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人間の俺が弱小魔族達の救世主になったわけ  作者: エコロジー毒電波
2/14

現代にて

──長い夢を見ていた気がする


──どこか遠くの国で生活をしていたような、とても不思議な感覚を覚えながら目を覚ました



「おぉ、やっと目を覚ましたか」

 「アナタ良かったですわね」

「あぁ。そうだ、エイジ私が誰だか分かるか?」



 二人の大人が心配そうに見つめていた。



(父さん……母さん……)



 四方を真っ白い壁に囲まれた部屋と呼んで良いか分かりづらい空間にベッドが一つ、どうやら自分はそのベッドに寝かされているようだった。



「意識は大丈夫そうなのか? 声は出せそうか? 目が覚めたとは言え心配だな」

 「3日も眠ったままでしたものね」

「よし待っていろ、いま先生を呼んでくるからな」

 「えぇ、お願いしますわね」



 未だボーっとする頭に会話の内容が半分も入って来ない状態である。


 ベッドに横になっていると白衣を着た医者と自分の父親が部屋に入ってくるのが見えた。


 医者の言葉をほとんど理解できなかったが、どうやら俺の体に障害がいくつか残る可能性が有ることを説明しているようだった。



(障害? 実感が湧かないなあ)



 両親は時折笑顔を見せているようで、どうやら俺の命が助かったことを喜んでいるみたいだ。


 先生の話を聞くと、いくつか検査をしたあと体に異常が無ければ家に帰れるとの事らしい。


__________

________

______

___

_



 無事検査を終えた俺は車椅子に乗せられ帰宅することを許された。


 病院内の廊下を車椅子で進むとさっきまで居た病室の前に差し掛かる。


 病室の前に掲げられているネームプレートには『真昼まひる 栄治えいじ』の文字が書かれていた。



(あぁ、ホントに入院していたんだな)



 自分の名前が書かれたネームプレートを見た事で今まで病室で眠らされていた事を実感したのだった。



──病院を出て父親が運転する車に乗せられる


──病院の駐車場を出てすぐだろうか



 金属がぶつかる大きな音が聞こえると同時に痛みが体全体に広がっていくのを感じる。


 徐々に意識が遠退いていくのを自分はただ黙って受け入れるしかなかったのだった……

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