27/33

転送屋移転計画。

先日が休みだった事もあり。

今日は、

いつも通り、ダンジョン探索に来ている。

すでに41階を抜けているPTなので、31階迄は、

かなり余裕がある。

俺も騎乗スキルをためしているがこれといって不自由はない。

ただ、ボス戦の時は、モンスターのサイズが、デカくなるので

ドラゴ用の防具を買ってやるか、もうワンランク盾を大きくする必要が

ありそうだ。

そうしないと、

自分は守れても、ドラゴを、守れないケースが出て来そうだ。

次の51階のボスモンスター前に、装備を買うための資金集めが必要そうだ。

パーティ全員で1階〜31階でキャンプ、そこから50階で帰還のパターンと

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

42~50階の探索はそれほど苦労はなかったので省略。

42~45までがいろんな種類の蛇が出るマップで。

噛まれると状態異常を発症する。

46~50階は、虫系モンスターが様々いるマップだった。

序盤は、ユキは嫌がっていたがなれたら。

害虫駆除のごとく虫達を屠って行っていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

各自の、リアルの為の探索を、二つのパーティに別けて

俺とユキのパーティ

ジョンとリーのパーティ

の二つのパーティを作り。

1~20階〜1階の、「脱出の書」を集める為の探索。

「脱出の書」を使わず持ち帰る。

1階〜31階迄の「持ち帰りの箱」を手に入れる為の探索。

帰りは、「脱出の書」を使う。

翌日の探索はお休み。

現実に帰る日として利用。

三つのパターンの探索を

月曜、火曜は、パーティ全員で探索

水曜は、パーティを別けて「脱出の書」を集める。

木曜は、ファウストとユキのパーティが31階を目指す。

ジョンとリーのパーティは、現実に帰る。

金曜は、ジョンとリーのパーティが31階を目指す。

俺達のパーティは、現実に帰る。

何故交互に休みを入れたかというと、他のパーティに倒されてしまうと、

ボスの復活時間が原因でボス戦が出来ず。

ボス戦ドロップの「持ち帰りの箱」が、手に入らないからである。

「持ち帰りの箱」は一度使わないと次のドロップがない為。

少しずつ、ゴールドを換金する為、現実に帰る為に休日を作る。

土曜は、2パーティに別けて、「脱出の書」を集める。

脱出の書は、1回の探索で1パーティ一つしか手に入らない為、

回数を潜るしかないのである。

後、ソロでいけば？とも思われるが、結局は安全面とパーティによる

攻略の方が圧倒的に早い為である。

（パーティメンバー全員ソロで、20階を抜けれる力はとっくにあります。）

（21階のボスが、ファウストはソロだと、抜けれない。）

そして、日曜日は、全休である。

好きに使っていい日です。

日曜日は、

俺は、ソロでダンジョンに潜り。

スピードアップを使い地龍の速度を活かし極力戦闘を回避して

1日2回［脱出の書］を集めた。

そんな、日程を繰り返し一ヶ月の、月日が過ぎた。

空き物件の改装が終了。

空き地に、転送屋を作る為の建物が完成した。

パーティメンバー全員が、完成を喜び、その日の朝から、

酒場でお祭り騒ぎだった。

その翌日から、転送屋を俺が連れ来るまで、探索は、

一旦終了、各自お休みとなった。

今回は、即転送屋を連れて来る予定だったので。

お祭り騒ぎでもお酒は控えていた。昼を過ぎたあたりでに俺は。

「この辺りで、失礼して、最初の街へ転送屋を迎えに行って来るわ」

と、皆に言って、酒場を出た。

早く、転送屋連れてこないと、皆の探索が止まるし。

極力急がないとな……。

今回は、地龍に騎乗していたこともあり。

更に最短記録を達成することができた事は言うまでもない。

全力でセカンドベルの街を目指して進んでいくと

いつもの城壁が見えた。

門兵に止められた。

「止まれー！！」

いつもの門兵のオッチャンだった。

地龍の首の横から、顔を出して、

「よっ、オッチャン。一ヶ月ぶりだ」

「おっ、にーちゃんか一ヶ月の間に地龍乗り回して、

また成長したみたいだな。」

「おう、まーね」

「どれどれ、見せてみろ」

名前とレベルと職業をオッチャンに提示する。

ファウストレベル37

職業:赤魔道士

「この前、あった時より10も上がってるじゃないか。」

「おっそろしい、にーちゃんだ」

「ああ、この前提示なしで通った時がレベル32になってて」

ドラゴの首あたりをトントンと叩いて。

「コイツを借りにギルドに来てたんだよ」

「と、言う事はなんだ、またここに用があって来たって感じだな」

「そうだな」

「入ってよし！！」

「どーも」

オッチャンから許可をもらったので、

俺は、セカンドベルの街に入った。

お目当ての、転送屋に入った。

「あーすいません」

「なんでしょう？転送ですか？」

あっ、可愛い。

ちょっとショートカットで、明るい感じで、出るとこ出てる

俺の好みのタイプのお姉さんだ。

そういえば、ユキもショートカットだよな……。

「あ、いえ前回、ここの店主と、話をしてて

ダンジョニアにも出店しないか？って話をしていた者ですけど、店主います？」

「あぁ、貴方ですか。

少々お待ちください」

とその場を離れた。

「師匠ー、お客さんですよー」

と声が聞こえた。

「なんじゃ、お主か、今日は転送か？それともこの前の件かの？」

「えーと、この前の件です」

「土地と、建物の準備も住んでいますので、

転送屋さんに、ダンジョンニアにぜひ来ていただきたいと思いまして」

「それなんじゃが、私も、歳での他の街へ移動となると

ほぼ無理なんじゃよ。だから、私の弟子で良かったら連れて行ってやってくれんかの？」

「私の手伝いをしてるから、家事も料理できるし、

転送の仕事もこなせる。安心して任せれると思うが、どうかの？」

「転送の腕は確かですか？」

と、弟子と聞いて少し心配になって聞いてしまった。

「安心していい、私が保証する」

「転送屋さんが、保証していただけるなら安心しました。

是非、よろしくお願いします」

と、お弟子さんに向かって礼をする。

「あっ、こちらこそよろしくお願いします。

支店を出す費用と、建物まで用意していただいたみたいで……」

「いえ、俺達には、貴方の力が必要なんで

そのための、経費ですから……安いものです」

「そうなんですか？」

「そうなんです」

「申し遅れました、私の名前はファウストと申します。」

と、名前とレベルと職業をお弟子さんに提示する。

「え、37レベル！？えっ三次職？」

と驚いていた。

「あっ、すいません。びっくりしちゃって、

私の名前は、エミリーっていいます、よろしくお願いします」

と挨拶を交わした。

「店主さん、冒険者として、

エミリーさんを無事にダンジョニアまでお連れしますのでご安心下さい」

「頼んだよ、ファウストさんや」

「エミリー、よその地でも修練は続けるんだよ」

「はい、師匠」

「それじゃ、準備しますね」

「あっ、野宿はしなくて済むからキャプ用具や食料は、持ってこなくていいですよ」

「自分が持ってますから」

「えっ、そうなんですか？」

「今から、スピードアップとライトを使って、

塔まで向かい、塔の宿屋に泊まるつもりです。」

「塔に、宿屋があるんですか？」

と、聞かれた。

「困った事に、あるんです。塔の、宿屋代はこちらで持ちますから」

あそこの宿屋高いし…………。

準備が済んだみたいで、

リュックサックみたいなものエミリーが背負っている。

「準備できました、行きましょう」

「師匠、お元気で、転送の魔法陣できたらそちらに伺います」

ーーーーーーーーーーーーーーーー

こうして、エミリーは、

転送の魔法陣で、師匠の世話をする為に

日々往復する羽目になるのである。

それは、また別のお話である……。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

「あぁ、荷物持ちましょうか？」

「いいえ、これは商売道具ですから、

いくらファウストさんでも預ける事は出来ません」

「それなら、仕方ないですね」

セカンドベルの街を出る時に、門兵のオッチャンにまたあった。

「おっ、にーちゃん、今日は女の子連れてるのかい？」

「って、転送屋のお弟子さんかい？」

「はい、今回、ファウストさんの依頼で、ダンジョニアの街に

支店を出す事になりまして。」

「おぉ、にーちゃんはその護衛ってことか？」

「それも、ありますが、エミリーさんは、俺にとって大切な人ですから」

「えっ！！」

と声を出し、エミリーが、びっくりした表情して赤くなってる。

「おいおい、にーちゃん、そういう事なのか。」

なんか、オッチャンに、変な納得のされ方をしてしまった。

「にーちゃんも手が、早いもんだねえ、ギルドのねーちゃんに伝えとくか……」

と気づかれないように、小声でオッチャンが呟いていた。

「んじゃ、オッチャンまた、なんかあったら来るわ」

と言って。

セカンドベルの街を後にした。

道中スライムが出て来るが、即射のファイアーボルトで、

一撃で、なんの苦戦もしなかった。

エミリーにスピードアップをかけて、移動していたが。

エミリーの体力が移動のみで減ったりとしていた為、

ちょくちょくヒールをすることとなった。

あたりが、暗くなりつつあったが、

ライトの魔法で問題なく、セカンダリの塔まで到着できた。

初のNPCに名前付きが現れました。

塔の、設定をまだ覚えてる人いるかなぁ。