イセリーend E 甘い銀杏
→[止めない]
「殺される!助けてくれハキサレーラ!」
「……」
武器を持ったイスルフィルはこわくて、私には止められないし、個人的に止めたくない。
私は目をそらし、何も見ていないことを装う。
「二度とその顔を見せるな、彼女に近づくな。さもないと……死ぬより苦しい事が待っているからね」
イスルフィルは満面の笑みを浮かべて、コンハーは泣きながら去っていった。
「……イセリーならもう居ないよ。城に入ろう」
「……?」
私がイスルフィルと裏から城へ戻り、イセリーの部屋へ入る。
私はなんだか甘ったるい匂いに包まれて意識が遠退いた。
目が覚めると、誰かの刑罰の鐘が鳴っている。
窓を覗こうにも、片足をベッドに繋がれて動けない。
「気分はどう?」
「どうして貴方は私を閉じ込めるの、彼女をどこへやったの?」
「……僕がいれば、彼女はいらない。だって顔も中身も同じなんだから、そうでしょ?」
それは違う、彼女は長年一緒にいた幼馴染。彼は知り合ったばかりの他人だ。
「君の意思を無視して、部屋に軟禁するなんてあいつと変わらないよね。……ごめん処刑も終わったから帰っていいよ」
彼は私を三日繋いでいたリボンをほどく。
私はもう城へいくのをやめた。
三日の間、イスルフィルに拘束され兄達に連絡もしなかったのも要因だ。
「これからは兄様が護るから。もうどこにもいかないでくれ……」
「大丈夫、城には二度といかないわ」
――私はいったい何がしたかったんだろう。
そんなのもう、どうでもいいわ。
幻想にとらわれた少女はいつまでも屋敷で家族と幸せに暮らしましたとさ。
【バッド...半殺しと軟禁と】




