていく気配を感じる。配信の数字は正直だ。正直すぎる。

「トオルさん、バッテリー、いけますか」

レンが叫ぶ。

「いける。けど、こっちの配線が古い。無理させると燃えるぞ」

「燃えるのは困る。月より先に燃えるのは困る」

ネンゾウが、なぜか冷静に言った。

その瞬間、ナナが言葉を滑らせた。

「じゃあ、EV新工場の新校舎みたいに、みんなで勉強して配線を……」

トオルの手が止まる。

「新校舎じゃない。工場だ。工場。人が学ぶのは勝手だが、校舎は建ててない」

「え、でも、こう場って、校舎の……」

「それは漢字の問題だ」

レンがツッコむより早く、ハクが真顔で言った。

「停戦協議も、定食協議に聞こえるときがあります」

ネンゾウが眉を上げる。

「定食なら、毎日続いてほしいな」

ルナオがスピーカー越しにため息をついた。

「今、月が泣きますよ」

客席から、クスッと小さな笑いが漏れた。重い空気に、針穴ほどの抜け道ができる。ナナはその笑いに救われ、すぐに頭を切り替えた。

「ごめんなさい。今のはまとめ方を間違えました。まとめ直します」


ドン。

トオルがバッテリーケースのロックを外し、太いケーブルを引き出した。ケーブルの先端が金属の端子に触れると、パチッ、と青い火花が飛ぶ。

「うわっ」

レンが身を引く。ネンゾウが募金箱を押さえる。ナナはカメラを動かさない。見せるべき瞬間だと直感する。

「これは試作の非常用パックです。工場ができる町なら、停電も想定しないと」

トオルが接続を終えると、舞台袖の非常灯が復活し、ホールの一部が薄く照らされた。スクリーンはまだ暗いが、プロジェクターのファンがウィン、と回り始める。

ルナオが早口で言う。

「管制室側も回線が不安定です。代替経路を試します。地月レーザー通信の実験回線が……今夜だけは、使える」

「月と直で?」

レンが目を丸くする。

「直ではない。探査機が中継する。月周回軌道に入れば、地上局の見える時間が伸びる」

ピッ。

ルナオの画面に、細い緑の線が立った。

「リンク、確立」

ザザッ。

次の瞬間、スクリーンに月が戻った。白い縁、黒い海。点だった探査機が、わずかに尾を引く。噴射の光だ。

ゴオオオ。

音はないはずなのに、客席の誰もが耳の奥で轟音を感じた。月に届く力は、いつも想像の外側にある。

ナナの配信画面にも、同じ映像が乗る。チャットが一斉に流れ、タグが踊る。

「#月たんさき」「#つながった」「#電気すごい」

そのとき、ルナオのログに、また文字列が混ざった。

「#年金カイセイ案」

「まただ」

ルナオが呟く。

「探査機が、地上のタグを拾ってる。レーザー通信の暗号鍵に、公共のデータを使ってるのかもしれない」

ネンゾウが顔をしかめる。

「公共のデータって、つまり、みんなの声だろ。声を鍵にするなら、鍵の形で声が変わる」

ナナは胸のツキモチを握り直した。自分のまとめが、鍵になる。そんな馬鹿な話が、今夜は現実に寄ってくる。


ここで、また静けさが戻る。

スクリーンの月は淡く、ホールの人々の顔は影になって揺れる。遠い噴射は終わり、探査機は新しい軌道へ滑り込んでいく。誰もが拍手したいのに、まだ確定の表示が出ない。成功か失敗か、その境目の数分間が、冬より冷たい。


ピン。

ルナオのスピーカーが高い音を出した。

「軌道投入、成功」

ホールに拍手が湧き、誰かが泣いた。ナナの画面の向こうでも、文字の拍手が埋め尽くす。

だが拍手のさなか、ハクの端末が震えた。国際機関の会議からの通話だ。停戦協議の声明を、今すぐ日本語にしてほしい。しかも、回線が不安定で、普通の経路では届かない。

「今夜、言葉が遅れたら、誰かが撃つ」

ハクの声がかすれた。

ネンゾウは、ストーブの上の薬缶の音を思い出す。沸点を越える前に、火を弱めるしかない。社会も同じだ。

「月の回線を使え。ここにある」

ルナオが言う。

トオルが頷く。

「電気は維持する。バッテリーはまだ持つ」

レンが、壁のタイムテーブルを指差した。自分が描いた小さな円。

「探査機が地上局を見える時間。これ、俺のスケジュールと同じだ。窓がある。窓の間に、送る」

ナナは迷った。自分の配信に載せれば、視聴者は増える。増えれば収入が増える。生活費が助かる。けれど、停戦の言葉はクリックの餌ではない。

ネンゾウがナナの手元を見て、静かに言った。

「数字は嘘をつかない。でも、まとめ方は嘘をつける」

それは、さっき彼女が滑らせた言葉を、別の角度から刺した。

ナナは唇を噛み、配信画面の設定を切り替えた。

「皆さん。今から流れるのは、まとめではありません。翻訳です。誤解を生むコメントは拾いません。必要な言葉だけ、届けます」

チャット欄が一瞬止まり、次いで、ゆっくりと短い応援が流れた。


ズン。

外で変圧器が鳴り、街灯がいくつか消えた。町の通信障害は悪化している。どこかで意図的な妨害があるのか、ただの事故なのか、今はわからない。けれど、わからないまま進めるのが現場だ。

ルナオの画面に、地上局の視界時間が表示される。レンがそれを見て、指で拍子を取る。

「今。送れる」

ハクは声明の原文を聞き取り、短い日本語へ削る。余計な感情を入れない。けれど冷たくもしない。言葉は刃にも包帯にもなる。

ナナはその言葉を、画面の字幕として出す。誤字が出れば世界が揺れる。指が震える。ツキモチのキーホルダーがカチカチと机に当たる。

トオルはバッテリー残量を見つめ、ケーブルの熱を掌で確かめる。レンはタイムテーブルの上に新しい線を引き、ネンゾウは客席に向けて短く説明する。

「今夜、年金の審議も進んでる。生活の話だ。停戦の話も同じだ。遠いようで、生活費と同じ場所に刺さる」

誰かが頷き、誰かが涙をぬぐう。

そのとき、スクリーンの端に速報が出た。国会での年金制度改正の集中審議が、想定より長引いている。負担と給付の言葉が飛び交う。画面の向こうの議場は、ここより暖かそうで、ここより冷たそうだった。

ナナは、その速報を配信画面には載せなかった。今は一つずつだ。まとめない勇気が必要だと知った。


ゴゴゴ。

ルナオのログに、またノイズが走る。

「#Jリーガ日程」

「何だ、これは」

レンが覗き込む。

「探査機が拾うのはタグだけじゃない。地上のスケジュール表も、騒がしさも、全部鍵にしてる」

ルナオは顔を上げた。

「誰かが、その鍵を操作してる可能性がある。世論を、ノイズの形で整えてる。そうすれば、暗号鍵の予測ができる」

ネンゾウが低く唸る。

「年金の議論が、誰かにまとめられて、都合よく整えられる。停戦の言葉も。工場の雇用も。日程表も。月の成功さえも」

ハクが言った。

「だから、透明にする。鍵にできないほど、開く」

ナナはカメラを一度だけ客席に向けた。顔、手、募金箱、青いマフラー、バッテリー、紙のタイムテーブル。名もない生活の断片。

「今夜ここにいるのは、まとめられた数字じゃない。人です」

言葉が重すぎるかもしれない。けれど、今なら届く気がした。


そして、最大の瞬間が来た。

月の映像が、スクリーンいっぱいに広がる。月の夜側が黒く沈み、地球の青白い光が縁を薄く照らす。探査機「ユヅキ」のビーコンが、規則正しく点滅する。

ピッ、ピッ、ピッ。

その点滅と同時に、ホールの天井に取り付けた小さなアンテナが光った。レーザー通信の送受信が始まる。トオルのバッテリーが低いうなりを上げ、ケーブルが熱でわずかに匂う。レンの紙の上の線が増え、ネンゾウの手の皺がスクリーンの光でくっきり浮き、ハクの唇が無音で動く。ナナの指が、字幕の最後の一文を打ち込む。

「互いの民間人の安全を最優先に、交渉を継続する」

送信ボタンを押す指が、止まる。

その瞬間、ナナの画面に通知が出た。広告案件の誘い。今夜の視聴数なら高い単価が出る。条件は、配信の途中に派手な煽り文句を入れること。

ナナは通知を閉じた。胸の中で、小さく「まとめてドン」と言い、別の意味に変換した。

まとめるのは、金ではなく、手だ。つないだ手は、離れない。

「送信」

ピッ。

光は見えない。だが、確かに何かが月を経由して飛んだ。


しばらくして、ハクの端末に短い返事が届いた。受領。声明は届いた。会議は続く。停戦はまだ遠い。けれど、今夜、言葉は遅れなかった。

ハクは深く息を吐き、初めて笑った。

「ありがとう。みんなの生活費が、今夜は言葉を支えた」

トオルが肩をすくめる。

「電気は嘘をつかない。だが配線は燃える。だから、手で確かめる」

レンが紙を掲げる。

「スケジュールも嘘をつかない。だが詰め込み方は人を壊す。だから、余白を作る」

ネンゾウはマフラーを握り、客席に向けて言った。

「年金の審議は続く。俺も逃げない。難しい言葉を、生活の言葉に直す。ここで学んだ」

ルナオは、管制室のスクリーンを見つめた。

「月は遠い。でも、遠いからこそ、地上の嘘が見えることがある」


外では雪が止み、雲の切れ間から月が覗いていた。ホールの人々は帰り支度をし、誰かが募金箱に硬貨を落とす。チャリン。小さな音が、今夜の大きな光に釣り合わないほど、確かな重さを持っていた。

ナナは配信を終え、最後に頭を下げた。

「今日は、まとめきれない夜でした。でも、つなげられた夜でした。おやすみなさい」

画面を切ると、部屋のような静けさが戻る。ライトを消すと、彼女の手だけが白く浮いた。


ルナオの端末に、最後のログが残った。探査機「ユヅキ」からの、意味のないはずのノイズ。

だがそこには、短い一文があった。

「まとめて、ドン」

ルナオは唇を開き、音にならない声を出した。地上のどこかで誰かが鍵を整えたのか。月の機械が地上の言葉を学んだのか。それとも、月の裏側に、別のまとめ手がいるのか。

答えはまだ、軌道の外側にあった。


(了)

――あとがき――

今作では、年金制度改正の集中審議開始のニュースを、金城ネンゾウが請求書を前に「生活費」と結びつけて向き合う軸に置きました。中東で停戦協議が再開し国際機関が仲介するという報は、サミル・ハクの通訳という仕事を通して、言葉が遅れる怖さとして描いています。自動車大手のEV新工場発表は、電馬トオルの非常用バッテリーがホールを支える場面に接続しました。さらに、Jリーガ日程の公表は芝崎レンのタイムテーブルに、月周回軌道投入成功は月岡ルナオのレーザー通信に対応させ、トレンド風タグ(#年金カイセイ案など)を物語の鍵としてもじって配置しています。

ジャンルは社会派ドラマ寄りの近未来SFとして進めつつ、ラストで「月が言葉を学ぶ」不穏さを残す型(B)を採用しました。報道の重さを軽く扱わないよう、見せ場の中でも当事者の生活感と判断の揺れを優先し、フィクションとして地月通信の仕掛けに再構成しています。

この物語は、こうしたニュースにインスパイアされました。

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