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溢れる赤き魂

蛍ちゃんマジチート。

但し設定上戦闘では直接活躍することはあんまり無いのです、残念でした。

姫プレイですよ姫プレイ……溢れんばかりの女死力も持ち合わせていますけどね……

「へ、『ヘルプ』!」

蛍の声が響き、カードの詳細が表示される。


名前:シラユキ ホタル

年齢:16

レベル:1

身長:139.9cm

属性:火・水・土・風・闇・光・雷・氷・自然・血・守護・召喚

魔力量:神級

種族:吸血鬼・妖精・精霊・獣人:狐種・天使・ハイエルフ


誕生日:10月22日(四之白月22日)


【固有特性】

『真月の姫』

シラユキ ホタルの個体特性。

本来単純な個体に対しての特性は発現しないが。

異世界からの召喚など、特異な場合によって発現する可能性がある稀な特性。

・真月時に弱体化する

・真月時に特定化の条件に置いて通常時の十倍程度の肉体的・魔力的な出力を得る、またその際に意識の混濁を伴う破壊衝動を得る

・無月時に非常に弱体化する

・無月時に特定化の条件に置いて通常時の百倍程度の肉体的・魔力的な出力を得る、反動で一週間全能力が半減する


『六姫』

各最上位種の複合特性。

自然に生まれ得る最上位種の複合特性は三姫まで。

異世界からの召喚など、特異な場合によって発現する可能性がある稀な特性。

複合:真祖・幻魔の姫・精霊の姫・天狐・使徒・自然の姫

・全魔法耐性最大値

・全魔法効力増大(倍数:十)

・物理耐性最大値

・身体能力増大(倍数:十)

・体力・魔力自動回復(倍数:二十)

・体力・魔力上昇(倍数:十)

・多重自動魔法障壁(障壁数:十)

・多重自動物理障壁(障壁数:十)

・単一の存在に対する遠距離攻撃の特性付与:自動追尾

・通常の吸血鬼が抱える弱点の無効化

・構成されている魔力の核の認識

・直接干渉不可:精霊

・障壁高速自動修復

・自動環境調整

・純魔力の使用

・身体欠損修復

・魔材の操作

・思考加速

・浮遊


『浄化』

バッドステータスの無効化の上位特性。

各種のバッドステータスの無効化が重なった事により強化され、発現した特性。

・味方と認識した個人及び地域へのバッドステータスの無効化付与

(既にバッドステータスを受けている場合には正常化する)

(対象により効果を受ける際の条件がある 個人:距離 地域:時間)


『狐火』

獣人:狐種の中でも一部のみが扱える特性。

・障壁を透過する火を使用することができる

(他者の魔力による影響も受けない)


『霊化』

精霊の中でも一部のみが扱える特性。

・自属性に合わせた肉体になる

・物理攻撃無効化

・時間制限有


『妖精化』

妖精の中でも一部のみが扱える特性。

・幻術を扱う事ができる

・時間制限有


『天使化』

天使の中でも一部のみが扱える特性。

・特定の範囲内の味方と認識した対象への自動治癒能力の付与

・特定の範囲内の味方と認識した対象への能力補助の付与

・時間制限有


『獣化』

獣人特有の特性。

・分類されている種の特徴が身体に強く出る

・身体能力に特化し、攻撃魔術を扱えなくなる


『影血の支配』

吸血鬼の中でも一部のみが扱える特性。

・影を操ることができる

・影を使った移動をする事ができる

・血を操る事ができる


『自然の恩恵』

ハイエルフの中でも一部のみが扱える特性。

・動植物との対話ができる

・自然に干渉できる


『千里眼』

エルフの中でも一部のみが扱える特性。

ハイエルフであれば、誰でも持つ特性。

・障害物(何を対象とするかは指定可能)を無視した視野を持つことができる

・視力強化


『ソウルスティール』

吸血鬼の中でも一部のみが扱える特性。

・何もせずとも体力を非常に強く回復する。

・環境により効果は変動する。


『マナドレイン』

妖精・精霊の中でも一部のみが扱える特性。

・何もせずとも魔力を非常に強く回復する

・環境により効果は変動する


『造血』

吸血鬼の中でも一部のみが扱える特性。

・失血死しない。

・吸血衝動が全く無い。


『透過』

獣人・精霊の中でも一部のみが扱える特性。

・尻尾や耳などが衣服の影響を受けない

・物質をすり抜けられる。


【特性】

『恐怖×』

・恐怖に弱い


『快感×』

・快感に弱い


『孤独×』

・孤独に弱い


『不安×』

・不安に弱い


『料理○』

・美味しさが二割増になる

・手際が良くなる


『清掃○』

・清掃後、汚れ難くなる

・手際が良くなる


『奉仕○』

・尽くしている間は疲れ難くなる


『折れない心』

・肉体か精神に痛みを感じている時に種族固有の特性の効力を二倍にする


『シックスセンス』

・危機を感知する事がある


『五感強化』

・五感を強化する


『アイドル』

・人に好かれ易い

・嫉妬され難くなる


『想いの声』

・声が相手の心に届く


『目に口ほどの物を言わせる』

・視線で相手に感情や思考を伝えられる


【武技:7枠】


【術技:15枠】



「私……どう報告すればいいかしら」

「俺でチートだったはずなんだけどな……流石主人公枠……」

若干二人とも目が遠くなっている。


「なんで、こんな……」

「蛍……」

悲壮な顔を見せる蛍、それはそうだろう……ミーシャの言葉からすれば穏やかな生活は難しそうだ。

それは蛍の望む生活が遠のく、という事なのだから……。


「こんな……背が小さいんですか!」

「そこかよ!?」

全く関係なかった。これっぽっちも関係なかった。

 ちょっと涙目になりつつ「150cmちょっとはあったはずですのにぃ……」としょんぼりしている蛍。男の時点でその身長であったことから、大体平均的に12cmから13cm程度男女差があるので計算的には実に丁度良い。


「あー、そういえば元の身長からすれば性別変わったんだし丁度良いくらいか……しかし0.1だけ届かないのも哀愁を誘う数値だな……」

「うぅ……」

元々細身で小柄だったな、と虚はまじまじと蛍を眺める。

 一回り小さくなった身体はとてもか弱く見える、しかし今日触れた身体は女性特有の心地良い柔らかさであったし、蛍に訓練や手合わせで勝った覚えなど無い事から見た目と強さのギャップに磨きがかかったと言える。

 ましてや存在からして強さも可愛さも桁が違う存在になってしまった為、何であったとして色んな意味で勝てる気がしない。


「……でも、蛍は可愛い系だから小柄な方が可愛さが際立つよな、女の子満喫出来そうで良かったじゃないか」

「……え、あ、は、はぃ……虚に可愛いって言って貰えるなら、満喫できそうです……」


――目の前で仲睦まじくしてるんじゃないわよ可愛いわね……っていうか早速一個特性が増えていたのについては突っ込まない方がいいのかしら。

雰囲気に当てられ砂糖でも吐きそうな気分になっているミーシャ。

 特性というのはそもそもそう簡単に増えるようなものでもない、×がついている項目なんかはトラウマレベルの経験を受けて発生するものなどもあり、プラス面もマイナス面も効果が大きい分、特性は得ることが難しいものなのだ。

 相対している状況や相手とのレベル差などにより習得難易度が変わるため、レベルの数値が1である蛍は比較的習得しやすい状況とはいえるだろうが、それにしても異常である、どれだけの思念を籠めた視線だったのかは想像したくもない。

 性別が変わった、という点に於いては珍しいケースではあるが、異世界召喚時に性別が変わってしまったケース自体が今までにあるので極端に驚く事ではない。


「……とりあえず、ウツロ君とホタルちゃんはどっちも規格外よ、今後の貴方達の動きが問答無用で重要視されるくらいには」

考えても無駄だと思ったのか、ミーシャは話を切り上げて進めることにしたようだ。


「まー、なるようになるんじゃない?」

「ボクは普通に生活出来ればそれで……」


 結局のところ、まだこの世界には来たばかりなのだから何とも言えないだろうし、これからやらなければいけない事も多数出てくる筈なので、とりあえずは様子見でいいんじゃないだろうか。


「お腹空いたです」

「俺も」

「貴方達ってマイペースよね」

やることも終わったので部屋を出ようとする。棚と机しかない簡素な部屋だが、ここの事は多分忘れることは無いだろうと蛍と虚は思う。


「頻繁に言われますね」

「まあ仕方ないだろ、事実だしな」

ドアを開けると蒼黄と蒼華がすぐ傍の壁に背を預けていちゃついているし、テーブル一つを占拠して話している寮の連中に、何故か筋肉を披露中の奏士。


「ほら、俺らってこんなんばっかりだからさ」

「……本当に貴方達ってマイペースね」

普通はもっと萎縮したり憂鬱そうな面持ちをしたりしている場合が多いのだが、そんな雰囲気は見られない。


「でも、皆辛くなさそうで良かったです」

「ぶっちゃけ、俺と蛍以外は孤児院のメンバーだから、気楽だろうな」

 ここに召喚された12人の中の蛍と虚以外の10人は同じ孤児院出身である。

孤児院の名前は『黒雪院』黒月と白雪の共同出資―――白雪家は蛍以外の親類は全て死んでいるので、現在は黒月家が運営している様なものではあるが―――による孤児院だ。


「それなら、ユニオンなんかはどう?」

「ユニオン?」

「そう、身分証発行とは別にギルド登録もしちゃえば、特定の人でパーティーを組んだりできるんだけど、それの更に身内版みたいなものよ」 

どうせだから登録もさせてしまおうとミーシャが言い出す。


「へぇ、メリットは?」

「うーんと、多分召喚者のユニオンってなると前例が無い気がするから、何かあるかもしれないけど……まず本来だと六人がパーティーの限界なんだけど、ユニオンだと二十四人までパーティーが組めるわね……」

基本的に冒険をしようとしても一人で何もかもするのは難しいので、臨時でも固定でもパーティーを組むのが一般的だ。

 極稀に一人で何でもこなしてしまう猛者も存在するが、一握りである。


「パーティーを組むことにもメリットがあるんだろうけど、その人数の差は大きいな」

「後はパーティーを組んでいると、ある程度の距離内にいると『魂』を決まったルールに則って均等に分けてくれるのだけど、『魂』っていうのはレベルを上げる為に必要な物よ、主に魔物や人を殺すと手に入るわ」

RPGで言うのであれば経験値だが、この世界では大量のそれを得ると何かが流れ込む感覚があるため、殺した時に出て流れ込んでくる物から連想され『魂』と呼ばれているのだ。


「人でも手に入るのか」

「勿論、罪も無い人を殺せば犯罪だけどね」

驚く虚に肩を竦めて当然なことを告げるミーシャ。

「ま、そりゃ当然か」

「ええ、その『魂』の分配距離が物凄く伸びたりとか、補助魔法の効力が上がって、かけられる距離も伸びたりとか、何故か魔物が良い物を落としやすくなったり、奪える『魂』の総量が増えたりとか、ユニオン限定でしか使えない道具や装備があったりとか」

メリットが多い為、それなりの熟練者は気の合うもので集まってユニオンを組んでいる場合も多々ある。

 逆に言えば粗暴で野蛮な集団というのも勿論存在し得るということでもある。


「メリットだらけじゃないか」

「でもデメリットもあるのよ? デメリットは二つ、所属国からのユニオン指定の依頼があった場合にはそれを受けなければいけない。もう一つは実績を示すために所属国に一定額の寄付を行わなければいけない。勿論立ち上げた瞬間に必要になることはないんだけど、寄付については立ち上げから半年後に一度、それ以降は一年毎に寄付を繰り返す事となるし、金額も安くはないわ」

そこまで告げてから横目で虚を見ると。


「ただ、どこぞに伝手があるみたいだしデメリットは少ないんじゃないかと思うから、作っちゃった方が今の状況だと気持ちも纏まっていいんじゃないかな、と思ったのよ」

「そうだな、ちょっと蒼黄とテーブルで騒いでる連中に確認してみるか」

魔王に伝手がある、という現状あまりデメリットはないと踏んだミーシャはメリット面が大きいため提案したのだ。

 でなければこの先どうなるかも不明なのにわざわざ金銭が関わるような案を提案したりはしない。


 蛍はいつの間にか蒼華とじゃれあっており、非常に百合百合しい。抱き合っているが横から見ていると押し付けられた胸がとてもけしからん状態になっている。虚は話している間の目線はずっと身じろぎする度に形を変えるそれに合わさっていた。


「……アンタどこ見てんのよ」

「……?」

蛍はともかく、蒼華にはばっちりとバレていたが。


「い、いや、仕方ないだろ! 男の性なんだよ!」

「うむ、仕方ないだろう、けしからんもっとやれ、としか言えないな」

男二人は開き直ったような弁解をするが、蒼華のジト目は治まるわけがない。


「蒼黄まで……そういえば蛍139.9cmなんだって、こんな凶器を持っているのに反則的な可愛さよね、飼いたいわアタシ」

驚愕のあまり「なん……だと……」と絶句する蒼黄。


「し、白雪……『お兄ちゃん』って言ってくれないだろうか、頼む」

蒼黄こいつは何を言っているのか。そして律儀にも「お、お兄ちゃん……?」と小首を傾げながら上目遣いで放たれたその言葉に、蒼黄は鼻から赤い液体を垂らしながら膝を突いた。


「この世界に来て、良かった、心からそう思う」

本人によると鼻血ではなく、歓喜に打ち震え溢れた魂であるとの事だが、どっからどう見ても唯の変態です本当にどうもありがとうございました。要求した蒼黄にドン引きしながら、こっそり他の三人も悶えてはいたのだが。


 自分の妹だけでは足りないのか、欲望のままに生きる蒼黄だが、話は聞いていたらしい。

「しかしユニオンとやらは組んだ方がいいな、経験値UPの効果は美味しいし何よりバフが効率化するのは大きいだろう」

「とりあえず鼻血を止めてから言え、真面目に言ってても絵面がシュール過ぎるわ!」

虚に指摘され、ミーシャに差し出されたティッシュをいそいそと鼻に詰める蒼黄。ちなみにバフはゲーム用語であり、大体の意味としては味方の能力値を上昇させる補助魔法やスキルのことである、例を挙げるとすれば攻撃力を上昇させたりなどだ。

逆に相手の能力値を低下させるのはデバフと呼ばれる、こちらも例を挙げるとするなら防御力を低下させたりなどだ。


「っていうかティッシュとか普通にあるのな、召喚が何度も行われているせいか知らないが、意外と不便はしなさそうだ」

 悶えから復帰した虚はスッキリとした顔で言う、これもある意味賢者モードというべきなのだろうか。


「とりあえずご飯でも食べながら相談したらどう?そこの可愛い可愛い女の子がお腹空かせてるわよ?」

呆れながらも悶えから回復したミーシャはお腹に手を当てて空腹そうにしている蛍を見ながら言った。

「それもそうだな、蛍、あいつらの所に行こう」

「はーい! です!」

ミーシャが言うにはギルド側で本日の食事代は負担してくれるとの事なので、皆に声を掛けて蛍たちはようやく話を進めることにした。


 ちなみに、蒼華はまだ悶えていて、蒼黄は鼻のティッシュを詰め替えていた。

ちなみにギルドカードさんはハイテクです。

カードから拡大されたホログラムのウィンドウみたいなのが出て、指で操作できます。

ヘルプで詳細を見るときを除き、手に握れば意思を反映して画面の切り替えなんかも出来るのでとっても便利!


でも言ってしまうとただのステータス閲覧アイテムなのでわざわざ説明しません、蛍たちも魔法があるんだしこれくらいは普通なんだと思ってます。


あ、蒼黄君は正真正銘の変態です、割とオープンですが……


次回は12人+ミーシャさん出ますよ!捌ききれるかな……

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