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異世界移転者の凡常  作者: 北澤
第3話 異世界移転者の平凡な日常
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異世界礼賛 下 その9

 とは言え、同じ料理屋としてあまりきつい対応で終わりたくない。やり方はどうあれ、学ぼうとする姿勢自体は悪いことではない。


 俺は客席から厨房をのぞき込んで、さっきから気になったことを聞いた。


「野菜の水切りにインベントリは使わないんですか? 枠に余裕がなくて使用が難しいなら、ザルで水を切った後布巾で水気を拭った方がいい。サラダは特に水っぽさが味の邪魔になりますよ」

「あ、ええとインベントリは容量ギリギリで」

「なら是非布巾を。布巾一項目ぐらいなら、インベントリ脱水で使えますよね?」

「一項目なら多分……」

「水切りをちゃんとすると、サラダの味が一段あがりますよ」

「はい! 布巾買ってきます!」

「――え。ああ、うん。布巾は便利ですよ」


 調理するのに布巾持ってなかったのか……。手や調理台は何で拭いているんだ? あ、タオルか。

 それにファミレスのサラダも水切りを完璧にさせるはずだが……。ああ、一人前ずつパックになっている店もあるって聞いたことがあったな。厨房で調理と言っても食材をレンジやオーブンに入れたり出したり盛りつける程度で、包丁すら使用しないとか。


 嬉しそうに顔を輝かせたモッチーさんとは対照に、俺は色々居たたまれなかった。


「それから……。畑から野菜を穫りたてをウリにするのも良いんですが……根菜全般の様に収穫したてが一番美味い野菜も確かにあるんですが、そうじゃないのも確かにあるんですよ。まぁこの辺りは料理人によって言うことが違ったりするんですが。俺の知り合いなんかは、葉物は日に照らされた日中に収穫した『寝ぼけて堅い』ものより、朝穫りの野菜のほうが『柔らかくもシャッキリ起きている』からいいとか言ってますね。少し置くほうが魚と同じで水分にうま味が出るとか――まぁ、一度インベントリを使って、収穫時間を変えた物を食べ比べてみたほうが良いです」

「へぇ……そんなものなんですか。今度試してみようかなぁ」


 乗り気なのかそうじゃないのか、微妙な返事をしたモッチーさんが裏口を見て、


「あ、フリッツさん、どうも」


 村人らしい男が厨房の奥、畑の手前に置いてある木桶をのぞき込んでいた。

 男は無言でモッチーさんに頷いて、そのまま桶を抱えて持ち上げる。大きな桶に、レタスから剥いた葉やジャガイモの皮が満載されているのが見えた。


「あの大量のゴミは野菜カスですか?」

「そうです。あれは肥料とか飼料として引き取ってもらってるんです。ちゃんとエコってるんですよ」


 どこか自慢げに説明するモッチーさんの後ろで、男が野菜ゴミの大桶だけでなく、さらに牡蠣のからと肉――脂身だろうか? 混じりあった桶も持ち、やはり無言のまま去って行った。


「その上あの野菜ゴミを食べてる家畜の肉を料理に使っているんですよ。良い肉仕入れているんですから! 見てみてくださいよ!」


 そう言って胸を張ったモッチーさんが調理台に乗せてあった子供の背丈ほどの寸胴を、「よいしょ」と気合いを入れ抱え上げ、床に置いた。

 焚き火の炭で黒い模様の付いた寸胴の中身はカレーだ……。

 せめて火床に……ああ、他の鍋が置いてあるから駄目か。それなら椅子とか棚とかに……。なんで床に……しかも土足の場所で……。


「ほらこの肉、きれいな色でしているし、大きくて立派でしょう」


 後ずさって体が逃げの体勢に入った俺を知らず、モッチーさんがインベントリから取り出した肉の塊を強引に空けた調理台に置いた。豚一頭丸々の肉だ。


「すぐそこの飼育農家から直接買うから、街で買うのと違って安いし、新鮮なんです。絞めたても買えるんですよ! さらに一頭を丸々仕入れるから普通よりずっと割安なんです。皮とか内蔵とかいらない所は引き取って貰えて便利だし、いいでしょ? なんだったら辻さんにも紹介してあげますよ」


 と言ってモッチーさんが教えてくれた値段は、確かにうちの店で商人を通して仕入れている物より安かった。

 確かに額面上は安い。しかしうちの店で出せるような肉質ではない。その上、大きいこと確かだが、肉の色艶と筋肉質から見て、どう考えても年を取りすぎた個体だ。しかも絞める直前に短期間で無理矢理太らせた感もある。

 それにうちの店で丸ごと一頭と言うのなら、皮も頭も内蔵も付いている文字通り『全部』だ。抜かれてくるのは血ぐらいで、手が足りなくて作れないのが痛いが、本当ならソーセージ用に血すら抜かれるのが惜しい。肉だけで『丸々一頭』だなんて冗談じゃない。


「ああ……いや、うちは懇意の商人がいるので大丈夫です」

「えー……直接買った方がお買い得ですよ。商人やつらめっちゃボるじゃないですか」

「定期契約済みなので。それより、和食ならモツ煮とか作らないんですか? 鮮度の良い内蔵はどの部位も美味しいですよ」


 俺があからさまに話題を変えると、納得してなさそうな顔のモッチーさんに「せっか紹介してあげようと思ったのに……」と呟かれた。勘弁してくれ。


「レバニラとかはまぁ……。でもモツとかは前に失敗して臭みが残って以来諦めました。もともと内蔵は下処理に手間と時間がかかるかるし。今は引き取ってもらって、そのぶん屠殺解体処理料金タダですよ」


 なんと勿体ない……! 皮も内蔵も脂肪も、膀胱ベッシーに至るまで使えるのに。うちの店で余らせるのは爪の先か毛ぐらいだ。

 と言うか、絞めたてで臭みが残るなんて、どんな内蔵だ。素人だから処理に時間がかかったのか、はたまた、モノ自体が最初から駄目だったか。

 店頭に並ぶ肉の鮮度以前に、適正期間に絞められた個体を選ぶ必要がある。素人の彼では見分けが付かないのだろう。それならば信頼できる業者から購入するしかないのだが、残念なことに料理に使用されていた肉はどれも今一つだった。

 これは豚肉以外もやられているな。

 まぁ最初からこの調子なら舐められても仕方ない。俺だってもうアドバイスする気が失せてきたぐらいだ。


「絞めたてってことは、肉の熟成はここで? その肉は熟成させた後の物のようですが」

「あ、それも飼育農家にお任せしてて。やっぱり専門家だし、餅は餅屋って言うじゃないですか。

それで熟成済の肉を貰ってるんです。やっぱり熟成させると違いますね。ギルメンが狩ってきてくれたラジェ鶏とかを食べる時もありますが、同じラジェ鶏でも店で買った熟成済みのものと違って、絞めっては酷く堅くって」


 ライアンに答えた後、モッチーさんは生ゴミの中身を遠目から検分しようとしている俺を見た。目が期待に輝いている。


「そう言えば、辻さんのお店ではラジェ鶏を使った名物料理があるんですよね? もの凄く肉が柔らかくて、普通のラジェ鶏とは全然違ってるって聞きました。あれってどこから仕入れてるんですか?」

「……いや。普通にギルメンが狩ってきたラジェ鶏ですよ。熟成はさせますが、柔らかさは下処理が成功してるからですね……」

「下処理? どんな――」

「それよりゴミの量が多い。ここの店は借用物件とのことですが、裏の畑の野菜は採り放題で無料? それとも有料ですか?」

「え? えっと、大家で村長さんの畑です。お金は払って収穫してます。けど農薬とかないから虫食いがいっぱいで、どうしても捨てる量が多くて。虫の食べた穴ってほんと気持ち悪いですよね」


 生ゴミの量が何だとでも言うように、モッチーさんが首を傾げて不思議そうな顔をしている。

 つい先ほど、モッチーさん曰く「生ゴミ」を回収していった男が、満載された桶を見て、顔をしかめた挙げ句にため息を吐いていた事に気付かなかったのだろうか。


「野菜の皮とかは漬け物等に調理するべきだ。肉の筋や脂身も煮込めば立派な料理になる。それ以外にも、客に出せないような部位はなるべく賄いに使わないと、材料費を無駄に圧迫しますよ。うちの店では、虫喰いや傷で見た目が悪くても食べられる所は賄いや、それこそ孤児院なんかに寄付して処理しています」


 もちろんそうした細かい食材の処理には時間がかかるので、ここが日本なら虫食い部分は迷わず棄てるだろう。人件費の無駄だ。しかしこの異世界では人手が余っている。現金で取り引きされる食材の方が余程高価だ。


 俺は生ゴミと称して嗤ったイヴァノエさんの言葉を思い出した。


 ――俺たちの食べるところ、"全部"、さ。


 あの言葉の意味を、俺はようやく身に染みて実感できた。


「……とりあえずは、ゴミとして捨てる部分を減らすことに専念した方がいいですよ。こういったことは最初に気をつけて身に付かせないと、料理の味とは違って一朝一夕で改善できないので」

「はぁ……。そうですか。でもさっき言ったように家畜の飼料になるので無駄にはしてないですよ。ちゃんとエコですから」


 どうもモッチーさんはピンと来ていないようだ。だがこれ以上身のある助言をしようがない。

 正直言って、仕入先の業者に舐めらてるらしい事は、食材を見分ける立場の人間が自分で気付くべきだ。授業料を貰えるならともかく、俺はこんなド素人のアドバイザーにはなりたくない。仮にも料理店の経営を担っているんだ。それなりの覚悟を持ってやってくれ。


「あの、他にもっとアドバイスないですか? 日本食ウケると思ってたんですけど、地元の村民があまり店に来なくて……」

「それは値段のせいじゃないかしら? 村民には少し敷居が高いと思うの」

「うーん、でもこれ以上安くすると足が出るしなぁ……」


 悩むモッチーさんに俺はむしろ感心した。

 テーブル席で商品と同じメニューを無償で孤児に与えて客扱いしている店に、あえて金を払って食べに行こうと考える人間はそう居ないだろう。慈悲を垂れるそれが完全な善意だろうが、見せつけのパフォーマンスだろうが、少なくとも俺は御免だ。客になりたくない。


「プレイヤーももっと来るかと予想してたけど、田舎で不便なせいか、思ったほどじゃないし。やっぱり和食店やってるライバル多いみたいでいまひとつだし……」

「このまま商圏がワープゲートのない田舎トトだけなら難しいと思うわ。うちの店は都会のミロンにあるし、プレイヤー向けだけだけど、各地のホームから跳んで来られるようしてあるの。この価格帯にするなら商圏をより広く取らないと厳しいわ。それから店の宣伝もしなきゃ駄目よ」

「宣伝は一応してるんですけど……」

「それならそうねぇ、あとはパンがプロ並みに美味しかったし、パンに合う料理を中心にしたらどうかしら? プレイヤーもテイクアウトしたがってたじゃない。新鮮野菜もいいけど、それは村人にとっては目新しくないでしょう? だけどあのパンは目玉に出来るぐらい美味しかったもの。この店の売りになるわ」

「え? パンは俺が作ってるんじゃないんですよ。店の名前が下に書いておいたでしょう」


 モッチーさんが呆れたように黒板に書かれた単語を指さした。あの値段の下に括弧書きされていたのは店の名前だったのか。


「あらぁ。あれは提携しているパン屋の名前だったのね」

「提携してるわけじゃくて、その日だすパンを作った店の名前を書いてるんです」

「……ん? だからそのお店からパンを卸してもらっているんですよね?」

「いや、美味しいと評判のパン屋を探して、そこから仕入れて出してて。あ、ちゃんと売る前に自分でも味見して確認はしてますよ!」


 何を言っているか分からない。

 眉を顰めた俺を見て、モッチーさんが慌てて足補足を入れる。が、それでも話している内容が理解できない。


「今日のは公国で評判の店のパンなんですよ。人気でなかなか買えない店なんですから! 今日は早朝牡蠣を買ったあとにすぐ並びに行ったので、上手いこと手に入れられたんですよ」


 背筋が凍った。


「辻さんのお店のも美味しかったけど、何時行っても売り切ればっかりで、俺達が自分で食べる分しか買えたことがないし……。あ! そうだ、今度うちのお店に卸しません? せっかくだしコラボしましょうよ! うちの店はちゃんと買った値段のままで、上乗せして出したりしてませんし、ぼったことないですよ」

《ゼロスさん落ち着いて》


 怒鳴ろうと口を開いた俺をライアンが押し止めた。


「つまり君の話だと、この店は作ったパン屋には内緒で、勝手にパンを転売してると言うことですよね」

「転売とは違いますよ。遠くて買いにくい所にある店なんです。他の食材を仕入れに行くついでに買って、欲しい人に原価で売ってあげているだけですよ」


 結論を断じたライアンに心外だと言って、モッチーさんがくってかかる。


「ほら昔から、特定のジョブがないと買えないアイテムとかを代わりに買ってきて、原価で売ってあげたりするじゃないですか。あれと一緒です。転売屋と一緒にしないでください」

「――今は! ゲームの話ではなく、食べ物のことだ」


 俺は何とか怒りを押し殺してモッチーさんに告げた。だが、


「え、インベントリに入れれば劣化しないじゃないですか。食べ物だってアイテムと一緒ですよ」

「アイテム!」


 アイテム?! アイテム!

 アイテムだと! てめぇそれでも料理人か! ふざけてんじゃねぇぞ!!

 他人の作った食べ物を軽々しく扱って、それで万が一の事態になったらどう責任取るつもりだ! 食べ物屋さんごっこでもしてるつもりか、クソ野郎ッ!!


《ゼロスさん。落ち着いてください。馬鹿と同じレベルで争っても仕方ないです》


 ライアンの背中に阻まれた。クソがッ!


「原価で売ろうが、経費を乗せようが、ぼる・ぼらない関係なく、そうやって物を売る行為を『転売』と言うんだが?」

「それは言葉的にはそうかもしれませんけど、転売屋あいつらと一緒にしないでもらえませんか? こっちは善意でやっていて利益は発生してないんですから。親切でやってあげているのに」

「ここ料理店ですよね、他の料理で利益でてますよね?」

「揚げ足とか! あのね、ほとんどもうかってないから! さっきの肉みたいに色々がんばって節約してるけど、そっちの店と同じように、うちの店だって食材に拘ってて原価高いんですから!」


 馬鹿の言い様に押し黙った俺の背中を、宥めるかのようにメグさんが軽く叩いてきた。そしてライアンの言葉に口を尖らしたモッチーにっこりと笑いかけた。


「そうねぇ。私も不味いパンを食べるより、美味しいパンを食べる方が良いもの。本当に美味しいパンだったわ。そうそう、それならパン以外のお料理は確実にあなたが作ったものなのねぇ。そうでしょう?」 

「そうですよ。そこの鍋見ればわかるでしょ」


 暗にパン以外は美味しくなかったと言ったメグさんの嫌みに気付かずに、憮然とした顔のモッチーがかまどと土足の地面に放置した鍋を指さした。


「ああ、確かに。あの味はわざわざ他で買ってくるものじゃないですね」

「はぁッ? さっきからお前――うちの店のやり方が気に入らないんだったら、食べてもらわなくていいです!」


 ライアンを指さしてモッチーがとうとう怒鳴った。


「親切でやってあげてる事が理解できない客なんてこっちからお断りだよ! 客を選ぶ権利は店だってあるんで! 帰ってくださいよ!」

「モッチーどうしたの?」


 いきなり後ろから声がかかる。ただいまぁ。と続く複数の声が聞こえた。振り返って見ると、店先で男女3人がこちらを窺っていた。


「ちょうど……この人たちが帰るとこ」

「あ、そうなんだ。お客様もうお食事お済みですね。じゃぁお皿片づけます。ありがとうござっしたー」


 不穏な空気を察したのか返事を待たずに皿を重ね始めた男と、さらに不審そうな顔の女性二人が俺達に近づいて来る。

 そのうちの一人、きつめにつり上がった目をした少女。どこか近親感を覚えた少女のサーモンピンク色の髪を見て、俺はようやく思い出した。


「なるほど桃猫ちゃんか」

「桃猫ちゃんですね」


 いきなり名前を呼ばれて驚いたのだろう、先日カフェで大騒ぎしていた少女が肩を跳ねさせて立ち止まった。


「……お兄さんたち、桃猫とどこかであったことあるの?」


《コンさんに連絡取りました。この間の騒ぎの日にカフェのギルド登録済とのこと》

《店の宣伝を掲示板に書き込んでいたしな。立ち入り禁止設定はかける必要はない。だが、テイクアウト商品の大量購入は禁止させろと伝えてくれ。「アイテム」転売されるのはごめんだ》

《了解》


 問いかける少女を凝視する形でライアン達とコールのやりとりを続ける。


《とっくにブラックリスト登録済みだそうです。追加でほむさんにも連絡中》

《あらぁ。この子達がこの間報告が来ていた、騒ぎを起こした子達なのねぇ……》


「ねぇお兄さんたち、もしかして桃猫のファンの人? だったりして! それとも今一目惚れられちゃった? それなら嬉しいな!」


 空気を和ませたいとでも言うような茶化した物言いだが、可愛らしく小首を傾げた瞳に強い自尊心の色が見え隠れしている。

 もと姫プレイヤーか何かだろうか? 先日の騒ぎで出た言動といい、出来の良くない部類だな。まぁ、ヒヨさんやトウセと比べる方が間違っているか。


《ほむさんコール不通ですね。メッセージでカフェ使用の為のギルド登録条件に「テイクアウト商品転売禁止」を追加して欲しい旨、送信済みだそうです》

《とりあえず、テイクアウトカウンターでも大量購入者にはメニューカードと口頭で禁止を告知して貰った方がいいわね》

《了解》


「お兄さん、もしもーし? 桃猫のファンさーんー?」


 じれて口調が強まった少女に、俺はようやく「いえ、単なる客でした」と答えた。


「ごちそうさまでした。モッチーさん、今度は……うちの店に食べに来て頂けると嬉しいです」

「うちの店?」

「ええ、今度こそどうぞ。うちの店は誰でも利用できますから、何時でもお待ちしてます」


 きょとんとした顔の少女とは対照的にモッチーの顔色が変わったのが分かった。


「――ただし。他のお客様の迷惑になりますので犯罪者だけはお断りしてますが」


 先日強烈な印象と共に聞いたであろう台詞を告げて、俺は固まって立ち尽くす少女達に微笑んだ。

 そして、俺は――俺たちは、揃って目の前のお客様に深くお辞儀をした。


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