耕作放棄地と自然災害 その11
「なんですか?ええ、はいはい、なるほど。どうやらたまたま見かけたようですが、土の中に卵を産み付けているみたいです。たまたまバッタを咥えた時に土の中に入っていたバッタのお尻と一緒に卵もぶらぶらと出てきたそうです。」
「そりゃわかってよかったよ。お手柄だな小鳥さんや。」
「ありがとうね、小鳥さんたちこれはちょっとしたお礼だよ。」
朝使ったパンの屑をちぎってお皿に乗っけて窓際に乗っけたら、
「チュンチュチュピチュピ」
とさっき飛び立った鳥さん達も戻ってきてみんなで食べ始めた。
「グラファンさんも良かったら、どうぞ
朝食の残りになりますが」
「ふむこれで、卵が土の中にあるのはわかったな。卵のありかが分かれば、それが孵化する前に潰せれば数は圧倒的に減らすことができる」
「でも、父さん。ある場所は分かったけどさ、結局、土の中なら僕らはそれを見つけられないと思うんだけど?鳥達に探してもらうのか?」
「グラファンさん。土の中の卵は鳥達は見つけ出して食べることが出来るのかな?」
パン屑を食べる小鳥さんたちにグラファンさんが説明していく。
「いえ、どうも食べられるなら食べたいそうなのですが、土の中となると難しいようです。せめて地表にあれば頑張って探して食べると言ってますが。」
「そういえば、お父様。うちの領地では耕してませんが他の領地でも耕さずに麦を栽培しているのでしょうか?」
「ほかの領地は詳しいことは分からんがやっておらんと思うぞ。うちはグラファンを始めとする鳥人族が多いからな。空からシードボールを播いて終わるが他のとこではそうもいかんだろう。」
「あともう一つ質問が。なぜうちでは蝗害が起こらないのでしょうか?土の中にバッタの卵が多いなら、うちも同じになると思うのですが。」
「それはですね。小鳥達が卵を産む前にバッタや蝗を食べる数が多いからだと思います。うちの領地の鳥の数は、ざっと他の領地の2倍から3倍はありますからね。」
なーるほど。食物連鎖のピラミッドの上層部が大きいから、その分だけ下が食べられているのね。
おかしい、ピラミッドの上が下より大きくなることなんてあるわけがない。
そんなことがあるなら、上の層は食べるものがなくなって、飢えると思うんだけどな。
「グラファンさん。質問です。それだとバッタが減りすぎて、翌年の鳥さん達の食べ物がなくなるのでは?」
「アカネさん。鋭いところをついてきますね。確かにバッタを食べ過ぎればバッタは翌年はかなり減りますね。でも、うちの領地では、バッタ以外にも食べるものはたくさんありますから。麦とか、豆とか。」
「なるほど、穀倉地帯だから虫にこだわらずに色んなものが食べられるからなんですね。」
「それなら、鳥さんたちにオーツ領地に行ってもらって今からでもバッタを食べてもらえば、蝗害が起きないのでは?」
「アカネ。それはいい考えだな。今からオーツ領地に行って大量にバッタを食べてもらえば、被害は格段に減らせそうだな。」
「アカネさん。ベジタルさん。ところがそうはいかないんですよ。他領地には、天敵の猛獣や狩りをする人間が多いので、うちの鳥達は他領地にはいかないんですよ。」
「ちょっと待ってグラファンさん。今狩りをする人間て」




