頑張れ、オーク先輩!!
ちゅんちゅん。
小鳥のさえずりが聞こえる。
朝だな。
起きるか。
いつもの騒がしい声の主が現れた。
「起きてる?」
「二日続けてとか、珍しいわね」
前回は、お金の問題で早起きする必要があったが、
今回は、日をまたぐ、ダンジョン探索という意味で、
緊張で起きてしまった。
まぁ、そんな事をバレても面倒なんで、いつものように
「俺は、失敗に学ぶ男だからな。そう何度も失敗せんよ」
「あー、はいはい。」
「アンタ、顔に出やすいから。緊張してんの、バレバレよ。」
「ぐぬぬ。」
「今回は、ダンジョン内で寝泊まりすることになるから。
キャンプ用具(寝具関連)、と食料等を調達していくわよ。」
宿屋を後にし。街でアイテムを買い揃えた。
・キャンプ用具(寝具関連)800ゴールド
・食料 (保存食や、調理可能食材) 400ゴールド
・回復アイテム(MP回復薬×4)400ゴールド
初の、試みのため、通常の予想より多めに用意した。
全てアイテムボックスに入れてしまえたので、非常に便利である。
デスゲームではないとは言え、死ぬのはごめんだ。
後、自分はデスペナが人の2倍という枷を持ってるし。
俺が、足手纏いになれば ユキも組んでくれなくなるだろうし。
所持金は使い切ったが。
ダンジョンに入れば、お金は無価値であるから。
そういった、意味でも用意しておいて、損はないはずだ。
お互いに、準備は終わったみたいだ。
ユキが、
「二日以上立ってるから、11階のボスが復活してるはずだから。」
「それを、倒します。前回の、リベンジよ。」
「ボスを倒せばその部屋は、安全地帯に一日間はなるから
そこでキャンプを行う。」
「次の目標は、20階にある。
[脱出の書]の獲得を目的に進むわ」
「今回は、20階の[脱出の書]を使って地上に戻る」
「何度か、それを繰り返し MAPの完成と
レベリングを行うわ。」
と計画を話す。
「その計画で、問題ない。文句のつけよう無いと思う。流石、ユキだな。」
と、計画立案のユキを褒める。
「まぁ、攻略本があるからこそなんだけどね」
「流石に、攻略本に階段の位置までは書いてなかったし。マッピングは不可避だからね。」
攻略本扱い、するので一応ツッコミだけ入れておく。
「まぁ、一応説明書だからな。」
いつも通り手続きをして、ダンジョンへ入る。
前回10階まで、は何の問題なかったが、
マッピングも終わっているのと、装備も新調しているので。
前回以上に、楽に10階まで踏破することができた。
前回のリベンジだ。
11階の階段へ進む。
前回、大苦戦してしまった。
ウォーキングアーマーは復活していた。
前回は、力不足の為(知識不足)、壁役出来なかったが
今なら、多少はやれるはず。
「今回は、耐えてみせるから。先手行かせてくれ。」
前回の、装備による。不甲斐なさ。
を払拭する為に。ユキに頼む。
「いいんじゃないの?」
「後、遠距離から攻撃しても良い?」
と、ユキが聞いてきた。
「ヘイト取れる位は仕事してやるさ。」
忍者で遠距離て、手裏剣でも投げんのかな。
ダッシュして、
ヘイトを取る為一気に距離を詰める!!
相手が気づいてからは、
鋼鉄の盾を前に押し出す形で距離を詰める。
まずは、俺が、耐えれるか!だ!!
一撃は盾で完全に受けきる!!
話は、それからだ。
ウォーキングアーマーの、剣が振り下ろされる。
盾で、振り降ろされた剣 防ぎきった。
バックラーとは違い、盾の幅が広い分、防御とすると決めて入れば。
相手の攻撃、当てやすい!
いや、合わせやすい!
これなら、仕事がやれる!
防御していても、HPが削られるが
こちらには、ヒールがある。
このペースならいくらでも仕事ができるハズ!
ユキには、スイッチではなく。
左手で盾を構えつつ。
利き手で、[ ヤレ]と、
後方からの攻撃許可の指示を出す。
合図を出した。瞬間
モンスターの背後より、弓矢による。攻撃が始まった。
それか、今回の秘密兵器は。
キ◯グスライムの時、暇そうにしてたもんな。
攻撃を受けたことによりターゲットが変わり。
そうになったところを、俺は、
「お前は、コッチ見てろぉ!!」
と、鋼鉄の剣を振り下ろす。
前回の銅の剣で殴った時とは、偉く違う金属音が響き。
鋼鉄の剣が鎧にめり込む。
攻撃、防御ともに仕事ができてる。これならいける!!
と自信を持ったところでユキが、
「ねぇ、前線変わってくんない?アンタも、悔しかったろうけど
私、こいつに殺されてんのよね。」
「解った!次の攻撃返したらスイッチだ!!」
モンスターが横薙ぎ、で攻撃を仕掛けてくるが。
こちとら、
防御がメインのお仕事だ。
盾をお前の、前に構えるだけだ!!
剣と盾がぶつかりあい。
耐えきった。後に思いっきりモンスター押し出す!!
「スイッチ!!」
後ろに飛ばされる、モンスターに張り付くように。
ユキが攻撃を次々と加えていく!!
けどな、今回は、
最初から、これで決めるつもりだったよ!
全開のLV10サンダーボルトだ!!
・・・・・・!!
行けっ!!
ドガッ!!
前回とは、威力の違う雷が落ちた。
モンスターが消えていく。
ログが流れた。
ボスモンスター討伐
[次のボスモンスター復活は、1日後となります。]
ウォーキングアーマーを討伐した。
1000の経験値 1200ゴールドを手に入れた。
ファウストのレベルが16になった。
・スピードアップ
・盾防御強化 (パッシブ)
・バッシュ(打撃スキル)
を覚えた。
ちなみに、ユキは14になったみたいだ。
無事減らされた分は取り戻せた。ってとこだな。
「ちょっと、アンタ何決まったって顔してんの!!」
「サンダーボルトやるつもりなら注意入れてよ。
威力上がってんだしシャレにならないわよ」
素直にやらかした。と思い反省した。
「あっ、すまん。」
俺が、反省していたところに。
「それで、まだまだ余裕あるんだけどもうすこし。潜ってみる?」
「11階のまでの攻略対して時間かからなかったし・・・」
俺が、
「ボス復活の、時間がわからなくなったりしないか?」
と聞いてみる。
ユキが、
「そんなん、普通に機能にあるじゃないの。」
「ホラ、と時計を見せてきた。」
ほんと、なんでそこまで詳しいのかな・・・。
ウィキペディア先生かな?
いや、ユキペディア先生と呼ぼう。
「アンタまた、なんかロクでもない事考えてるでしょ。」
ぎくっ!!
話を切り替えよう・・・。
「時間さえわかるのなら。少しでも探索した方がいいな。」
「ボスの復活2時間くらい前には、ここを動けるようにしないとな。」
まだ7時間位しか経ってないので。
キャンプの設営や料理するとしたら5時間位は探索できるな。
「じゃあ、行こうか。」
「それと、12階以降はどうなるんだ」
ユキペディアさんが、答える。12階から15階までは、
オークの巣よ。
12階から15階に戦士タイプのオークウォーリアーが出るわ。
飛び道具を使ってくる。
14階と15階に出る。遠距離タイプのオークアーチャーに要注意よ。
「注意書きで、女性はいろんな意味で気をつけろって書いてあるわ。」
「姫騎士、職業でくると。オークが強化されるみたい。」
おおう、神よ、いいご趣味をしておられる。
「12階から15階まではとりあえず、階段探すのを優先しましょ。」
「なんか私の、身の危険を感じるから。アンタからも・・・。」
「俺は無実だ!!」
と、馬鹿話、しながら。12階へ進んだ。
12階のダンジョンはなぜか平原だった。
階段を探してマップ埋めを始める。
あっ!!
いた!
オーク先輩!!
「俺を、いじめるこの女をやっちゃってください!!」
「は?」
ユキによって、
オークパイセンが、切り刻まれた。
「クソォ、俺たちのオーク先輩が通用しないだと!!」
「ねぇ、アンタが何考えてるのかわからないんだけど。」
軽くドン引きされたみたいなので。
「正直、すまんかった。」
ちなみに、姫騎士相手だとオークが本気出すって件を
どういうことか、教えてあげたら。
顔真っ赤にして、
正座させられた。
正座はさせられたが、初めて勝利した気がする。
何かを失った気もするが・・・・。
そんな馬鹿やりながら13階まではサクサクっとクリア。
14階からオークアーチャー出るらしいがそれ以上に
オークウォーリアーが。笛吹いて仲間を呼ぶらしい。
それはちと、囲まれる危険性あるんで気をつけようと思う。
14階で、
「アーチャーの数が、少ないこのマップで一旦。アーチャーの力見たいんで、
探索させてくれ。」
「力も見極めず先、いくのは拙いだろうし。」
と俺は提案した。
「そうね、この階は階段探しと、オークアーチャー探すことにしましょう。」
階段は、割とさっくりと探すことができたが。
肝心のオークアーチャーが見当たらない。
正直、オークウォーリアーは。微妙に弱い。
と、油断してたら。
矢が、こちらの足元に飛んできた!!
矢の刺さった向きから考えると、あっちか。
木があるな。
木の上か?
あっ、いた。
「見つけた、ユキ俺の後ろに隠れてろ。あと後方警戒任せた。」
「オッケー」
盾構えて。前え進んでいく。
盾構えてるが。盾に弓が矢が当たってこない。
ん?オークアーチャーって意外と弓下手なのか?
思ったより狙うの下手だな。
それならば。
[スピードアップ]
「移動速度早くして、もっと当てれなくしてやる!!」
「遠距離はそっちの専売って思うなよ」
「ファイアボルトLV1!」
オークアーチャーにファイアボルトが当たり、木から落ちた。
俺の後ろににいたユキさんの全速力で、アーチャーに向かってダッシュ。
即切り刻む。
エグイなぁ。
オーク先輩いいとこないっすね。
オークアーチャーの、実力もある程度解った所で次の階の15階へ。
オークアーチャーの数が少し増えるらしいが。あの攻撃精度なら
そうそう初撃食らうことはないだろう。
オークアーチャーを見つけたら。
ファイアボルトを打ち込んで。ユキも弓で攻撃するという。遠距離勝負したりと。
しながら。階段を探した。
そして16階の階段を、見つけれたので。
キャンプ地の11階へ戻ることに。
今回の、12階15階までの討伐でユキが
レベル15になっていた。
寝るための準備、
料理などを簡単に行い本日の探索は終了した。
経験値:
オークアーチャー10 ×50
オークウォーリアー30 ×30
ウォーキングアーマー1 ×1200
ゴールド:
オークアーチャー10 ×10
オークウォーリアー30 ×5
ウォーキングアーマー1 ×1000
ゴールド:1250
1250+76=1326ゴールド




