筋肉魔法の説明と伝授方
「筋肉魔法?」
「そう!筋肉の神こと僕が下界の人に教えた特別な魔法さ!」
ガチムチ特製の魔法とか危険すぎるのではないか?
脳みそまで筋肉で出来ているこいつに考えるということができるのかが心配だ。
「翔さんが心配なさるのもわかります。筋肉で出来ているあのお方が編み出した魔法ですからね。しかし安心してください、私もこの筋肉魔法の開発に携わっているので変なものは没にしてます」
「この子はひどいんだよ立花君!僕の魔法なのに僕が考えた魔法の9割はだめたって言って没になったんだから!!」
「 歯を白くして光り輝かせる魔法とかポーズのときに素晴らしい笑顔をみせる魔法とか無意味ですので」
「残党だな」
「そんなー」
秘書さん監修なら大丈夫そうだが残りの一割がなぁ…
空気椅子をしながら柱に括り付けたゴムを使って肩のインナーマッスルを鍛えているガチムチを見れば見るほど不安が増していく
「では筋肉魔法の説明をしますと…」
秘書さんの説明を聞く限り要は魔力を使い身体能力を上げ己の肉体で相手を倒すというよくある魔法だ
「習得は比較的楽なほうですが、下界の方々は そんなことをするなら一発でも多く魔法を放てよ! という考えなので今は絶滅しており、この魔法の名が残されている書物も古代魔法専門の学校の書物庫に埋もれています」
「全く悲しいよ僕は!筋肉こそ最強の剣であり盾でもあるのに!!だからあそこの人々は貧弱なんだよ!!」
「筋肉が退化して成人男性の筋力が地球の小学生の筋力より少し強いほどです」
「だからこそ僕が教える魔法で筋力をあげ生存率をあげて下界の人々は長生きをする、すると文明も発展して暮らしが豊かになる、そして筋肉を使うことで僕の信仰力が上がる。
まさにWINーWINだね!!そうだよねみんな!!」
「「「いえーーーーーい!!」」」
歓声のあがるジム内の人々
歓声に答えポーズをきめるガチムチ
頭を抱える俺と秘書
「というわけで早速伝授すよ!さぁ今やろうすぐやろう早くやろう!さあさあさあ!!!」
「やかましい!近づくな暑苦しい!!」
「この僕が全部教えるよ!伝授方法は簡単筋トレすれば自然とわかるから!僕とワンツーマンで筋トレだ!!」
「ちょっ、引っ張るな離せ!!」
強靱な肉体の前には運動不足の体に勝てず奥えと連れ込まれる
「翔さん、あなたも筋肉狂人にならないように私がケアしますのでごゆっくりと」
こうして筋肉魔法の伝授は始まったのであった。