耕作放棄地と自然災害 その6
「不作の具合にもよるが翌年は、バッタやイナゴが増える。」
「えっ?」
「はっ?」
「うんっ?」
バッタやイナゴが増える。それが困ったこと?どういうこと?バッタやイナゴなんてうちの領地にもたくさんいるし、それが増えるっていってもまー困るわよ。作物の葉っぱ齧られるから生育に影響は出るし。
「どういうこと父さん?バッタやイナゴなんてうちの領地にもそこら中にいるじゃないか。少し増えたってそんな変わらないだろ?葉っぱが齧られるから収穫量に影響が出るのはあるかもしれないけど、僅かな影響だろう?」
「 そうですわ。お父様、バッタが少し増えたとしてもさんなに困ることでもないような気がしますわ。熊さんが増えたらそれは危ない気もしますが、虫が増えても?」
キャロットちゃんとマッシュ兄さんは、お父様のいうことが意味がわからないというふうな印象を受ける。私だって意味がわからな、、、、い、、、あれっちょっと待って、イナゴ、バッタ。
なんか大事なことがあったような。なんだっけ。おじいちゃんがなんかいってたんだっけ?いや、今回はおじいちゃんは関係ない?じゃーなんでまずいと思ったの?災害でもなんでもないのに。バッタの災害なんて……、あっ、あった。
日本の歴史では飢饉が起きたとしか書かれていないケースが多い。一番多い理由は、干魃の水不足や高温による作物の不足が多いと教科書には載っている。
でも、ある時ちょっと読んだライトノベルの本にバッタやイナゴに関連する災害の内容があった。それは蝗害。イナゴがストレスで群生相という状態になって集団で食べ物を貪り尽くす現象が起こるらしい。
私が生きている時代には少なくとも日本では起きたというニュースは見たことないから。災害という点では凄いレアな現象なんだよ。
「お、お父様。」
ちょっと、いやかなり嫌な予感がしたけど確認しないといけない。
「どうしたんですのお姉様。顔が真っ青ですわよ。、おやすみになったほうが良いのではありませんか?」
「アカネ本当に顔色が悪いよ。さっきまでは健康そのものだったのに。」
「アカネ、何か分かったみたいだね。口にするのが怖いかい?」
「はい、とても怖いですが、これを逃げればもっと怖いことが起きるので……。」
とりあえず、気分を治すために深呼吸してみる。考えが間違っていてほしいと思うが、蝗害ならお父様の困ったというのも理解出来る。が、異世界であるこの世界に蝗害なんて自然現象があるの?是非嘘であってほしい。
覚悟を決めて言わないと、こんな自然災害もし起きるのならお父様だけでは手にあまる。領民が一丸となって対応しないとかなりまずいことになるわ。
「こ、蝗害が起きるのですか?」
「「こうがい??」」
「アカネは博識だね。困った現象ではなく災害の名前まで分かるとは恐れ入った。いやはやどこで知ったんだい?反応を見れば分かると思うが農業を専門としている領地でも、マッシュやキャロットも知らないような内容だよ。」
まずい、専門知識を出しちゃったみたい。なんとか誤魔化さないと。
「レディアント家にいた時にどこかの書物でそんなくだりがありましたの。」
「ならほど。アカネは勉強家なんだね。農業にもその頃から目を向けていたとは関心関心。その書物も私もみてみたいものだな。」
「ええと、残念ながらタイトルは忘れてしまいましたので。それにレディアント家に戻るわけにも行きませんし、」
「それは残念だ。蝗害のみに関わらず他の災害に関しても知見が得られることが出来たのだが。でも、アカネがそれを読んだのなら効果的な対策があるかもしれないな。」
あっちゃー、下手に知識を披露してしまったせいで対策も知っているかもと期待させてしまったよ。
「お姉様、こうがい?ってなんなんですか?バッタがどうして災害になるんですの?」
「そうだよ、父さん。二人だけで理解してないで僕たちにも分かるように説明してくださいよ。」.




