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間章・1
その部屋はどこまでも続く白。白。白。
少年が座るオフィスチェアーも真っ白だ。
少年が手のひらを体の前に向けると何もない空間に透過モニターが現れる。
モニターに映るのは17~8歳くらいの男女が一人ずつ。
彼らは並んで歩いている、どうやら飲食店が立ち並ぶ繁華街へと向かっているらしい。
「なかなか、順調にやってるみたいだね。」
そこで少年は何かに気づいたようで上を向く。
「やぁ、おはようございます。今日は早いですね、え?彼ですか?まだ始まってから一日しかたっていないんですよ…彼のいる世界では、えぇ、彼はもうこの世界に順応しつつありますよ。…ふふふ、それは気が早いってもんですよ、次の段階に移行するのはまだまだ先ですよ、気長に行きましょう…あ、切れた。…やれやれ」
その場所はどこまでも続く白。白。白。
少年の履く赤いチノパンとコンバースのスニーカーだけが存在を主張している。