16.必死の、抵抗
今日の分書くの忘れるところだった........。危ない危ない........。
後方は樹で逃げ場がない。この虫の大群の隙間を通り抜けなければならない。やはり、突破口は魔法を使うことだろう。ただ、わたしは碌な魔法を使うことができない。使うことができるのは、少し自分の身体を強化したり、場の魔力を揺らすぐらいだ。場の魔力を揺らしても大した効果はない。相手が少し違和感を覚えるくらいだ。としたらここで使うべきは身体強化。でも、それじゃあここを抜けるのは到底不可能だ。
と考えたところで、虫たちの羽に魔力が集まっていることに気づいた。いつもは身体を覆っている魔力が羽の部分に集まり、羽以外のところに魔力がいきわたっていない。魔力は無意識化でもそこにあるだけである程度身体を守ってくれているものだ。もしかしたら、虫たちは今、わたしよりももろいかもしれない。魔力で身体強化した状態で体当たりしてみる?だめだ、それじゃあ虫たちがその間に一気に距離を詰めてジ・エンドだ。あの機動力を先に何とかしなきゃ。
互いにけん制していた虫たちが焦れて、一気に襲い掛かってくる。
(とりあえず身体強化!)
虫たちがいっせいに襲ってくるのを見て、不意に一つの考えが頭をよぎった。
(もし私が虫たちに身体強化を付与したらどうなる?)
深く考える余裕はなかった。ほとんど反射でわたしに近づいてきている虫たちに身体強化を付与した。
ドゴォんという音とともに気に勢いよく激突する。
その拍子に虫たちの囲いに穴ができ、そこから一気に虫の輪から飛び出す。うまく飛べなくて葉や枝にぶつかりながら逃げる。虫たちが後ろを追いかけてきている音がする。
わたしはとにかくがむしゃらに飛んだ。方向感覚はすでにないし、背中は羽を動かすたびに激痛が走り、涙で視界はゆがんでいた。
涙で前がよく見えていなかった。わたしは突然目の前に現れた大きな柱をよけることができず衝突して、意識を失った。
ナナの魔力総量は恐ろしく多いです。ただ、大した魔法を使うことができないのでそのポテンシャルをほとんど活かすことができていません。




