表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/5

老いぼれ魔王と男の娘

前回は盛大にやらかしプロローグと本編が完全に分断されてしまい申し訳ありませんでした。

そして今回も新キャラがしっかりと登場しています。

あの後龍雅たちはどうなったのか!気になることでしょう!

それでは本編をお楽しみください‼

まさか本当にテレポートに成功するとは思っていなかった。

まあそんなことはどうでもいい。

問題があるのはテレポート先だ。

こういうのってファンタジーだろ?

ならファンタジーでの定番、中世ヨーロッパみたいなとこに着くはずだよな?

それが王道。

それがお約束ってやつだ。

物語の都合上ここが始まりの地なんだよなあ。


「はあ…」


めっちゃ近未来的なんですけど…。

パット見た感じビルやタワー的な奴が並んでいるのが分かる。

コンクリートの壁でできているものも視認できる。

あれ?東京より都会に見えるんですが…。

「魔王、ここが何処か分かるか?」

「町の風景からして間違いなくステラですね。ちょうどいい街に来ましたね」

何が丁度いいのかさっぱりだがコヤミがそういうんだしそうなんだろう。

「じゃあ早速入りましょうか」


コヤミをしっかりと背負いなおし街に繰り出した俺は一歩入った瞬間に言葉を失った。

「でっけえ…」

「ステラは有名な文明国ですからね」

入ってみると、思っていたよりもしっかり未来世界だった。

「私も初めて来たので詳しいことは知りませんでした。まさかここまでの文明国だっただなんて」

そんなことを背負われながら言うコヤミ。

口では周りに興味津々であるようにふるまっているがどことなく元気がないように感じる。

それにさっきから矢が刺さっていた箇所を気にしているようにも見える。

「おい大丈夫か?もしかしてさっきの矢か?」

正直言ってすっごい具合が悪そうに見える。

「大丈夫ですよ…、気にしないでください…」

「そうか…?まあ何でもいいけどまず宿探すからな」

正直コヤミの体調なんて俺からしたら心底どうでもいい話だ。

…どうでもいいんだけど、せめて今日泊まる宿だけは探しておかないといけない。

「宿ならあてがありますよ?」

マジすか…。


「先週くらいまで魔王城にいた友人なんですがあまりフレンドリーな方ではないので」

「そんな奴あてにできるのかよ?」

「大丈夫ですよ。あの方には私のほうからやめていただくように言いましたから。もともと魔王軍の一員でもなんでもなくただお手伝いをしてくれていただけなんで…。って言ってる間に過ぎましたね」

「そういうのは着きましたねっていうんだぞ、ったく次はちゃんと止めろよ?」

「分かりました。まああんまりおおきな建物ではないらしいですから。って言っても宿屋ではないですからね。友人に泊めてもらうだけですから」

「それ俺だけ仲間外れとかねえよな?フレンドリーじゃないとか言ってたけど…」

俺が不安そうにたずねるとコヤミは微笑を浮かべて、

「大丈夫ですよ。第一あなたも私の友達じゃないですか」

「魔王…‼」

「魔王呼びはやめてください。コヤミです」

そう言ってニコリと笑うコヤミ。

「おいここ正門だぞ、どういうことだ?」

「いったん話し合いましょうか!襟をつかまないでください!苦しいです‼」


あの後コヤミの顔が青くなってくるまでしめつづけた。

「やっと着きましたね」

「なんで往復したんだろうな…」

辺りはもう日が落ち暗くなり、そらにはパッと見ただけでも五個くらいの月が上っている。

いまさらながらにここが地球ではないことを痛感する。

「もう真っ暗ですし入れてもらいましょうか」

「そうだな…」


「これなんて言うか知ってる?小屋っていうんだぜ?」

「さすがにこれはびっくりですね…」

遠目から見ただけじゃわからなかったがこれは小屋だ。

めっちゃ小さい。

例えるなら子供が秘密基地だと言い張る物置くらいの大きさだ。

三人も寝れるのか?

その時目の前のドアがキイという音を立てながら開かれる。

「どちら様?」

ドアの隙間から声がし一拍置いてから中から人が出てくる。

水色がかった長い髪で右目をかくし髪の隙間から覗く左目は黄緑色をしている。

長い髪は後ろで一つに結んでいる。

「お久しぶりですね…」

「コヤミちゃん?」


「この方が私の友人であるリアです」

「初めまして、リア・ベルゼルーヴです。種族は霊能力者です」

リアと呼ばれた少女は少しハスキーなこえを持ったなかなかの美少女だ。

髪が長いが、短ければその声と若干つり目気味のシュッとした顔立ちから男と言われてもイケメンだなあと納得してしまうかもしれない。

「初めまして、えっとなんて呼べばいいんだ?」

その言葉を聞いたコヤミがにやりと悪そうな笑みを浮かべる。

「リアちゃんって呼んであげてください」

「はあ⁉コヤミちゃん何言ってんの⁉ちょっと理解できないんだけど⁉」

「こっちのほうが親しみやすいでしょう?なにか問題でもありましたか?」

小屋の中は一気に修羅場となった。

「大アリだよ‼初対面ならリアさんだろ⁉それにちゃんって女の子みたいじゃんか!僕は男だ‼」

「ギャイギャイギャイギャイうっせえんだy…今なんつった?」

聞き間違いか?

今男って聞こえたんだが…。

「リアさんだろって…」

「いやそのちょっと後…」

「僕は男だって言った…」

俺は異世界で迎えた初めての夜に声がかれるほど叫んだ…。


「すまん、取り乱した…」

「本当にうるさかったですよ?」

「近所迷惑も考えてよ…」

俺が大声を上げた瞬間周りの家々の電気が一斉に着くという異変に見舞われた。

しかし、それもこれもいってしまえばリアが悪い。

「髪長えんだよ切れ」

「あ?」

「おう?」

「ちょっと喧嘩しないでくださいよ‼仲良くしてください‼」

いきなりバチバチとにらみ合う俺たちの間にコヤミが割って入る。

「よかったね、コヤミちゃんに感謝しなよ?今回はコヤミちゃんに免じて許してあげる」

「はあ?別に許しなんて求めてねえよ、バカじゃねえの?」

「ああ?」

「んだこら?やんのか?」

「喧嘩しないでくださいって‼」

再びバチバチとにらみ合う俺たちにコヤミが声を上げる。

俺がここまで怒るのにもわけってもんがある。

コイツを見ているとなんだかイライラするのだ。

その理由もわかっている。

「男の娘のくせにイケメンってお前人生舐めてるだろくそが」

「よし喧嘩は上等だよ‼そんなくだらない理由で喧嘩売るなんて君はどうしようもない大バk…」

「ああっ!龍雅さん何やってるんですか⁉」

俺はリアが何か言い切るよりも早く背後に回り込んで腕で首を絞めた。

「フン‼雑魚のくせに俺に喧嘩」を売るからだ!」

「しゃべってる途中で攻撃するのは卑怯ですよ!」

「正義は必ず勝つっていうだろ?つまり勝ったら魔王軍だろうが犯罪者だろうが顔も知らないニートだろうが等しく正義なんだよ‼」

「どんな極論ですか⁉あとその悪い人たちの中にニートを入れるのはよくないです!」

そんなことをたらたらと言われても…。

それに負けるヒーローなんていないじゃないか!

つまり、

「どんな手をつかっても勝ちゃあいいんだよ!」

「それ悪い奴のセリフですよ…。何となく龍雅さんからは卑怯で姑息な雰囲気を感じます」

なんてことを言うんだ。

その時だった。

さっきまで俺の腕をつかんでいたリアの腕が力が抜けたようにばさりと崩れる。

何となく体にも力が入っていないような感じがする。

「龍雅さん…?」

おっとゴミを見るような目ですね。


翌朝、コヤミは昨日よりも衰弱しているようだった。

これはコヤミが撃たれた矢、『衰弱の矢』の効果らしくこの状態が長くて一週間くらい続くらしい。

「本当に大丈夫なのか?」

「心配ないですよ。それにリアも一緒ですし」

「そうか…」

今日から俺は仕事を受けることにした。

この世界にもちゃんとギルドというものがあるらしい。

そこには討伐依頼だけでなく採集クエストやただのバイトなど初心者でも受けやすいクエストがそろっているらしい。

「じゃあ行ってくる」

「行ってきな」

リアに見送られ家を出た俺はふと思ったことを口にしていた。


「ったく、俺はまだ高一だぞ?なのになんで働かねえといけないんだよ…。あーあ…」

空を見上げてぽつりとつぶやいた。


「なんか高値で売れそうなもの落ちてこねえかなあ…」


…。

「なーんて、落ちてくるわけねえよなあ。…でも」

その時ふとある考えが頭をよぎる。


『クリエイティブ‼』



今回も夢幻物語を読んでいただき誠にありがとうございます。

今回はリアの登場かいです。

ちなみに裏話ですが、少し前に書いていた元ネタではリアは女の子でした。

というのもあまりハーレムにはしたくないんですよね。

ここからどんどん女性キャラは増えていきます。

男性キャラはわりと没ネタが多いので…。

まあそんなことから女性キャラが多くなると思いますが決してハーレムではないので!

ということで今回はここまで、今回も夢幻物語をよんでくれた皆様には素敵な夢が見られるおまじない?を。

それでは次回の夢幻物語で!お・るぼわ~る!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ