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11 元姫、すごい。

ここで新キャラ

「んじゃ、行くで!」

「はーい出発!」


 あたしはスキップしながら仕事を紹介してくれる人を尋ねに行った。

 いやーそれにしても、元姫ってどんなんやろう! めっちゃ楽しみやわー!

 元姫ってことはあたしと血が繋がってるってことやろうし、せっかくやったら元姫同士語り合えるかもしれへんやん! おおぉ、夢が広がる!


「な~ニコル。ニコルはその元姫さんに会ったことあんの?」


 あたしがそう聞くと、ニコルは笑顔で首を振った。


「ううん、ないわ。私も、その元姫と会うのは初めてなの。でも、たしかあの人は――――」


 ニコルがそこまで言いかけたところで、目の前にピンクの物体が飛んできた。この世界で見たピンクの物体と言えば、あれしかないやん。


「サル――――」

「ぎゃああああああっ! サル、サル! いやあああああっ! こ、こ、コノコちゃん、お願い、サルをどうにかして! わ、私、サルだけは無理なの!」


 ニコルはぎゃあぎゃあわめきながらあたしの後ろに隠れた。役立たへんなあ……。

 仕方ない、いっちょ倒しますか! って、異世界って力技で敵倒すような世界やったっけ?


 数分後、あたしは数匹のサルを成敗し道を進んだ。なんか、先が思いやられるわ……。



 しばらくして、やっと仕事紹介所に着いた。その間にも大量発生しているというサルが大量に大量に現れて、その度にあたしはニコルをかばいながら。着く前に疲れたわ。


「おじゃましまーす」


 小さな小屋のような所に入ると、そこには一人のおばあさんがいた。この人が、仕事紹介をしてくれる人?

 でも、ニコルも知らないみたいで首を捻っている。ん? じゃあこの人、誰やねん。


「あのぉー、グリンさんいらっしゃいますか?」


 ニコルがおばあさんにそう尋ねると、彼女はよっこらしょとつぶやきながら立ち上がって奥に消えて行った。呼びに行ってくれたらしい。

 しばらくすると、グリンさんとかいう仕事紹介をしてくれるニコルの知り合いが現れた。

 グリンさんはまあ、あたしからすれば『おじさん』ってとこちゃうかな? 何歳かはよく分からへんけど。


「おお、ニコル、よく来たな」


 まるでニコルのおじいちゃんかお父さんみたいなことを言うグリンさん。てか、グリンさん突然出てきたやんな。突然やったやんな!


「そっちの小さいのは?」


 グリンさんはあたしを指差しながらそう言った。し、失礼やな! ちっさいってなんやねん、ちっさいって!

 まあ、そうか。あたし、今はまだ小さいんか。


「この子はコノコちゃんって言うの。私が預かってる元姫よ。それで、ここにいるって言ってた元姫は、もしかして――――」


 ニコルがそこまで言うと、グリンさんはうなずいた。


「この人が、元姫だよ」


 グリンさんに指差されたのは、さっきのおばあさんだった。え? は?

 そういうことって、あんの?

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