0話 創成の神話
世界の一日は始まりは何もない闇のみだった…。
やがて暗闇の中から一粒ほどの光が生まれ二つに別れ、一つは闇夜を照らす月、一つは太陽になり、しだいに大きくなっていき一日の半分を分かち合い世界を照らし始めた…。
すると、月と太陽はお互い意思と体をを持ちはじめ、月は女。太陽は男になり、神となり軈て夫婦となり多くの子を産んだ。
初めにに生まれたのは水の娘。《マジ》は父と母が照らす世界に一面の水を張り海を作った。次に生まれた大地の息子は一面の水の半分に大地を作った。三番目に生まれた風の息子。彼は空に漂い時には雨を、時には砂塵を運んだ。四番目に生まれた火の娘は時には大地を、時には海の中から火を発し様々な地形に変えていった。その後も次々子が生まれていき世界を変えていった…。
神々は自分達が作った世界に生き物を作った、最初は小さな生き物達を、やがて大きな生き物を。最後に自分達を模した人間を作り、生き物達に其々知恵や感情、力を与えた。しかし神々の中で悪の息子が人間に負の感情を植え付け争いが起きた。やがて争いによって幾つもの国が出来た。しかし慈愛の娘によって善の感情を植え付け次第に争いは終結していった。
神々達は《アクシャラ》を力を合わせて封印し、眠りにつかせる事に成功したが《アクシャラ》は影を分離させ人間の負の感情を利用し、魔物を作り、影は魔王となり魔物を支配し人々を襲った。魔王に対抗する為、《マイトリー》は人間の中から最も無垢で清い魂の者を選び祝福を与え、魔王に対抗した。
魔王と勇者は戦い、遂に勇者が勝利した。しかし、魔王は人間の負の感情が溜まる度に復活し、その都度勇者が誕生し立ち塞がった。《アクシャラ》が消滅しないかぎり、魔王は負の感情を糧に永遠に復活し続けると言われ続けている…。