EXTINCTION
変なところでおわってしまいました・・・
殺せそうな一撃がラグナロクに向かって飛ぶ。
そして・・・・
吹き消された。いや、その存在が消された。
「アンチ・マジックノットスペル・ゼロ」。これが、ラグナロクがLV:78たる所以だ。
LV:78とは、同LVの人間が100人前後で倒せるLVなのだ。
純粋な攻撃力なら、LV:10もないだろう。ラグナロクが特別な理由は、3つある。
1つ目は、前述したとおり、「アンチ・マジックノットスペル・ゼロ」。
自分の半径10m以内の魔法攻撃をすべて打ち消す能力。
2つ目は、「生命力ドレイン」。
自分に攻撃をしてきた相手に、強制的につける。HPを1秒に1、2秒だと1×2の特別な計算式でダメージを与える。それが、俺を苦しめている要因だ。
しかしそれだけなら俺の戦斧でも攻撃できる。なのになぜか。
ラグナロク、「神々の奈落」の意。
つまり、触れば奈落に落とされるのだ。決して死なない。が、決してこの世界には帰れない。
これだけの理由で、なのでだ。
諦めよう。その時、
風が舞い降りた。
「聖典第4章弐節、「断罪」宣告。、汝、死せよ。断罪は、物理で行う。
罪色は闇、物体は魔鑓、効果は貫通、数は13。
全方向から一点に集約せよ。」
魔法による物理攻撃。
そして、ラグナロクは卒倒した。
「は・・・・・・・・・・・・」
開いた口がふさがらないとは、こういうことだと今更ながら思い知った。
それは・・・・・・
「物理魔法!」
当たり前だが、魔法とは当たったらそれに魔法ダメージがつく。至極当たり前のことだ。魔法抵抗が高い敵には、魔法はそんなに効かない。
しかし、こういうことを考えた男がいた。即ち、魔法を物理に変換すればいいんじゃないのかと。
「魔法変換型崩壊物理術式」。しかし、それには致命的な欠陥があった。
LV:100オーバーしか使えないという欠陥が。ここは、昔のおとぎ話の世界ではない。
モンスターを百体倒して、LV:100オーバー何てことはない。第一に、百は越せない。神ではないので、そんなことは不可能なのだ。
その後、様々な検証が続けられた。そう幾つも幾つも。そして、可能LVは85にまで減った。
そんなことを考えている俺に、温かい光が。瀕死だった俺のHPがどんどん回復してゆく。
「おまえらは・・・・・」
ここ、センタリア王国、・・正確にはノーソン村だが・・第一を争うパーティ、異例の2人組、「断罪 デメテ」
「挽回 アルテッド」が所属する「ETINCTION(死滅)」が、ここにいた。