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2.ジャングルジム

 昼間はみんなが居る居間で過ごす彼女。2階は娘夫婦の寝室と彼女の遊び部屋になっている。


 仕事が早く切り上げられたので、早めに帰宅する。もしかしたら、まだ彼女が昼寝をしているかも知れないので静かにドアを開ける。すると、ちょうど彼女が昼寝から起きたところだった。傍らには一緒に昼寝をしていた彼女の母親である娘の姿がある。彼女は寝起きでしばらくぼーっとしていたのだけれど、ボクがテレビをつけて座椅子に腰を下ろすと彼女はまだ寝ている母親を乗り越えて私の元へやって来た。そして、居間のドアを開けて私の手取った。


 居間を出ると階段があるので、居間のドアの外側には彼女が開けられないゲートが設置されている。


 どうやら彼女は2階に行きたいようだ。私は立ち上がり、ゲートを開けてやる。すると彼女は2階への階段を上り始めた。間違って彼女が落っこちないように、私はすぐ後ろでいつでも受け止められるような態勢でついて行く。彼女が上りきると、今度は階段を上りきったところにあるゲートを閉じる。彼女は一目散に遊び部屋ヘ向かっていく。


 彼女の遊び部屋にはジャングルジムとすべり台、ブランコがセットになった遊具が置いてある。彼女は躊躇わずにジャングルジムに上ると、すべり台から滑り降りる。しかも、頭からヘッドスライディングをするように。

「うわあ! すごいね」

 私が驚いていると彼女はけらけらと笑い声をあげる。そして、今度はすべり台を上りはじめる。上るのだけれど、滑って上手く上れない。すると、手を差しだして私に合図する。これは私に手を貸してくれと言っているのだろう。私が手を差し伸べると彼女は小さな手でしっかりと掴んですべり台を上る。

 今度はジャングルジムのもう一段高いところに上り始める。てっぺんに上ったところで四つん這いになり、また、今度は片手を私の方に差し出す。私が両手を差し伸べると両手を放して私の手を掴み、ジャングルジムのてっぺんに立つ。満足げに笑みを浮かべたかと思った瞬間、なんと彼女は私に向かってジャンプした。私は慌てて彼女を受け止めた。


 何とも無謀な行動をする。私がしっかり受け止めてくれるという確信があってのこうなのだろうけれど、飛ぶ時は飛ぶと言って欲しいものだ…。彼女がちゃんと言葉を覚えるまでは、こんな風にハラハラさせられる日々がつつくのだろう。


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