第4話 シリアスが吹っ飛んだ件について
方向性を見失いつつあります!そるとん!!
とりあえず設定だけは作っておきたかった!
予定してた設定と大幅に変わっちゃったんだ!
過去編終わります。ではどうぞ!
俺は多分、この島が好きなんだ。
この島が好きで、母さんと星を見るのも、父さんの自慢話も好きで、こいつらとの日々が好きで、満更でもなかったんだ。
そんな思い出がいつか消えてしまうのは悲しい。
だから、思い出が消えぬように俺はこいつらを守る。「母の言葉」を信じて。
そう考えて俺らは神崎家へ向かった。
「し、シオン?何しにいくの?」
「分からない。だけど、行かなきゃいけないんだ」
早歩きの俺に一生懸命についてきている椿は心配の目を俺に向けながらそう呟いた。
あの衝撃波を食らったんだ。もしかしたら残っていないかもしれない。壁に貼ってある家族との写真も、温かみ感じる木の家も、残っていないと思う。だけど、何かあるんだ。正直、俺もなぜ崩壊した自分の家へ足を運んでいるのか分からない。けれど行かなきゃいけない。母さんがそう俺に言ったんだ。
そうして歩いていると、少し拓けた場所に出た。
我が家があったところなのだが、
「……!?」
「うわぁ……」
かえでが思わず悲壮感を交えた反応をした。
覚悟はしていたけれど、いざ目の当たりにすると来るものがある。山の中とだけあって、残っている部分はあった。半壊くらいだろうか。木が散らばり、電気製品だったり実験道具だったり、無論、望遠鏡も壊れ、散らばっていた。
「シ、シオンくん大丈夫ですか……?」
「…あぁ、少し待っていてくれ。すぐ終わる…」
花奈が心配の声をかける。構わず、家があった場所へ行く。あれだけでも残っていてくれよ。
そう願い、どうにか形を保っている母の部屋に入った。
「…あ、あった…!!」
奇跡的に残っていた、母の机の引き出し。昔言われたのだ。
ーーあなたが助けを必要とした時に、この引き出しの一番上!ここを開けてごらん。きっとあなたの助けになると思うの!鍵の番号は……
俺の誕生日。二月五日。0205。
「…開いた!」
中には、一つの封筒が入っていた。
裏面に「シオンへ」と、母さんの綺麗な字で、そう書かれていた。
表にしてみると、「あなたを助ける手紙」と書かれていた。何のことやら分からないが、母の字が懐かしく思えて胸が苦しくなる。覚悟を決めて、封筒の中から手紙を出した。
ーーシオンへ
ちゃんと見てくれたのね!父さんと私を信じてくれて嬉しいわ!
それはともかくとして、これを見てるって事はあなたは今ピンチなのね。あなたの事だから、どうにか1人で頑張ろうなんて思っているんでしょうね。
隕石が落ちる事を言わなかったのはそれが理由。実はずっと前から分かっていたの。2年後に落ちるって。あなたに言ってしまったら皆を助けようとして無理しちゃうでしょ?私たちを頼らず!それであなたが犠牲になるのが怖かったの。黙っていたのはごめんなさい。でも頑張りすぎてしまうのもあなたの悪いところよ?
ちゃんと周りの人達を頼る事。それを忘れないで。
あなたならきっとできるわ。だからね、
あの娘たちを、守ってあげてね。約束よ?
父さん、母さんよりーー
「なんだよ…なんだよそれ……」
目から溢れるものを止められなかった。俺が犠牲になるのが怖いからって母さん達が犠牲になること無かっただろ。
「ちょっと…大丈夫?」
「…あぁ、大丈夫だ。ごめん」
華恋が心配して俺を見に来てくれたらしい。情けないところを見せてしまった。
手紙をそそくさとしまい、立ち上がった。
すると椿の声も聞こえた
「もう大丈夫なの?」
「あぁ、大丈夫だ」
俺のやる事が見つかった。本当に助かったよ。ありがとう。
「必ず、助ける……」
手紙の入った封筒を握りしめた。
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「思い出した?」
「…忘れた覚えは無いんだがな」
「何それ」
ただ、怖かっただけなんだ。あの時はあいつらを助けるのに必死だったが、その後島を調査に来た警察に保護され、船の中で改めて状況を把握した俺は活力を失った。そこからしばらくは引きこもって、惰性で過ごしていた。
物件とかは父さん達に色々準備されていた。
とりあえず、一番最初の疑問に戻る。
「で、改めて、何の用だ?」
「そうなの!それ!」
段々とお嬢様口調が昔に戻りかけている椿をしっかりと見据えた。
「私たちと探偵やりましょ!」
「…は?」
シリアスシーンは何処へやら。
俺の高校生活、無事に過ごせそうにない件について。
ようやく軌道修正できた!
もうなんなら過去編全て忘れて!書いててあれ?このシーンなんだろってなったから!
あ、やっぱ忘れないで!それとなく覚えておいて!これからの展開に過去は全く絡んで来ませんので!
じゃあ第5話で!






