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第三話 天下人の帰還

東京。


炎と煙が空を覆っていた。


渋谷の街はすでに戦場だった。


道路は砕け、ビルの壁は焼け焦げている。


その中心に立つ男。


織田信長


炎が彼の周囲を渦巻いていた。


「ふはは」


信長は満足そうに笑う。


「この時代の兵も、なかなか弱い」


周囲には破壊された戦車。


墜落したヘリ。


自衛隊は壊滅していた。


だがその時。


信長の炎が揺れた。


「……?」


信長の目が細くなる。


「妙だ」


龍馬も空を見上げる。


坂本龍馬


「どうしたぜよ?」


信長は言った。


「気配がする」


龍馬も感じ取った。


確かに。


誰かがいる。


だが姿が見えない。


信長は笑った。


「出てこい」


「隠れておるのはわかっておる」


沈黙。


そして


拍手が聞こえた。


パチ…パチ…パチ…


ビルの影から


小柄な男が歩いてくる。


派手な着物。


細い目。


どこか人懐っこい笑顔。


信長の目が見開かれる。


「……猿」


男は深々と頭を下げた。


「お久しゅうございます」


「殿」


その男の名は


豊臣秀吉


かつての部下。


後の天下人。


龍馬が驚く。


「おいおい」


「マジか」


秀吉は周囲を見渡した。


燃える街。


倒れた戦車。


崩れたビル。


「いやはや」


「派手にやりましたなぁ」


信長は腕を組んだ。


「貴様も生きておったか」


秀吉は笑う。


「さっきまで死んでおりました」


「つい先ほど」


信長は興味深そうに聞く。


「能力は?」


秀吉は指を一本立てた。


「簡単です」


「戦を」


「勝たせる能力」


龍馬が眉をひそめる。


「は?」


秀吉は続ける。


「わしが戦に関わると」


「必ず」


「勝つ流れになります」


沈黙。


龍馬が言った。


「それ」


「めちゃくちゃ強いやん」


秀吉は笑う。


「戦とは」


「始まる前に決まっておるのです」


その瞬間だった。


ドゴォォォン!!


遠くで巨大な爆発が起きた。


東京湾の方角。


巨大な黒煙が上がる。


信長が目を細める。


「何だ」


その時。


空に無数の光が現れた。


ミサイル。


政府の総攻撃だった。


「全弾発射!!」


空からミサイルの雨が降る。


ドォォォォォン!!


街が爆発に包まれる。


炎。


衝撃波。


瓦礫。


信長は笑った。


「面白い」


炎が巨大な壁になる。


すべての爆発を防ぐ。


だが。


秀吉が首を振った。


「殿」


「それ」


「罠です」


信長が振り向く。


その瞬間。


地面が光った。


巨大な魔法陣のような装置。


龍馬が叫ぶ。


「やばい!」


光が爆発する。


ドォォォォォン!!


空間が閉じる。


信長の炎が消える。


龍馬の雷が消える。


秀吉が驚く。


「能力が……」


遠くの司令室。


政府の作戦室。


モニターに三人の姿が映っている。


指揮官が言った。


「成功だ」


「歴史能力抑制装置」


「作動確認」


科学者が笑う。


「ついに」


「神を捕まえましたね」


信長は空を見上げた。


そして笑った。


「なるほど」


「そう来るか」


その時。


誰も気づかなかった。


遠くのビルの屋上。


一人の若者が立っている。


大学生。


歴史オタク。


主人公だった。


彼の手が光る。


そして


小さく呟く。


「召喚」


空間が歪む。


その背後に


巨大な影が現れた。


長い髭。


巨大な鎧。


槍。


その男の名は――


武田信玄


主人公が言う。


「戦国、最強の武将」


信玄が笑った。


「久しいな」


その瞬間


東京の空に


巨大な風が吹いた。


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