10.些細な、不和
話数が2桁台までいった........!読んでいただきありがとうございます!
「これからは、キリ様が魔法を教えてくれるんだって。」
「........え?」
「だから、」
この国で名前を持っているのはリリーとあの妖精だけだと聞いていたのでキリ様というのはあの妖精のことだというのは自然とわかる。名前に様付けして読んでるのも気になるけどそれもいい。それよりも、
「何度も言わなくてもわかるよ。キリ様っていうのは妖精女王様のお付きの妖精のことだよね。なんでその妖精が魔法を教えてくれるの?」
思いがけず、硬い声になってしまった。これだと、わたしがリリーを責めてるみたいだ。リリーの顔は案の定少しこわばっている。
「わたしは魔法の基礎はあらかたおさめたから、ここから固有魔法を学ぶには先生がいたほうがいいって........。」
「よかったじゃん!魔道の書を盗んだことに対するお咎めもなさそうだし、これからもっと高みを目指せるってことでしょ。」
なるべく明るく、笑顔で。顔が引きつらないように。ここでわたしがリリーをとがめるのは友達としておかしい。
「いい話じゃん。きっと妖精女王様がリリーをお認めになったってことだよ。」
「でも、」
「何をためらうことがあるの。こんなのこれから一生ないかもしれない大チャンスだよ。」
「この話を受けたら、一日の結構長い時間拘束されちゃうから、一緒に魔法を練習する時間が無くなっちゃう。」
「わたしのことはいいんだよ!どうせ魔法の進度は全然違うんだし。むしろこの話を断るほうが妖精女王様に失礼だよ。受けなよ。」
早口でまくし立てる。リリーは少し考えるそぶりを見せて、
「うん、わかった。この話を受けることにするよ。」
わたしは自分勝手なことに、その言葉に、少しがっかりした。
妖精の国は、季節や気候は関係なく春夏秋冬の花が乱れ咲いています。




