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最終章 新しい歴史

世界は崩壊していた。


東京はすでに“都市”ではない。


戦場だった。


炎。


雷。


風。


無数の戦い。


その中心に立つのは


主人公・湊。


そして


対峙する存在。


歴史管理文明の“本体”。


それは言った。


「人類は不完全だ」


「だから歴史を繰り返す」


湊は答える。


「それでもいい」


監視者が否定する。


「争いは無駄だ」


湊は一歩前に出た。


「無駄じゃない」


「そこに意味がある」


その瞬間。


全ての歴史人物が動きを止めた。


信長も。


謙信も。


ナポレオンも。


チンギス・カンも。


すべて。


湊を見ている。


炎をまとった男が笑う。


織田信長


「ほう」


「言うではないか」


湊は続ける。


「人は間違える」


「争う」


「でも」


「それで終わりじゃない」


龍馬が笑う。


坂本龍馬


「ええこと言うぜよ」


秀吉が頷く。


豊臣秀吉


「歴史とはそういうものですな」


監視者が言う。


「理解できない」


湊は答えた。


「じゃあ見てろ」


その瞬間。


湊の体が光る。


「最終権限」


「完全解放」


世界が白く染まる。


すべての歴史が流れ込む。


戦争。


平和。


裏切り。


友情。


すべて。


湊はそれを受け止める。


そして


手を振る。


「終わりだ」


その瞬間。


歴史人物たちの体が光る。


信長が笑う。


「楽しかったぞ」


炎が消えていく。


龍馬が手を振る。


「またな」


雷が消える。


秀吉が微笑む。


「良い世を」


姿が消える。


ナポレオンも。


謙信も。


チンギス・カンも。


すべて。


光となって消えていく。


監視者が驚く。


「何をした」


湊は答える。


「戻しただけだよ」


「あるべき場所に」


その瞬間。


世界が再構築される。


崩壊した東京が元に戻る。


ビル。


道路。


人々。


すべて。


何もなかったかのように。


監視者が言う。


「歴史は……」


湊が答える。


「人間が作る」


沈黙。


そして


監視者は消えた。


「観測終了」


「この文明は撤退する」


空の巨大構造物が崩壊し


消えていく。


静寂。


風が吹く。


渋谷の交差点。


人々が普通に歩いている。


まるで


何も起きなかったかのように。


湊は一人立っていた。


空を見上げる。


「終わった……のか」


その時。


背後から声がする。


「いや」


振り向く。


そこにいたのは


一人の男。


薄く笑う。


織田信長


「まだだ」


湊が驚く。


「なんで……」


信長は肩をすくめる。


「さあな」


「だが」


「面白い時代になりそうだ」


その瞬間。


湊の手がわずかに光る。


そして


画面のように文字が浮かぶ。


「歴史管理者」


「権限:維持」


湊は小さく笑った。


「……マジかよ」


信長が笑う。


「第二幕だ」


空は青い。


だが


世界はもう違う。


歴史は終わらない。


人がいる限り。


戦いがある限り。


物語は続く。


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