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13 まず仕組みが分からん

「いやいやいやいや、まずさ、ニコル? 何で姫をやめさせられたら一年でおばあさんとかなるん? そんなんおかしくない?」

「おかしいと言われたって、そういう仕組みがもともとあるんだから仕方ないのよ」


 さすが異世界。何もかもがぶっ飛んでらっしゃる。ついていけへんわ。


「そうなんだよ。あたしだってねえ、姫になりたかったのに。なのに……なのに、1年経っちゃった」


 元姫(見た目おばあさん)は、悲しそうにそうつぶやいた。そりゃまあ、そうなるわな。実年齢がいくつなんかは知らんけど、16歳からはどっちにしろ姫になられへんってことは、15歳以下ってことやんな?

 え、え、てか待ってや。王妃とかはそれ知ってて実の娘追放するわけ!? それはひどないか!?

 ……つまり、あれやんな。やっぱ異世界の人たちってちょっとおかしいってことなんやんな。うん、それしか考えつかへんわ。


「……ま、まあ、そういうわけだから、コノコちゃんも頑張れ! 1年以内に姫にならないと、おばあさんになっちゃうし!」

「う、うん……。ニコルって結構KY……」


 KYだ。おばあさんになっちゃった元姫の前でわざわざそういうこと言わんでもええんちゃうの?


「てか、おばあさんになっちゃったら寿命縮むん?」

「え? ああ、いや、そういうわけではないと思うよ。姿だけおばあさんになるだけだから、動きとかは普通に。病気になりやすくなるとか、免疫力が低くなるとか、そんなんじゃないから」


 免疫力って言葉はこの世界にもあるんやね。それが一番の驚き。まあ、どうでもええか。


「……で、あなたたちは何の用でここに来たの?」


 元姫さんがそう言ってあたしを見上げる。……ほんまにこの人、何歳なんやろ? 気になる……。


「あ、この子の……コノコちゃんの仕事を探しに」


 ダジャレ!! ダジャレ!!

 1人でウケとったら変な目で見られた。この世界ってダジャレは浸透してへんのか?


「んー、何歳?」


 おじさんが言うから、あたしは「6歳」と答える。


「6歳かあ……。それなら、この仕事はどう?」


 そう言いながらおじさんが差し出した一枚の紙。そこには


〔バナナの皮拾い 急募


 参加資格:言葉が理解できる人

 年齢:指定なし

 仕事内容:サルが荒らしたバナナの皮拾い

 時給:銅貨1枚〕


「……バナナかい」


 あたしはそうつぶやいた。したばっかりやで、あたし。どんだけバナナ拾わせんねん。

 しかも、時給銅貨1枚ってどうなん? さっきギルドで見たチラシは銀貨ばっかりやったけど。ここのお金の価値ってあんま分からんけど、あんだけ銀貨銀貨って見てたら、銅貨は安いような気ぃするなあ。


「あ、いいんじゃない? バナナの皮拾い。簡単だし、これで銅貨一枚なら、多い方よ。コノコちゃんはまだ6歳だから、できる仕事も少ないし。やってみたら?」

「う、うん……」


 なぜこの世界の住民はバナナの皮拾いをそんなに重点的に考えるんやろう……。もう、ええやん別に。どっかの勇者様にでもサル退治してもらえや。

 てか、この世界って魔法とかあんのかな? あったら習得したいねんけどなあ。

そういえば今日はホワイトデーですね。

私にはあんまり関係ないですが←

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