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筋肉魔法の活用法  作者: サイドチェスト
2/5

黒光りマッチョマンの正体は

無駄にテカるマッチョに目がやられつつふとある疑問が浮かんだ。


「天…界?」


そうマッチョマンは確かに天界と言った。

確かに言われてみればトレーニングをしている人々に羽が生えているのに納得がいく。

だが天界とは近所のコンビニに行く位に気軽に行けないはず、というか生きた生物がいけない。

となると俺は…


「死んだのか?」

「いや違うよ」

「何?」


流れるようにポーズを変えながら答える。


「立花君はぁ‼死者としてぇ‼きたのではなくてぇ‼この僕がぁ‼君を呼んだのさぁぁぁ‼」


ビシッとポーズが決まりにこやかに笑いながら答えるマッチョマン。

周りにはいつの間にか集まったギャラリーが拍手をしていた。

殴りたいこの笑顔。


「で、何で俺を呼んだんですか?」

「ありがとうありがとう、君の上腕二頭筋もいい線いってるよ。ん?君はオバーワーク気味だね、気を付けないと怪我をして」

「聞けよ‼」

「あぁ、ごめんね。なんの話をしてたんだっけ?美しい腹筋の作り方?」

「ちげーよ筋肉バカ」


なんだか敬語を使うのが馬鹿らしくなってきた。


「筋肉バカか、いい言葉だね‼」

「だめだこいつ早く何とかしないと」


若干というか凄く手遅れな気がするが…


「筋肉神様こんな所にいたんですか」

「ん?君かなんの用だい?今は立花君に美しい腹筋の作り方をレクチャーをしようとして」

「仕事して下さい」


話しかけてきたのはスポーツウェアを着た褐色肌の女性だった。

ビルダーみたいなガチムチではなく全体的にスリムな美女だ。

いきなりこっちを睨むと


「あなた今、胸がないと思ったでしょ」

「は?いえそんなこと思ってな」

「いや君には乳なんて脂肪の塊なんて必要ないよ。その位の小ささがちょうどいふだらばぁ‼」


目の前で160cm位のスリムな女性が2M越えのガチムチを蹴り飛ばしマシンの中にシュート。

背後に見える黒いオーラが恐ろしい


「と、ところでさっき筋肉バカを神とか」

「貧乳じゃないもん、ちゃんと人並みには」

「あの?」

「え?あぁ確かに言いましたよ。あの方は」

「そうさ‼」


いつの間にか現れた筋肉バカは元気に堂々とポージングで答えた


「多くの神がいる中の一人、筋肉の神様とはこの僕のことだよ‼」

「ということです。敬意を持たず気軽にガチムチ様とでも呼んであげて下さい」

「ガチムチ様、いいあだ名だね。今度から会議の名札もそれにしよう」

「あなたは会議に出たことないでしょう」

「当たり前だよ。僕の仕事は筋肉を鍛えることと、このジムの経営さ‼神様の仕事なんて副業みたいなものだよ」

「本来は逆です」


何でこんなのが神様なんだよ…

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