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転移国家日本 明日への道  作者: 銀河乞食分隊
第一章 日本 外地進出
74/219

日本 転移後 

いろいろです


ご都合主義爆発と言うことで

ランエール転移後三年間の観測結果


ランエールの公転周期及び自転周期

一年 四百六十日

1ヶ月 三十日

一年 一五ヶ月

残りの十日は一月から十月までの月に一日ずつ割り振る。

一月から十月は 三十一日

一一月から一五月は三十日


一日 二十四時間五十二分を二十四時間とする


 公転周期及び自転周期は暫定である。正確な時間も未だ判明せず。


 重力 地球比 0.98


 気象台は三年分の気象観測結果を纏めた。

 平均気圧 地球比 -20ミリバール


ランエール転移後に風速30メートル以上の風と大量の雨をもたらした大型低気圧の数。三年間平均

九州から北海道に上陸した物

 四個

台湾・沖縄に上陸した物 屋久島から台湾の間を通過した物を含む

 六個

台湾の南を通過した物

 八個

伊豆諸島を通過した物

 五個

硫黄島から南アタリナ島を通過したもの

 四個


計二十七個


日本の領海以外では定点観測が出来ないため不明。第一次東遣艦隊が遭遇したのもこの規模の低気圧と見られる。


年間降水量

 転移前と変わらず

 365/460≒0.8

 年間降水量は変わらないものの、日割りで地球比0.8 


年平均気温

 樺太

  変わらず

 北海道 

  若干上昇 0.3度

 東北

  東側 若干上昇 0.5度

  日本海側 上昇 0.8度

 関東

  若干上昇 0.3度

 中部

  若干上昇 0.3度

 新潟・富山・石川

  夏季 若干上昇 0.5度

  冬季 上昇   1.5度

 関西

  若干上昇 0.3度

 中国

  瀬戸内海 若干上昇 0.5度

  日本海側 上昇 夏季 0.8度 冬季 2度

 四国

  瀬戸内海 若干上昇 0.5度

  南側   若干上昇 0.5度

 九州

  北部 長崎・佐賀・福岡

   夏季 若干上昇 0.5度

   冬季  上昇   2度

  南部 宮崎・熊本・鹿児島

   夏季  上昇  0.5度

   冬季  上昇  1度

 沖縄・南西諸島

   夏季 上昇  0.5度

   冬季 上昇  2度

 台湾 

   夏季 上昇  1度

   冬季 上昇  2度


 この温度上昇は、寒流に囲まれている北海道でも上がっていることから、全体的に南に有るせいだと考えられた。

 転移後の説明では、かなり強力な暖流が付近を通過しているようで台湾・沖縄・九州西岸・日本海側の冬期温度が高い事の説明が出来る。

 

 日本周辺の潮流の変化は今後の観測に期待するとされた。三年間では観測しきれるものでは無い。

 日本海に大和碓級の漁場が二ヶ所増えている。特に注目されるのがシベリア大陸アムール川河口沖の堆であり従来の大和堆以上の漁場とされる。

 津軽海峡周辺が三陸沖に劣らぬ好漁場となった。

 太平洋側は変わりない。三陸沖は最高の漁場であることに変わりなかった。各河川河口部でシラスウナギの捕獲量が増えている。


 天然ゴムの入手が危ぶまれていたが、シベリア大陸南端にブラジル系のゴムの木と同等の樹液を出す木を発見。おそらくはほぼ同じ植物だと思われる。


 国土拡大に伴い平地面積は拡大したが、同様の比率で山岳や森林が増加しており自然の保水力は旧日本以上である。

 各河川の標高差が小さくなっているが流域面積が増えており流量は増えている。河川の流速は余り変わっていない。若干緩やかになった程度か。

 標高は従来と変わらないようで、相変わらず富士山が日本で一番高い山である。

 森林面積の拡大で特に注目されるのが、伊勢神宮の後背にある保護林で面積の増加が特に凄かった。天照様がやったのだろうという、もっぱらの噂だ。調査によると、年代物の木が増えていると言うことである。

 調査に入った者がニホンオオカミらしきものを見たと言う話は、信憑性を持って迎えられた。

 出雲大社周辺も拡大しただけでは無く何か違う気がするという報告もある。

 各地の神社周辺の領域は神域として敬われることになった。


 各地に架けられた一部神品質の架橋やダムは、神線路と並び神橋・神ダムと呼ばれることになる。大多数は従来の品質だったが。


大気組成 概ね地球と変わらず

電波到達距離 同じ出力で地球比七割 



政府はこの結果から以下の政策を打ち出した。他にも他国と関係が無くなったことで出来る政策もあった。


 大照期に確立された6・3制義務教育を5・3制とする。

 6・3制で百八ヶ月であったが、一年一五ヶ月のランエールで5・3制は百二十ヶ月であり余裕のある教育課程と休日の増加を図った。休日の増加は年間二十五日で、5・3の八年間で二百日の増加である。

 公務員も同じだけ休日を増やし夏期休暇や冬期休暇の期間を延ばした。企業へも休日の増加を促す。

 勤め人の年間休日を百二十日以上とする法案も出たが、最高で百二十日にされてしまう事が考えられ流れた。

 政府の目標は一般企業の年間休日百五十日である。これは年三百六十五日時代の週休二日+夏期・冬期休暇を合わせた年間休日百二十日と同等であり、労働者の保護を目標としていた。

 就業時間が延びることから、残業手当の基準を二割増しから二割五分増しに変更した。これにより過度の残業を抑えたい。


 年間降水量は同じであるが、絶対的な降水量は地球比で八割である事を鑑み、各地でのダム建設が計画される。

 新たなダムは本流は避け出来る限り支流に作るとなる。現在の水需要や電力需要と予想される将来の水需要・電力需要を考えても支流で十分と言うことになった。

 電力はこれからは火力発電所が主流になる事が現実であり、水力発電所は補完的なものとされた。一部地域で水資源の確保と発電量が地域を賄える場合には水力発電所が主流であることは変わりない。

 本流に巨大なダムを造るよりも支流に通常規模のダムを造る方がコスト的に優位とされた。これが良いのかは将来にならないと分からない。


 国土の拡大で河川幅の増加や新たな河川・湖沼が出現しており、その活用も計画された。

 各地の農業用ため池が数倍規模の湖沼に変化している場合が有り、人工的なため池と自然の湖沼を間違えた可能性が指摘されたが、そんなことを言う奴は相手にされなかった。有り難く受け取っておけばいいのだ。ただ、水門整備は大変であったが。


 各地で土木工事が盛んだが、問題も出ている。

 土質や地層が従来と違う場合が有り、再調査が必要なことがあった。

 土木機械の多くは輸入品であり、整備用補給部品の在庫が途絶えてしまえば使えなくなる。部品の国産化と共に、機械自体の国産化が急がれた。この過程で、バックホーが開発される。 

  

 国内のネジピッチをインチ規格は使用を禁止とした。これは他国と縁が切れたことから全部のネジピッチをミリ規格に変えても問題ないからだった。従来は輸出先がインチ規格の国であればインチ規格のネジを使っていたのである。

 国内にもインチ規格を使った製品は輸入品を中心に多数あり、完全な更新には今後かなりの年数が掛かるものと予想される。

 国内製造各社からは歓迎された。


 国内の単位系を伝統的に尺貫法を使う業界外にはメートル法以外は認めないことにした。

 ゴルフ場は例外を認められた。


 総技研の発見による魔石添加燃料が一般にも発売された。

 これは生産量に限りが有る椿油に変わる溶剤を発見できたためで、溶剤は工業的に生産可能なものだった。

 溶剤はオレイン酸である。総技研が椿油に変わる安価な溶剤を植物系の油脂から手当たり次第にテストした結果である。実は椿油もオレイン酸含有量が多かったという結末であった。

 オリーブオイルから抽出可能であり、椿油よりも生産性は高かった。小豆島という一大生産地が有ったので有る。

 直ちに、オリーブの作付面積を増やすように要請がなされた。これにつれて周囲の島々や岡山県でも栽培が盛んになっていく。

 量が確保されたことにより、ボラールの魔石を溶解させるという実験もしてみた。これはあきれられたが、同じ重量の屑魔石数百倍と同等という驚くべき効果があった。

 海軍では早速船舶用重油に添加してみたところ、煤煙の減少著しいという効果と熱量の増加という効果が同時に現れた。燃費が格段に向上したのである。

 現在の重油使用量であれば、ボラールの魔石二個で一年分の添加剤が製造可能であった。

 燃費向上と煙突から出る排煙の減少は非発見率の減少であり、ボラールの魔石二個の値段などは実に安いものだった。

 同時に重油ボイラーを使用している全ての施設について使用を義務化した。それでも年間でボラールの魔石八個分である。

 添加剤の効果は排気ガスの浄化が一番の目玉であったが、エンジンの掛かりやすさも特筆すべきものであった。

 同時に一般自動車用に磁気接点式トランジスタ点火装置が開放された。今までは航空機エンジンにしか積まれていなかったものである。


 南部赤道付近に発見された多島海を日本領土とし、多島海でゴムの木を農園規模で栽培するための事業を始めた。

 無人であるし、どの国の旗も立っていない。問題は無いはずである。

 

 電波到達距離の問題は送受信所を増やすしか手当の方法が無かった。


 

 

こんな添加剤が現実にも有ればいいですね

オレイン酸で揚げたテンプラはおいしいという話を聞いたことあります


本日は、〇六:〇〇に短い奴を一話入れます。


次回 一週間ほどお休みします。

十二月七日 05:00予定

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