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異世界召喚
最近令嬢の婚約物とかが好きなんですよね。
全く関係ないですけどね!
異世界召喚―――
それは所謂、夢物語です。
性転換―――
これも所謂、夢物語です。
現在の状況は―――
夢だと思いたいと、頬を抓る少女。
銀色の太腿辺りまであるストレートの髪……
小柄な体躯に見合わない胸元に光る宝石……
綺麗な赤と青のオッドアイ……
触り心地の良さそうな狐耳と尻尾……
オーロラの様に艶やかに光る天使の羽……
そんな姿に見惚れる、隣に佇む少年。
短めの無造作にセットされた黒い髪……
濃い隈のある憂鬱気な雰囲気を纏った容貌……
濁った血の様な黒に近い瞳に……
頭の両サイドから生えている立派な巻角……
蝙蝠の羽の様な禍々しい悪魔の羽……
「蛍……なのか……?」
信じられない、とでも言わんばかりの少年の台詞に。
「虚……ですよね……?」
確認の意味を持って問い返す、少女の肯定。
窓から射し込む光が、やけに眩しく感じるお昼時に
二人の物語が幕を開ける。
さて、どれくらいのペースで作品投稿するべきでしょうか。