耕作放棄地と自然災害 その10
「ベジタルさん。ふーっ。はーっ。至急お呼びとのことで。ふーっはーっ、すがどのようなご用件で、ふーっはーっ。しょうか?」
息も切れ切れでドアの前に立ってドルファンさんが話している。
「ドルファン、朝早いところすまなかったね。まずは席に座って水でも飲んで話を聞いてくれ」
ドルファンさんが息を整えている間にお父様は今回の内容を丁寧に話していった。こういうのって、かくかくしかじか、まるまるうまうまって言うんだっけ?
「そういうことでしたか。私も蝗害というのは初めて聞きますね。質問にお答えすると鳥人はあまり虫を好んで食べませんので、分からないのですが。」
ドルファンさんが立ち上がり窓を開けて、親指と人差し指で輪っかを作り、それを口に当てて
「ピャーッ」
と口笛を鳴らした。するとパサパサと数羽小鳥が窓際に集まって来た。
朝食のあまりのパンをちぎって小鳥に与えながら何やらチュピチュピ、チュンチュン言いながら小鳥さんとお話しているみたいです。
いいなーわたしも鳥さん達とお話してみたいな。
「うん、ありがとう。もう行っていいよ。」
そう言って、ドルファンさんは窓を閉めて、席に座りました。
「ベジタルさん。鳥人は、虫は捕まえるのに手間がかかる割に得られるタンパク質が少ないので食べないのですが、みなさんの予想通り小鳥たちは、虫で十分な量のタンパク質が取れますので、積極的に食べておりますね。」
「なるほど、やはりそうかそれでその小鳥さん達からは、バッタやイナゴの住処を聞いてくれたかい?」
「はい、河原や草むら、他は人間が作る畑に稲科の集まっている場所に沢山いると言ってますね。」
「のう、ドルファンさん。もっと詳しいことは聞かんかったのかな?そのう、草むらや麦畑にあるのはわしらも知っておる。住処として集まっているところが知りたいのだが。」
「それに関しては明確な答えは出ませんでしたね。おそらく私たちが寝るような集落、巣のことですよね。バッタにはおそらくそれらはないと思います。」
「住処がダメとなると、まとめてやっつける方法は採れないね。」
「難しくなりますわ。一匹一匹退治するのはとても大変そうですわ。」
そうだよね。でも、蝗害はバッタやイナゴが大勢集まってできる災害なんだよね。現状の一匹一匹見かけるのとは違うけど、大勢集まった時には既に遅いし、集まる前になんとかしたいわね
でも虫だから増える前には、人間や動物と同じく交尾するわけよね。人間は哺乳類だから、お腹の中で胎児を育てるけど、虫は哺乳類ではないから卵よね?カマキリの卵は白い巣だから多分間違いない。
よっぽど特殊な虫じゃない限り卵で増えるはずだわ。カマキリの巣からは何十匹も、カマキリの、赤ちゃんが出てくるって聞くし、おそらくバッタやイナゴも一度に沢山の卵を産むじゃないかな。
その卵の場所が分かれば、一度に沢山のバッタやイナゴを処分することが出来るわよね。
「ねぇ、ドルファンさん、バッタって卵で増えると思うのよね。どこに卵を産むのか知らないかしら?」
「アカネさん。それは少しお待ちください。」
グラファンさんが急いで、窓際に行ってまた小鳥を呼んで会話している。
「アカネさん。バッタの卵に関しては分からないそうです。小鳥曰く子持ちのバッタは甘くて美味しいらしいのですが、どこにあるのかは分からな………い?うん?」
「チャピチュピチュピー」




