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20話

最近リアルの方がもたついていて更新遅れました。

久しぶりなので大まかなこれまでのあらすじを。


王子「ロアは俺が貰う」キリッ

悠太「お前みたいな女誑しにうちのロアは渡さん」

悠・王「「決闘だ」」ドンドンパフパフ


悠太「勢いでやっちゃった」テヘペロ

八千代「君はいつもそうだね」

八千代「幼なじみの頼みだ 。仕方が無いから僕が戦い方を教えてあげよう」←イマココ


暫くしたら落ち着くのでそれまではゆっくり更新になります。



 場所は城下町『ローザン』付近の草原。

 背丈の短い芝生の様な植物が生えている野原に俺と八千代はいた。


 土の感触を確かめる様に、とんとん、と足を打ち鳴らしてから八千代が楽しそうに言う。


「はーい。それじゃ、第1回木藤悠太の特別訓練を始めまーす」

「よし、早く始めよう」

「えー、いいじゃんこういうの。おままごとみたいで楽しいでしょ?」

「いや……だから、俺には時間が無いんだって……」


 ぷくっ、と頬を膨らませる八千代。

 アヒルの様に口をとんがらせた幼なじみは拗ねた様に呟く。


「そんな事言われても、さっき僕が理由聞いたのに教えてくれなかったし」


 城下町を出る時もずっと八千代は訪ねてきた。

 俺には八千代に「同棲してる13歳のロアちゃんがイケメンの王子様に寝取られそうになったから喧嘩売った」などと言うことなんてできなかった。

 口をこぼしたら最後、多分八千代はブーたれて3日間は口を聞いてくれない。

 俺はまた適当にはぐらかす。


「だから俺はお前が心配しないようにだな」

「大丈夫だよ!!僕こう見えても今は勇者(クラスメート)の第3班の隊長してるんだよ」


 そう言って八千代は薄い胸板を張る。

 どや。

 腕組みをして決め顔をつくる。


「それはどういう部隊なんだ?」

「んー。槍術師の僕と、後は盗賊タイプ、召喚師(サモナー)、近接魔術師の女の子達かな」

「良かったな、ハーレムじゃん」

「全然良くないよっ!!遊撃部隊だから、いっぱい走んないといけないし」


 言葉とは裏腹に八千代の顔は弛んでいる。

 いろいろ楽しい事を思い出したのだろう。


「そろそろいいか?」


 八千代がこっちの方を向いたので俺は続ける。


「まず、今日は巻物(スクロール)の使い方を覚えたい」

「えっーと、それは魔道書じゃないんだよね?」

「あぁ、それより前の武器だっていってた。魔道書の原型だと聞いているからプロトタイプに当たるのかな」

「プロトタイプっ?なにそれ絶対強いじゃん」


 八千代は目を輝かせてわきわきと腕を動かす。

 きっとこいつの頭の中ではロボットアニメの様に『試作機=最強』という方程式が成り立っているのだろう。


「そうだといいんだかな。俺にこれ売ったばあさんは英雄になった人もいるって言ってたぞ」

「この赤青で?」

「うん」


 八千代は俺の背に背負われた2本の巻物(スクロール)を見て疑わしげに言う。

 見た目はデカイキッチンペーパーだからな、装飾過多の。


「で、ゆーちゃんはこれの使い方知ってるの?」

「いいや、知らん。そういえば取説貰ったな」


 俺はポケットの中でくしゃくしゃになった紙切れを取り出す。

 それを見るなり八千代は急に目の色を変えて俺に詰め寄る。


「またゆーちゃんは説明書汚したの!?僕いつも言ってるよね、説明書は大切にって。大体ゆーちゃんは昔からそうなんだよ……」


 くどくどくど。

 八千代は小さい頃俺がスト●ートファイターの取扱説明書を破ったことを引っ張り出して説教を始めた。

 取説至高主義の人間はこういう時だけうるさいからな。

 ちなみに俺は説明書を読まずにゲームを始める派だ。


「分かったって。ほら、落ち着け。俺今回コマンドをメモしたりして無いだろ」

「……うん、今日は許してあげる。また今度話すから。その説明書貸して」


 また今度話すのかよ、許して無いじゃないか。

 そう思ったが、表情には出さずに指示通りに紙切れを渡した。


 それを受け取るなり、ふとももの上で皺をのばしてから真剣な顔で読み込む。


「ふむ、ふむ。よし、わかったよ。お馬鹿さんのゆーちゃんにも理解できるようにまとめるとね……」


 八千代が言うには、


 魔力の『拡散』を行う朱色の巻物(スクロール)は、巻物を少し広げて中に書いてある黒い円に自分の血液を垂らすと、辺りに血液中の魔力を広げる。そして、そのコントロールを得る。


 魔術の『発動』を行う蒼色の巻物(スクロール)は、予め巻物に発動したい術式を書いておきそれを任意のタイミングで発動できるというものだった。


 そして、魔道書には無い巻物だけの特別な戦法。

 組み合わせ(コンビネーション)だ。

 過去に英雄を排出したという朱と蒼の組み合わせ。

 それはまず、魔力を『拡散』して、その魔力で魔術を『発動』する物だという。


 ここからは八千代の推論だが、恐らく過去の英雄は毒の魔術を仕込んで、相手の陣まで魔力を飛ばして見方に影響が出ないそこで毒を魔術で作り出したのではないかという。


「……このくらいかな」

「つまり俺はまた血を出さないといけないんだな」

「そういう事になるね。それよりゆーちゃんは『修復』以外の魔術は使えるようになったの?」

「使え、ない」

「困ったね……どうしようか」


 説明書を俺に返しながら八千代は頭を捻る。


「取り敢えず『修復魔術』を登録してみよっか」


 若干体育会系の意見だったが俺も賛成をして蒼色の『発動』の巻物(スクロール)を広げた。

SS風にあらすじ書いたけど半文字ってなろうでは出来ないのですね。


完結まで頑張ります。これからもよろしくお願いします。

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