第六話 覇王と軍神
東京・渋谷。
夜。
街はすでに崩壊していた。
燃えるビル。
砕けた道路。
炎の中心に立つ男。
織田信長
彼はゆっくりと笑った。
「面白い」
信長の周囲には英雄たちが集まっている。
豊臣秀吉
坂本龍馬
そして
主人公・湊。
さらにその背後には
武田信玄
宮本武蔵
戦国の猛者が並ぶ。
龍馬が口笛を吹いた。
「こりゃあ歴史の教科書がびっくりするぜよ」
秀吉が笑う。
「戦国オールスターですな」
だがその時。
空が揺れた。
ゴゴゴゴゴ……
重い振動。
東京湾の海面が割れる。
そして現れた。
巨大な浮遊要塞。
政府の最終兵器。
全長300メートル。
超巨大空中戦艦。
スピーカーから声が響く。
「こちら日本政府」
「歴史覚醒者に告ぐ」
「これ以上の破壊行為を許さない」
巨大砲門が開く。
信玄が空を見上げた。
「ほう」
「でかいな」
龍馬が言う。
「当たったら終わりぜよ」
信長は笑った。
「構わぬ」
炎が巨大な竜になる。
「焼き払う」
その瞬間。
戦艦の砲門が光った。
ドォォォォン!!
巨大なエネルギー砲。
都市を消し飛ばす威力。
主人公が叫ぶ。
「まずい!」
だが。
信玄が前に出た。
武田信玄
槍を地面に突き立てる。
「風林火山」
その瞬間。
巨大な突風が巻き起こる。
轟音。
エネルギー砲が逸れた。
遠くのビル群が吹き飛ぶ。
龍馬が驚く。
「おいおい」
「戦国やばすぎやろ」
その時だった。
空間が歪む。
信長の炎が揺れる。
信玄の風が止まる。
そして
空から一人の男が降りてきた。
白い甲冑。
長い槍。
静かな殺気。
信長の目が見開く。
「……貴様」
男は言った。
「久しいな」
その男の名は
上杉謙信
越後の龍。
戦国最強の軍神。
信玄が笑った。
「来たか」
謙信の背後に
巨大な軍勢が現れる。
数百人。
全員
歴史人物。
秀吉が呟く。
「嘘でしょ」
龍馬も驚く。
「軍団やん」
謙信は主人公を見る。
そして言った。
「そなた」
「歴史召喚者だな」
主人公が固まる。
謙信が槍を構える。
「ならば」
「奪う」
信長が前に出た。
炎が爆発する。
「面白い」
覇王と軍神。
歴史最大の宿敵。
渋谷の空で
二人が対峙する。
信長が言う。
「戦国の続きをやるか」
謙信が答える。
「望むところ」
次の瞬間。
炎と雷と風が
同時に爆発した。
東京の夜空が
戦国の戦場になる。
そしてその時。
主人公の頭の中に
声が響いた。
「覚醒条件達成」
「新しい召喚を解放」
主人公の手が光る。
そして
空間が裂ける。
そこから現れた影。
巨大な刀。
黒い鎧。
信長が目を見開いた。
「……まさか」
その男は言った。
「久しいな」
その名は
伊達政宗
そして
さらに
もう一つの影。
赤い鎧。
槍。
その名は
真田幸村
龍馬が叫ぶ。
「おいおい」
「戦国オールスターやん!」
東京の戦争は
ついに
戦国大戦
へと変わった。




