マレクロン グッドエンド
[嫌いよ]
「嫌いよ、そんなのお兄様らしくないもの」
[そうでもない]
「抹茶は好きでも嫌いでもないわ」
[とってもらう]
私がそのままじっとしていると、マレクロンはそれを指で摘み口に含む。
「なっ!?」
まるで恋人にするようなそれを平然とされて私は思わずスプーンを落としそうになる。
「以前リグナントがこうすると女の子が喜ぶって言っていたからやったのに……」
マレクロンは私が喜ばなくて、残念そうにリグナントを見た。
「それはそこらの女子にやったらの話だよ。姉さんにやるなんて想定外」
――リグナントはマレクロンもいつか恋人が出来たらやればいいと言っていた。
[そんなの嫌]
仕方ないことだが、マレクロンに恋人が出来たら寂しくなる。
[従順になる]
「もう、仕方のないお兄様ね」
私が頭を撫でると彼は油断し力を緩めたので首の後ろをトンして眠らせる。
首の後ろはまずかったと思ってしばらくマレクロンの傍についていると、リグナントが部屋に入ってきた。
「……姉さんは兄さんと、どんな関係なの?」
―――弱っている人の傍で手を握る。このくらい普通ではないだろうか?
[家族のまま]
「私にとって大切な兄よ」
ハッキリそう言うとマレクロンが起き上がって、私を後ろから抱き寄せた。
「……兄を好きになるなんておかしいもの」
腕を離そうと思えばできるくらいの加減はされている。
「これは僕とハキサレーラの秘密……いいよね?」
リグナントが見ているのに、私は甘んじて受け入れている。
【二人の世界】




