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ジャリジャリと音がする。踏みしめられ続け遂には砂浜のようになった窓ガラスが散らばるその建物のその色はただ白。どれだけうす汚れようとその色の本質は白なのだ。純粋で何者にも染まらない、そんな色だ。
ある意味でこの世界はよく晴れた日の砂浜の続く海岸のようなものだ。どこまでも砂浜は続き空は広くそして高い。遮りうるものなどどこにもなくて、どこまでも続く自由。終わりのない自由。
ある時までは確実に我々は様々な規定に制限され生きてきた。自らの自由を自ずから切り売りしそして生きてきたのだ。そうすることで我々は正気を保っていたのである。その我々を遮っていたものが崩れ落ちた時、我々は自由に初めて触れたのである。
どこまでも続く砂浜と高く遮るもののない砂浜。そこに解き放たれた我々にはその自由は恐ろしいものでしかなかった。
世界は光り輝いている。その白さに黒いシミを伴いながら。




