1
処女作です。当たらぬ点はあるかと思いますがよろしくお願いします。
僕の名前は矢田祐希。20歳で大学も中退している。理由は容姿のせいだ。156cmの身長に顔は周りからかわいいばかり。女性が好きな僕はこの容姿にコンプレックスを抱いていた。そんな僕でも好きなものがある。
誰よりもアイドルが好きな、アイドルオタクである。アイドルの中でも一番好きなのは、野木坂47である。このグループは、容姿端麗、清純派であり、AKC49のライバルグループとして、結成された。祐希は結成当初からこのグループに目を付けずっと応援してきたのである。しかし、野木坂47が結成6年目を目前に大人気のメンバーである、橋元奈々美が卒業を発表し、なんと、芸能界から離れるという結成当初から応援してきた祐希には、とても残念な報告であった。
「なんで…ななみん卒業しちゃうんだよっ!確かに、腰が弱くて、度々ライブ休むことはあったけれども、芸能界は続けてくれよ‼︎」
怒りながら、何故芸能界引退するのか、理由を聞くと、どうやらお母さんからの一通の手紙だったかららしい。
「私の家は昔から貧乏で水道が止まったり、ガス止まったり。しかし、1番目の子供だからそれなりにワガママにも答えてもらえた。しかし、弟にまわるお金があるのだろうかと考えた時にこの芸能界に来た。最初の頃は弟とかを考える前に目の前のことに対応していくのに必死で弟とか考える余裕はありませんでした。しかし、この仕事はこのようにすればいいとか対応が出来た時、少しつらい時期に支えとしてあったのが私が頑張らないと困る人がいるということでした。そこで、親から『弟もだいぶ自立してくれるようになってきたし、あなたはあなたのしたい仕事についてください』という手紙が届きお金も弟は学費免除となってくれ、このまま順調に行けば問題ないということだったので決意しました。」
この言葉を聞き祐希は怒りから涙に変えたのであった。推しメンではないけれど、ただ祐希も辛いのは辛い。
「自分が野木坂のそばにいれば、状況が把握できることはもちろん、説得もできたかもしれないのに…」
そう言いながら、そんなことができるわけないかと反面思いながら静かに眠りについた。
それから月日は流れ2月になった。今日はななみんの卒業ライブだ。
「気持ちよく卒業させるために、自分から盛り上げていこう!よっしゃ行くぞっっっ!」
そう意気込んでライブが始まれば、祐希はもりあげた。だが、メンバーの涙とともに徐々に応援はなくなり、涙へと変わっていったのだ。
「やっぱり、卒業は悲しいよ〜、クソっ、よし、決めた!絶対に野木坂のマネージャーになってやる!」
そう意気込んで、ライブ会場を後にするのであった。
家に帰り、マネージャーの情報を調べると面接は後、一月先にあるとの記載があった。
ただ、面接の項目に
『※女性のみ』
と記載してあった。
「クソっ!!女性しか受けれないのかよ…まぁそりゃそうだよな。男性のマネージャーなんて恋愛に発展しかねないし、変な奴が近づく可能性だってある。
いや、まてよ。女装でもしていけば、いけるのではないか?」
そう感じ、なけなしの貯蓄でメイク道具を買いに渋谷に向かう。
案の定、男だと気づく店員がいなく傷ついた。
家に帰りメイク動画を見ながら、見よう見まねですると、美少女が鏡に写っていた。