落ちこぼれ魔王と伝説のヤンキー
前回の投稿であとがきのところ誤字ってたのに最近気づきました。
どうも皆さんはいはあろ‼リロちゃんこと山吹莉狼です。
今回は前回のプロローグてきなやつの続きです‼
頑張って書いたのでよろしくです‼
今の率直な感想!
眠い!
「おかしいだろ…。」
ちょっと一回深呼吸をしてえ…。
「おかしいだろおおおおおおおおおお!!」
俺は目の前にそびえたつ魔王城に向かって声を張り上げた。
よし、一回落ち着こう。心を落ち着かせ今目の前にある光景をちゃんと受け入れる。
俺はたった今転生してきたばかり。そして全く移動してないにもかかわらずラストダンジョン前。もちろん仲間はいない。
さっき思い切り叫んだからだろうか。割と心は落ち着いている。
さっき思い切り叫んだからだろうか。城の中から騒がしい足音が聞こえる。
「あれ?やばくね?」
なんとかしてここを逃れないと俺の第二の人生はあっという間に幕を閉じてしまう。
ここがどこかはわからない。そしてどこに町があるのかもわからない。
ならここは選択肢は一つしかない。
「…入るか」
俺は迷うことなく戦闘を選択した。
レベル?関係ない関係ない。だっておれにはチート能力がある。
そう心に言い聞かせ門の前へ…
「開いてねえや…」
どうしようか?そういえば『夢幻の力』って魔法も作れるのかな?
物は試しだ!いくぞ!!
『削除!!』
掛け声と共に腕を振る。
次の瞬間、門が強い光に包まれる。光が収まるとそこにはすでに門は存在していなかった。
ついでにまわりの塀もごっそり消してしまった。
中で再び足音がするようになる。
いや中からだけではない。少し遠いが背後からも大群が近づいてきている。
俺はそっとその場で潜伏を開始した。
「仕方ないじゃんかあ~俺だって来たくてここに来たわけじゃないし」
「ふざけるのもたいがいにしろ!!じゃあなぜ防壁を壊した!!」
「壊したんじゃねえよ!消したんだよ!!」
「もういい!しゃべるな!!」
ひどくね?
城の塀が突然消えたことでパニックに陥った魔王軍の連中が城から飛び出してきた。
そして当たり前のように塀があったところに鎮座していたおれはあっという間に御用になったというわけだ。
今は両手を拘束され連行されている真っ最中だ。これから魔王にa会わされるらしい。
「なあなあ」
「なんだ?しゃべるなといったはずだが?」
「いわれたけど無理じゃん、しゃべるななんて」
俺おしゃべり大好きだし…。
「で、要件は?」
「魔王って美少女?美幼女?美女?」
「くだらん…と、言いたいところだが十三代目である魔王コヤミ様はかなりの美少女でな…」
俺はしっかりガッツポーズをした。
その時少し前を歩いていた女性魔族が俺を振り返る。
「手なんで解放されてんの」
「…切れちゃった?」
ガッツポーズをしたときに俺の腕を拘束していた太めのロープが俺の腕の力に耐えられずちぎれてしまったようだ。よっぽど劣化していたのだろう…。
「お前あれ新品なんだぞ…」
うんたぶん『夢幻の力』だわ…。
「ここからは魔王様のお部屋だからなくれぐれも失礼のないように」
「俺客でも見習いでもなく連行されてる身だぞ?無礼くらいいまさr」
「くれぐれも!失礼の!ないように!!!」
さんざん釘を刺された挙句ノックをする時までしっかりと女魔族は睨みつけてきた。
女魔族がこんこんこんとノックをすると中からどうぞという高い声が聞こえてきた。
ドアを開くとまず一番最初に正面に設置してある大きなステンドグラスにめを奪われる。
次にその下にある真っ赤な玉座とそれに腰を掛ける黒髪の美少女に目が行く。
「すっげえ可愛い子…」
「だろう?ただまだまだ魔王としては未熟で種族も相まってついてくるものが代替わりと共に激減してな…そろそろいつ魔王軍が滅んでもおかしくない状況でな…」
なんだかこの世界も世知辛いなあ。
そんなことを考えていたときだった。
階下で激しい爆発音が聞こえてきた。
「もともと魔王軍はいつ滅んでもおかしくありませんでした…」
なんでだろう?俺今すっげえワリいことした気分。
「それが防壁もなくなった今魔神軍を撃退することもできません」
「コヤミ様…!」
どうしようすっげえワリいことした気分。
その時ふと何かを思いついたように女魔族が言う。
「そうです!!コヤミ様だけでも逃げてくだされば魔王軍は滅びることがありません!!」
「なら俺が魔王をお持ち帰りしようか?」
「しゃべるな侵略者」
ひどくね?
そりゃあ俺にもちょっとは非があるのかもしれないけど…。
そんなことを言っている間にも階下は騒がしさを増している。
「時間もあまりないことですし最後くらいは華々しく散ってやりますよ!さあついてきてください‼」
「はい!」
あれ?これって俺どうなるの?
「あなたはどこへでも逃げてくれてもかまいません…」
その疑問に答えるようにコヤミは言い捨てる。
なんかちょっともったいないなあ…。
このコヤミって子結構可愛いのに…。
「短い付き合いでしたがありがとうございました…。なんだかあなたのそばにいたこの時間はとても楽しかったような気がします」
そう言うとコヤミは部屋から出て行った。
「お前はいかなくていいの?」
「最後コヤミ様は第二形態になられるためここに戻ってこられる。そんな中お一人だなんておかわいそうではないか」
なんか魔王軍にも色々あるんだな…。
ていうか第二形態ってすごいなアイツ‼
ふと魔族の女が何かを呟いた。
ぼそぼそと何かを言っているが声が小さすぎて聞き取れない…。
その時だった。
女魔族の頬を何かがつーっと流れていった。
「聞いているのか‼」
「なんだよ」
俺に言ってたらしい。
「何ってお前…」
「だって聞こえねえんだもん」
「もんじゃねえ」
泣きながら言うようなことだからよっぽど大事なことなんだろう。
「もっかい言ってくれない?」
「ふざけるな!!もう私は行くから!!」
「待つんじゃなかったのか?」
「うるさい‼」
なんで怒ってるの?
そういいながらへやを出ていこうとする女魔族。
「さっき貴様が言ったこと覚えているか?」
「俺が何か言ったか?」
「ほら…あの…」
ん?あれか?
「魔神軍に寝返ればいいじゃんってやつ?」
「いってねえ‼そんなこと一言も言ってねえ‼」
じゃあ何だろう?
「今日のコヤミのパンツの色のはなしか?」
「するわけないだろうそんな話!!」
「じゃあ…」
「まだすんのか?」
疲れてきたのか女魔族がゲッソリしてきた。
でもなんか俺言ったっけ?
「…?」
「まじで思い出せないのか?」
俺は静かに頷いた。
「正直しょうもない話しすぎてわかんない」
「馬鹿だろお前」
失礼な‼
「あれか?魔神軍に寝返…」
「それ最初にきいたぞ」
あれ?
「そうじゃなくて‼」
ん?
「お前こう言ったろ?魔王お持ち帰りするって!正直魔王軍は今日滅びる。お前が防壁を消したりしたからだ!分かってるよな?」
「言わないでくれる?」
「うるさい!お前はコヤミ様を連れて逃げればいいんだよ‼」
そう言い捨てて部屋から出ていく。
次の瞬間ドアがバンと開かれる。
「侵入者出番だ‼」
即落ち二コマやめい!
「侵入者‼今コヤミ様ははっきり言ってピンチだ‼早く準備してくれ‼」
「準備って?」
「テレポートだよ‼」
「テレポートってどうすんの?」
その瞬間王室の空気が固まった。
「コヤミ様~!申し訳ありません‼私がコイツのテレポートの確認を怠ったばかりに!」
「気にしないでください‼私は逃げも隠れもしませんから…。それよりも追っ手をどうにかしないと…‼」
たった今罪悪感にのみこまれています。
俺のせいでなんかパニックに陥りました…。
「仕方ねえじゃん!俺テレポートどころか魔法すら使ったことないんだぞ‼」
「なんでそんな自信満々で言えるんだよ‼自慢することじゃねえよ‼」
そんなこと言われても転生したばっかですし…。
「あの…?」
そのとき少し遠慮がちな声が聞こえた。
「魔法は使ったことがないんですよね…?だったら防壁は一体どうやってけしたんですか?」
「それは俺の能力の『夢幻の力』で…」
その時ふとある考えが頭の中を通過する。
あれ…?テレポートできるくね?
「もしかしたらワンチャン…」
いけるかも。俺はそう言おうとして言葉を詰まらせた。
「人生ってうまくいかねえなあ…」
部屋の外からドスドスと足音がきこえてきた .
それから間もなくして王室のドアが勢いよく開け放たれた。
「二人とも下がってください‼」
「ですが!」
「下がって!」
部屋に侵入してきたのは大柄な武闘派の魔獣たちだった。
「おい任せていいんだよなあ⁉」
「任せてください‼これでも魔王です‼」
たのもしいな!
ちなみに女魔族の子はといえば部屋の隅っこまで逃げてしまっている。
『スピリッツ・ファイア‼』
コヤミの指先から炎が飛び出す!
小さな火球は大柄な魔獣たちの先頭に立っていたミノタウロスに命中するとそのサイズからは想像もできないほどの大きさにまで燃え上がった‼
「すげえ…」
コヤミのあまりの強さに俺は言葉が出なかった。
いや違うそうじゃない‼何とかして今のうちにテレポートを完成させるんだ!
イメージはできている。
ゲームとかアニメでよくあるやつだ‼
俺はそれっぽくテレポートの詠唱を開始する。
「『ボルケーノ』‼『アクアカッター』‼」
休む間もなく魔法を唱え続けるコヤミ。
しかし先ほどの戦いでも同じように魔法を放っていたのだろうか、コヤミの顔にだんだん疲れが見え始めた。
「おいコヤミ‼そろそろ第二形態にはいってもいいんじゃねえか⁉」
「何を言っているんですか⁉」
何って…。
「私第二形態持ち合わせていませんよ?」
「はあ⁉」
どういうこった!?話が違うじゃないか!
俺は部屋の隅で丸くなっている女魔族に目を向ける。
コイツも第二形態がないことを知らなかったのか表情が絶望色に染まっている。
くそ!奥の手がなくなったじゃないか‼
「どうすんだよこれ⁉どうすんだよお!」
俺が声を張り上げたその時オーガのような魔獣に隠れていたちいさな魔獣が俺に向かって何かをかざしたような気がした。
「危ない‼」
コヤミの叫び声と共にきらりと光る何かが飛んでくる‼まずい…!
「馬鹿野郎‼ほんと大馬鹿ものだよ魔王!お前がぶっ倒れたら誰がたたかうんだよ!」
俺は魔王城の螺旋階段をひたすら駆け下りていた。腕にはコヤミを抱えている。
「すみません…。しかし衰弱の矢ですか…、しばらくは動けそうにありません…。どうかあなただけでも…」
「捨てれる分けねえだろうが‼それにそういうこと言うやつってたいがい生き残るんだぜ…‼」
俺は荒い息を吐きながらひたすら階段を駆け下りる。
「ッ‼くそがあ‼」
階段を駆け下りた先には当たり前のように魔神軍の大群が待ち構えていた。
ざっと見た感じ二桁や三桁ではなさそうだ…。
こうみるとどれだけ魔王軍が過疎ってるかがよくわかる。
「あきらめましょう…。もう無理ですよ…。私の身柄を明け渡せばあなたは見逃されるはずです!」
「馬鹿言ってんじゃねえ‼」
「馬鹿なんていってませんよ‼これ以上…もうこれ以上あなたに迷惑をかけたくないんですよ!」
なんの考えもないのかと思いきやこいつなりに俺のことを心配してくれていたらしい。
でもな…。
「残念だけどここまでやった俺は見逃されないだろうし、それに」
準備はできている。
失敗だけはかんべんしてくれよ?
「それに?」
コヤミが不安そうな顔で聞き返してくる。
「それに逃げれたとしても俺はこいつらに指名手配されるだろうしな…。最初から…、アイツに頼まれた時から覚悟はできていたよ…」
魔獣たちがこちらにかけてくるのに気づいていながらも俺は流暢にしゃべり続ける。
「しゃああああああ!」
俺は気合を入れると大声で宣言する。
「俺の名は鈴木龍雅!魔王も恐れる伝説のヤンキーだあ‼」
おれは近くにいたオークを蹴飛ばし魔獣たちを踏み台にしながら飛び上がると大声で魔法を唱えた‼
『テレポート‼』
今回も夢幻物語を読んでくださりありがとうございます!
まだパソコンに慣れてないのと、好きなYoutuberのリアタイ限定配信を見ながらの片手間でとのことでくっそ時間かかりました。
でも充実したひと時でした。
これからはちゃんと集中します。
そして今回はメインヒロインと言えるのかは分かりませんがコヤミちゃんの登場です。
なかなかこの子はかわいいキャラです。
これを投稿するころにはTwitterのほうでキャラデザ紹介みたいなのをすると思います。
ペンタブに慣れればイラストも描いていきたいです。
といったかんじのところな感じで今回はしめさせていただきます。
今回もこの小説を読んでくれた皆様にはきっといいことが・・・
それではまた次回の夢幻物語で!