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とある現代転移ゴブリンの絶望生活  作者: マジカル博士
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第二話 入社

また鬱展開です。

腹が減った。コンビニからおにぎりを奪って貪っていたころが懐かしい。そこらへんの雑草を食べるしかなかった。

味は…不味い。

不味いが食べるしかなかった。

生きる為には。

そして、食べている間も人間達が

「うーわ、雑草食ってるよw」

「ウケるーw」

「キモw」

「ざまぁねぇわww」

悔しい。昔の俺ならこいつ等の首をすっ飛ばしていたが、

今の俺には魔法も武器もない。それに危害を加えれば、俺は死刑になる。何も言い返せない。

「ほらほら、もっと泣けよ!」

「泣いてる姿マジウケるーwww」

「まだあいつ生きてんの?早く死ねよ」

「キッモwww」

死にたい。そんな気持ちがふと浮かんだ。

いやいや…何を考えているんだ…俺は…

そして、俺の目からはいつの間にか涙が溢れていた。

雑草を食べ終え、金稼ぎする為の職を見つけたい。

どうせ、見つかりっこないがな…


とあるポスターを見つけてその場所まで行った。

そこにはオフィスビルがあった。

そして、そこにいる人間に話しかけた。

「あの―――」

「あぁ、お前か。丁度お前を求めたんだよ。よかったな。」

やった…!職を見つけた…!しかし、あの人間の笑みは地獄の始まりを告げるものであった。

〜入社一日目〜

「今日から精一杯働きます…!」

「…」

「…」

コソコソ

コソコソ

……あぁ、やっぱりこうなるか。

そして、地獄の始まりはここからだ。

「これ全部やっとけよ。今日中にな。」

「今日中に全部やっといて頂戴。じゃ、帰るわ。」

「お前と一緒の空間にいたくない。じゃぁな。」

「明日までにはこれ全部やっとけよ。でないとクビだからな。」

「明日までにはやっとけ。全部な。」

いつの間にか、俺の机には書類の山が出来ていた。

これを全部今日中にやれと?無謀だ。

しかし、クビだけは免れたい。

結局、やることになった。

〜午前3時〜

クタクタだ。もうやる気になれない。

なのに、目の前にはまだ書類の山がある。

人間から貰ったエナジードリンクとやらを飲んだ。

やる気が少し復活した。

〜午前6時〜

やっと目の前の書類の山がなくなった。

人間が出社してくる時間までには間に合った。

「おはよう御座います。」

「おはよ〜」

「ゴブリン君早いねぇ…仕事がなかったから暇だったでしょ?そうだろ?あ?」

「は、はい!暇でした!」

「じゃ、これとこれとこれ。今日中にやって?」

「これもお願いね。」

「これもやっとけよ全部。」

やめてくれ。あっという間に書類の山が出来ていく。

あぁ、あぁ、やめろ。やめてくれ。

頼むから、やめてくれよ。

そして、そのような日々が繰り返される。

第三話へ続く。

もうやめてあげて…

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