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魔眼少女 まだ名も無き物語  作者: つばさ
5/5

魔眼少女 まだ名も無き物語-5

今回は書きすぎると話の核心に迫ってしまうので相当短めになってしまいました、是非明日の8:00から始まる一挙掲載にてその結末を見ていただけると幸いです


これらの作品は「魔眼少女」の前日談になります

これを読まなくても本編の内容は理解できますが物語の補足やあまり性格が出ていないキャラクターの特徴を書いています

また4/29に本編の一挙掲載をする際に彼らの物語は序として掲載しますのでそちらで読まれても構いません

まだ名も無き物語-5

「私はあなたに殺して欲しいの」

まだ年端もいかない少女は青年に頼み込んだ

「何をいってるんだ、もう魔眼は奪った、君は虐げられずに生きて良いんだよ」

少女は首を横に振る

「あなたはきっと正しいわ、でもね私にはもう生きる意味が無いのよ、この世界に私があるだけで息が苦しいの、お願いあなたに殺されるのならきっと笑顔で死ねるわ」

「何を馬鹿げたことを言っているんだ、生きていたら何か必ず良いことがある、でも死んだら終わりじゃないか!」

「でもいずれ死ぬのでしょう、だったら早く終わりたいのよ」

「それでも僕は君を殺せない」

「そうね、あなたは優しい人だわ、もう帰るわね、私にも帰る家があるかもしれないし」

少女はそれだけ言って去っていく

事の発端は数日前であった

少年はある少女との約束を果たしやるべき事を探していた時ある不思議な噂を聞いた

なんでもある家の少女の周りでは物が突然壊れたり何の病も持っていない元気な若者が亡くなったりと奇妙な事が次々と起こっていたらしい、そしてそれを見かねた一部の人間が少女を力でねじ伏せたようなのだ

その不思議な事態の裏には魔眼があると睨み少年はその噂の出所である町へと向かうことにした

「はあ、思ったよりもかかるな」

近くを通った村人に近道を聞いたがそれが失敗だったようだ、林の中を横断するなんて近隣の住民でないと厳しいものがある

途中で引き返そうと何度か思ったがその度にもうすぐ着くのではないかと思い前に進んでしまった、その始末がこれである

「あと1時間、いや30分歩いてダメなら戻ろうかな」

まだ諦めがつかないので頑張って歩くことにした

その時森の奥から僕よりも少し小さな少女が現れた

「ここはどこら辺か教えてもらえるかな?」

僕が少女に道を尋ねようと近づくと少女は走って僕と距離を置いてしまう

「私に近づいたらダメ!あなたには傷ついて欲しくない...」

少年はすぐに理解した、この幼い少女こそが探していた子供だったのだと

「やっぱり思っていた通りだ、僕は君を助けにきたんだよ」

「助けに来た?」

少女は不思議そうに尋ねる

「君の眼に宿っている力を僕は奪う事が出来るんだ、その力のせいで困ってたんだろう?」

それを聞くと少年は少しびっくりする仕草をする

「でもそんなの意味ないわ、私はもう...」

「意味ないなんて言っちゃダメだ、いいから顔をこっちに向けて」

少年の眼が輝く、一瞬の出来事であったがその間に少年は少女の眼を奪ったのだ

「これで大丈夫だ、もう心配しないで家に帰るんだよ」

だが少女は俯いたままである、ひょっとして失敗してしまったのだろうか

「どうしたんだい?大丈夫?」

「私に帰る家なんて無いの、罪を犯し過ぎた私は死ぬしか無いのよ」

「何を言ってるんだ、誰にだって帰る家はある、いいかい絶対にちゃんと帰るんだよ」

「帰る家は誰にだってある...」

少女はそう呟いた後に少年の眼を見る

「嘘はついてない...でも私は家に帰っても死ぬ事しか出来ないわ」

「そんな事を言っちゃダメだよ」

「そうだ、どうせ死ぬなら....」

その次の言葉を僕は一生忘れないだろう

「私はあなたに殺して欲しいの」


「それにしても珍しい眼だな、二重眼に幻眼なんて聞いた事もないぞ」

少女がいなくなった森で1人呟く

少女の両眼に宿ったら眼はあらゆる情報の隠匿に長けた隠匿の魔眼、視えたものを無差別に破壊してしまう破壊の魔眼、そして右眼の奥に宿っていたのが世界の裏側が見える表裏の魔眼である

おそらく少女の周りで起きていた不可解な現象は破壊の魔眼と表裏の魔眼が同時に働いてしまったために起こった偶然の悲劇だろう

本来破壊の魔眼で少し視ただけで壊せるものなんて限られている、だが表裏の魔眼で世界の裏側を視てしまったせいで物質のそちら側にも破壊の魔眼が作用してしまったのだろう

世界の裏側は表よりも不安定なので簡単に崩れてしまう、そして裏側の支えを無くした物体はいとも簡単に崩れ去る、だからこんな奇妙な現象が起きていたのだ

そんな考察をしながら少年は遠くへと去っていく

その次の日に少女は崖から身を投げたと少年が知ったのはしばらくしてからであった

その現実は少年の未来を変えた、これより始まるのは少年の抱いた願いの物語


運命の岐路-序 終

いよいよ一挙掲載が明日に迫ってまいりました、ここまで読んで少しでも興味が湧いた方は是非最後までお付き合いいただければと思います

ではまた明日、さようなら!


どうも新作を思いついてから旧作が踏み止まっていたダメ作者のつばさです

それでも何とか「魔眼少女」を書き終えることが出来ました

そして少しでもこの小説を色んな人に見てもらうためにある企画を思いつきました

それこそがアニメの一挙放送ならぬ、小説の一挙掲載です!

というわけで明日の朝の8:00〜18:00にアニメよろしく30分に一話投稿致します

またTwitterで#魔眼少女で感想を呟いてもらえれば作者が突撃しに行きます!

是非色んな方と感想を言い合ってもらえればと思います!

それと途中で止まっていた「魔法戦争」の方も本日より再開しますのでよろしくお願いします

作者Twitter https://mobile.twitter.com/atorietsubasa

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