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転移国家日本 明日への道  作者: 銀河乞食分隊
第一章 日本 外地進出
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冒険者

この世界の冒険者とは


こうした方が良いのではと言う方は、感想でお願いします。

 ギルド職員だった男に冒険者の級やギルドについて聞いた。


 一級 駆け出し 

 街の雑用や農家漁師の手伝いが生活の柱。小型下位の混沌獣では魔石や肉が安くて狩りだけでは飯を食えないという。

 戦闘力は小型中位の混沌獣を単体で相手して苦戦するレベル。複数相手ではやられる可能性が高い。

 薬草採取でもかなり危ない。

 

 二級 駆け出しが慣れた頃

 街の雑用や農家漁師の手伝いが生活の柱なのは同じ。経験を積んで強くなり小型中位の混沌獣を複数相手取れるレベル。複数と言っても、せいぜい五体程度。それ以上の群れだと苦しい。

 田舎なら安価な薬草の採取でなんとかやっていける。

 小型上位の混沌獣を単体で相手に出来れば上等。


 三級 なんとか独り立ち

 街の雑用や農家漁師の手伝いが減り、狩りの比重が上がってくる。小型下位の混沌獣なら十頭以上でも相手に出来る。小型中位の混沌獣でもうまくやれば、十頭以上相手に出来る。小型中位の魔石や肉なら売って生活が出来る。カスカスであるが。

 小型上位の混沌獣は相手にも因る。ケンネル単体なら勝てるが複数だと危ない。獣型だと単体が限界。

 田舎なら薬草採取専門でも食っていける。 

 まだ護衛任務は許されない。


 四級 独り立ち

 街の雑用や農家漁師の手伝いはほぼやらなくなってくる。頼まれてやる程度。単体の中型下位や複数の小型混沌獣相手に狩りをして生活していける。ケンネル10体くらいならいける。中型下位の獣型だと複数相手もやり方次第でやれる程度。

 そろそろ安価な薬草採取はやらなくなる。より高価な薬草を求め遠隔地や森の奥へと向かうが、中型混沌獣にやられて死傷率が高いのもこのクラス。

 まだこのクラスだと、商隊の護衛などは限られた領域以外出来ない。


 五級になるには、冒険者ギルドの推薦が必要。素行の悪い者、依頼達成率の低い者は、推薦されない。

 契約書を理解するためにある程度の読解力が必要になるため、普段勉強していない者は試験を受けても受からない。

 試験に合格しても、半年前後にもわたる倫理教育や礼儀作法の講習があり、それを終えて始めて五級と認められる。


 なので、四級が一番冒険者人口が多い。次に多いのが三級。武力ばかりを追い求めて四級で留まっている者が多いから。

 気をつけなければいけないのは、戦闘力だけなら上位に匹敵する者が居ることである。これは、五級になるための勉強をする気が無いか、勉強しても出来ないかで、中にはお山の大将に成って喜んでいる者も居る。

 こういう冒険者は全員ではないが、ギルドからは要注意と見られている。

    

 五級 中級者

 中型下位の混沌獣を複数相手に出来る。十頭程度なら問題ない。中型中位でも複数の相手が可能。中型上位だと単体が限界。

 森の奥で薬草を採取出来る。

 このクラスから収入が大きくなる。  

 同時に装備に金が掛かり出すのがこのクラス。

 全領域で護衛任務が解禁される。

 また、五級以上になると、治安維持が依頼に入ってくることもある。


 六級 冒険者ギルドでデカい面が出来るようになる  比喩です* 

 中型上位を相手に出来る。複数相手でもやれないことはないが、このクラスになると無理はしない。中型上位を一頭狩れば二週間は暮らしていける。だがよりよい装備を買うために、もっと狩りを行う。

 大型下位の混沌獣を相手に出来る。複数だとやられる可能性が高い。

 薬草採取は片手間になってくるか、高価な薬草専門でもいける。


 七級 尊敬されるレベル 

 人数が少ない。六級の半分以下

 大型下位の混沌獣を複数相手に出来る。もはや人間兵器のレベル。四級では群がっても勝てない。

 このクラスになると、より収入を目指すかここで満足するかに分かれる。既に結構いい装備をしている。   

 一人で混沌領域に入っても外縁部くらいなら帰還が可能。なので、混沌領域で採れるかなり高価な薬草専門の冒険者も多い。


 八級 ギルドでも滅多に見ない 居ると驚かれる

 大型中位の混沌獣を単体なら相手に出来る。複数だと怪しい。

 大型上位は無理であるが、工夫次第でやれんこともない。

 国家間の戦争では戦術兵器扱い。小競り合い程度なら居る方が勝つ。

 既にかなり貯め込んでおり、仕事の選り好みが激しい。


 銀級 八級以上に珍しい

 大型上位の混沌獣を相手に出来る。複数でもやれる。

 上位種は下位のケンネルを相手に出来るくらい。上位種は違いすぎる。

 このクラスになると、もはや趣味でやっているとしか思えないくらいに仕事の選り好みが激しい。

 指名依頼の成功率は非常に高いがお手当も別格である。

 指名依頼は、多くが混沌領域での薬草採取と大型混沌獣の素材である。


 金級 都市伝説レベル これ以上のクラスはない

 上位種でも中型はやれる。それ以上は人によりけり。

 戦争で雇えば、雇った方が勝つ。戦略兵器。

 強力すぎてギルド専属のようになっている。




 冒険者ギルド

 始まりは、勇者と神が作り上げたという伝説がある。

 勇者の名前はジャンヌ、神の名はファウスト。

 歴史は四百年にならんとする。

 一応国の組織である。

 一応というのは、その地のギルドが国に納税しているからに過ぎない。

 きちんと納税するから、干渉は最低限にと言う要求を当時の各国が呑んだようだ。

 冒険者ギルドは、町村の小さな困り事から、混沌獣の排除まで何でもやります。

 ギルド員の起こした犯罪行為には厳罰をもって処します。

 発足当時から、何でも屋であった。同時に、破落戸程度の者も多いだろうと予想していた。


 ギルドの資料、冒険者ギルド史によると

 最初は級別など無く自由に依頼をこなしていた。ただ、余りにも損害が多く、特に初心者や金ほしさに無理な依頼に手を出す者が多かった。

 少しでも依頼の達成をして、尚且つ損害を減らすために級別が考えられた。

 損害も減り、依頼達成率が上がった。

 しかし、問題も残った。力こそ全ての風潮があり、強い者が弱い者を支配して使い潰す事態が多数発生。

 同時に素行の悪い者が増え、社会の不安定要因となっていった。

 国とギルドは危機感を覚え、上位の冒険者の中でギルドの考えに賛同してくれる者を集め、素行不良者や自分は動かずに下っ端を働かせて利益をむさぼるようなギルド員の排除に乗り出した。

 

 説明してくれたギルド職員によると、この部分の詳細はギルド史には載っていないという。

 相当なことがあったのは、間違いない。

 冒険者のみならず、ギルド内部にも粛清の嵐が吹き荒れたというのが、一般的な考えであるらしい。


 その後失いかけた信用を取り戻すべく、綱紀粛正と冒険者の質的向上に努めた。

 質的向上の一つに五級以上の冒険者は、強さだけではなく、知識と良識を要求するというものだった。

 そして、チームは四級でも組めるが、クランは五級以上の冒険者が必要とした。規模の大きい冒険者集団には、トップに五級以上の冒険者を置きクランが素行不良にならないように務めた。

 綱紀粛正には、総ギルド長と最高幹部位しか知らない人物が動いているという。


 おお、この世界にも居るのか。隠密。


 そして現在に至るという。


 会ってみたいな。隠密。


「上村さん。上村さん」


 ん?誰?


「説明ですが分かりましたか。最後は何か笑っていましたが」


 説明してくれたギルド職員のチャーチルだった。


「いやあ、申し訳ない。つい最後の存在が格好いいと思ってしまったよ」


「はあ、まあ人気はありますね。私は見たことも有りませんが」


「目立ってはいけないでしょう。会ってみたいですが」


「皆さんそう言われます」


「分かります」


 彼、チャーチルの職分は下から数えた方が早いという。しかし、今は彼しかいない。彼に、ギルドという組織について教えて貰い、ギルド組織を立ち上げないと将来手詰まりになる。

 日本は、混沌獣と戦うことは出来てもその後の利用が出来なかった。効率的にやるには既に実績のある組織を利用すればいい。 

  

「では、続けます」

 チームというのは二人以上十人以下の冒険者グループの事。

 チームリーダーは何級でもなることが出来る。

 チームリーダーの級よりも一階級低い依頼を受けることが出来る。これはチームの実力がリーダー一人高く残りが低い場合、リーダーに合わせた依頼だと依頼達成が困難な事が多く死傷者も多数出ることから決められた。

 ただしチームの半数以上が位置する級の依頼なら、受けることが可能。


 クランはチームが集まった集団。

 五級以上の冒険者が必ず加盟していなければならない。

 

 規模が大きいクランになると、独自の鍛冶師や薬師を揃えることも有る。

 一番注意しなければならないのが、採算割れでもギルド評価のために依頼を受けること。

 続けていけば評価は上がるが、だいたい資金が尽きて解散か縮小になる。


 好んで単独行動をする者は少ない。戦闘時に不利なことは言うまでも無いが、素地採取時や野営時の周辺警戒や大量の採取素材を持ち帰ることが出来ないため。

 そのためのチームであり、クランである。


 チームは、剣士・盾・魔法使い・薬師・探索・弓士・重戦士の七人程度で構成される。

 級が低い内は、このくらいの編成が安全性が高く大崩れしない最大公約数だという。

 ただ、人数が集まらないことも多く、三人とか四人のチームも多い。

 人数が少ないと何かが足らず、よほど優秀でなければ級を上げることも出来ずに足踏みするのだという。

 逆に小人数で上がってくるような連中は腕がいいので歓迎される。


 冒険者に必須の装備は、武器・防具は当たり前。


 採種物の状態維持を図る魔道具。物にもよるが劣化時間を三分の一から十分の一まで減らすことが出来るという。これはカラン村でも作ることの出来る例の奴だろう。


 結構出回っているのが、容積を拡張した袋。訳が分からんが聞いてみると値段にもよるが二倍から二十倍の物を入れることが出来るのだという。神倉庫みたいなもんかと思う。

 これはダンジョンで手に入る物で、作り出せたら大富豪間違いなしの品物だと。


 薬草ベースの各種薬。値段が高いほうが効果がいいのは当たり前だが、安い薬すらケチって命を落とす者もいる。

 各種ギルドでは格安と言える価格で販売しているのだが、それでも野生生物や混沌獣の脅威を理解せずに、あるいは馬鹿にして傷付き死んでいく者も多い。

 一応、登録時には講習を行っているし、昇級時にも行っている。それでも一定数こういう者は居る。それが悲しくて悔しいと言う。


 まあこういう人間が一定数いるのは分かる。聞くとギルドは努力していると思う。

 チャーチルがいたのは幸運だったな。自分の利益だけを追求する人間だったら、最初の立ち上がりから酷い物になっていただろう。




まあこのくらいだとは思います

こうした方が良いのではと言う方は、感想でお願いします。

どういうギルドを立ち上げるんでしょうか。


次回 11月10日 05:00予定

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