46話 私にさせてくれてありがとうね
そんなことしたら
お前がお前じゃなくなるだろ?
クリスフェル村 浜辺
クシャ「・・・
・・・ゲルター?
ゲルター「何があった?
・・・話せよ?
クシャ「・・・
・・・嫌
ゲルター「話せよ?」
クシャ「嫌!」
ゲルター「話せよ?」
クシャ「嫌!!」
ゲルター「話せよ!?」
クシャ「・・・・・
いやああああああああ!
あああああああああああ!!
ゲルター「・・・」
クシャ「私は!
何も話したくないの!
自分の舌を引っこ抜いてやりたいの!!
もう!!
言葉が
喋れない方が良いの!!
ゲルター「・・・」
クシャ「もう!
放っておいてよ!?
私を独りにしてよ!!
私は!
独りになりたいの!!
ゲルター「・・・
・・・独りには・・させねえ
クシャ「・・・え?」
ゲルター「話したくなるまで
待ってやる
いや
話すまで
待たせてもらう
クシャ「・・・」
ゲルター「・・・」
クシャ「・・・」
ゲルター「・・・」
クシャ「・・・」
ゲルター「・・・」
クシャ「・・・
・・・あの?
クシャ「・・・もう
・・・リアル時間
・・・深夜越えてるよ?」
ゲルター「そうだな」
クシャ「明日
仕事でしょ?」
ゲルター「そうだな」
クシャ「・・・大丈夫なの?」
ゲルター「大丈夫じゃねえよ?」
クシャ「だったら!
なんで そこまで!?」
ゲルター「・・・
お前が無口だと
心配になるだろ?
クシャ「・・・」
ゲルター「いつも
楽しそうに
俺のことを
弄ってきて
”本当の笑顔”って感じでさ
クシャ「・・・」
ゲルター「いつも笑ってる奴が
いつも笑顔な奴が
無口で
泣いてたら
心配になるだろ?
クシャ「・・・」
クシャ「・・・・・
・・・・・・・
・・・優しいね?
ゲルター「・・・」
クシャ「・・・私だって
・・・あなたを
・・・傷つけたのよ?
ゲルター「・・・」
クシャ「・・・現実を忘れたいのに
・・・夢を見たいだけなのに
・・・現実を突きつけて
・・・夢の中に
・・・現実を持ち込んで
クシャ「・・・私は
・・・あなたを・・傷つけた
傷ついてねえよ?
クシャ「・・・え?」
ゲルター「俺は
傷ついてない
ゲルター「むしろ
うれしかった
クシャ「・・・」
クシャ「・・・・・どういうこと?」
ゲルター「お前に弄られてる時が
”本当の感情を”出せるんだよ?
クシャ「・・・」
ゲルター「だから
心がスッキリするし
違う意味で
夢なんだよ?
クシャ「・・・」
ゲルター「お前が
苦しいのなら
悲しいのなら
無口になりたいなら
舌を引っこ抜きたいなら
それでもいい
でもな?
俺の前では
お前のままで居ていい
クシャ「・・・・・」
ゲルター「いや
俺の前では
”お前のままで居てくれ?”
クシャ「・・・・・
・・・・・・・」
ゲルター「そうしてくれないと
・・・俺が・・困る
クシャ「・・・」
クシャ「・・・・・」
クシャ「・・・・・
・・・・・・
・・・・・・・・
バ~カ~♪
クシャ「舌を引っこ抜いたら
死んじゃうんだけど~♪」
ゲルター「・・・」
クシャ「どうしたの~?」
ゲルター「・・・」
ゲルター「・・・やっと
いつもの
お前に戻ったな?
クシャ「・・・」
ゲルター「もう お前は
そのままで居てくれ?
クシャ「・・・
・・・自分を否定して
・・・自分が嫌になって
・・・自分を
・・・嫌いになりたかったのに
クシャ「・・・」
クシャ「・・・・・私は
・・・そのままで
・・・居ていいの?
ゲルター「・・・
そのままが良い
ゲルター「だから ずっと
お前は
お喋りで
笑ってろ?
クシャ「・・・」
クシャ「・・・・・」
クシャ「・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
ゲルターに
身体を預けた
ゲルター「クシャ?」
クシャ「・・・私を
・・・私にさせてくれて
・・・ありがとうね?




