14.結界の、外へいこう
「おおー、これが結界の外かー。なんか空気がちがーう。見たことない植物だらけ。」
「手をつないだ状態だとみんな結界の外に出られるんだね。」
「うわ、何あれ⁉」
マリが結界の方を振り向いて、突然素っ頓狂な声を上げる。何事かと思って私も振り返ってみるが、ただ結界と、わたしたちの様子をうかがうみんなが見えるだけで、何も変なものはない。
「妖精の国が消えちゃった!」
「え?目の前にあるよ。」
「え?ないよ?結界があったはずのところも、結界の外の景色が続いてるよ!」
「そうか、結界の認識阻害だ。」
「なるほど。」
「え?何がなるほど?」
どうやら、結界の内側の声も聞こえないらしい。
「とりあえず、マリはそのまままっすぐ歩いてみて。」
リンが言う。マリには聞こえていないため、わたしが通訳する。
「リンが、そのまままっすぐ歩いてみてだって。」
「ほーい。」
そのまままっすぐ歩く。が、結界にぶつかるというところで、マリは自然に結界を避けて歩き始めた。
「マリ、まっすぐ歩いてる?」
「え?歩いてるよー。」
どうやら妖精女王様の結界は存在を全く認知されないように誘導もしているらしい。
次は手をつないだ状態でまた結界をくぐる。
「ほわ?結界の中に戻った!ふっしぎー!」
「ナナが手をつないだ状態だったら結界を通れるんだね。」
今度はみんなで私に引っ付いて結界を通ってみる。
「おおー、これが結界の外か。」
「すごい、結界の中と本当に植生が全然違う。」
みんな各々に結界の外の世界を興味深そうに見ている。
「みんな、一つ提案があるんだけど........、」
わたしは外の世界に対する好奇心を抑えられなかった。
「このまま、少しだけ結界の外を散歩してみない?」
「さんせーい。」
「わたしも、少し見て見たいかも。」
「まあ、いいんじゃない?」
「え、あの、えっと、わたしはちょっと怖いかも........。」
レイがおずおずと言う。
「だ、だって、結界の外なんて何があるかわからないし、妖精女王様の目もないから、き、危険だよ........。」
「そしたら、レイにはここで待ってて。ちょっとしたら戻ってくるから。」
「え、ま、待って!皆行くなら私も行く!」
「大丈夫?怖いなら全然無理しなくていいんだよ?」
「だ、大丈夫!私も行く!」
「それならみんなで出発進行ー!」
そうして、わたしたちは道のうっそうとした森の中へ入っていくという決断をした。
してしまった。
登場人物が増えて物語の進行速度が遅くなったような........。




